完全に猫なのさ

とあるスターと、いろんなエンタメについて書くブログ I'm here for you.

好きになってしまったことが確定した話・6/1人見記念講堂1日目

(ネタバレについて:レポではありませんが曲名に触れています)

 

はじめてのワンマンショーが楽しかったからって、

いくらなんでもハマり方が急角度すぎる、極端すぎる、だから正直不安があった。

音源を配信で買ったり円盤を買ったりはいいとして

20年前に見た記事を探しに図書館に行ってみたり「ファンク」を辞書で引いたりと、

なんか妙な方向に一人で煮詰めていて、はっきり言って混乱していた。

だから好きになったことそのものが気のせい、

という可能性も拭いきれず、その不安が緊張をもたらしていた。

たとえばほら、私もみんなみたいに

誰でもいいから「推し」がほしかっただけかもしれない。

  

今日6/1の人見記念講堂1日目、実は友ベイベーのおかげで前ベイベーだったのだ。

友ベイベーからこの席について一報をもたらされた後、

私は着る予定のワンピースを買い直し、

ネイルチップを注文し、食事制限をして、

今日は婚約指輪を久々にひっぱりだしてきて右手にはめ

(唯一持ってるダイヤモンドだから)、

美容室でヘアセットをしてから会場に行った。

1か月前の八王子もドキドキしながら服を選び身支度をしたけれど

最早別人である。

 

そういえば1か月前の初ワンマンの3日後くらいに、

めちゃくちゃ図々しい夢を見た。

それは前ベイベーになって、及川さんに目線をいただく夢だった。

目が覚めて、いくらなんでも1回ワンマンに行ったからって

それはちょっとさすがに厚かましすぎるやろ????

と、しんそこ自分に呆れたんだけど、

その夢で私が立っていた場所は、思えば

距離や角度からいってほぼ「今日の席」に相違ないのだった。

(思い出し追記:夢で見たお衣装は最後の白いシャツだった)

 

開演。

紫にきらめくフロックコート姿で

ステージ上にゆっくりと歩み出てきた及川さんを見て、

思わず両手で口を覆ってしまった。ほんとうにこの距離に、いる。

せっかく練習してきたダンディ・ダンディも紅のマスカレードも

覚えたことの半分くらいしか踊れなかった。

だって、リズムに乗ったり踊ったりしていても

自分が立っている側に及川さんが歩いてくると

感極まって両手で口を覆って動きが止まってしまうのだ。

いやいやこんなかっこいい人、いる???

かろうじて残っていたはずの語彙は

紫のスパンコールに乱反射してすべてどこかに行ってしまった。

勘違いかもしれないけれど目線の延長線上には何度もいたし、

さらに、S.D.Rでりえさんに指差しで撃たれて早々に致命傷を負った

(これが自分だったことにはなぜか確信がある)。

 

アンコールでの「ココロノヤミ」は、八王子で聞いて素敵だなと思って

その後も音源で何度も聴いたのだけれど、

今日、最初のAメロ後くらいのソプラノサックスソロのあたりで

なんの前触れも脈絡もなく

「ああ、今日、来てよかったな」

という言葉が胸にせり上がってきた。

そのあとは顔をぐしゃぐしゃにゆがめて泣きながら聴いていた。

歌詞世界(すごく好きだけど)に呼応して「意味」で泣いたんじゃなくて

幾筋もの光芒の中に浮かび上がる横顔を見つめながら、

この日のステージに感じた喜び、驚き、さらにこの1か月の自分の混乱、

それがぜんぶ混ざってごっちゃになって、ただ泣けてしかたなかった。

私は本当にこの人を好きになったんだなと思った。

 

直後の「メロディアス」は初ワンマンで大好きになった曲で

ファンクアラモードのDVDでも最初からこれで泣いていた。

「心が壊れそうになる 現実の苦しみから」

…今日、ここで涙を拭う振り付けが

泣き濡れた自分の顔にぴったりだったことが少し可笑しかった。

 

私はベイベーになりました。