完全に猫なのさ

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「グランメゾン東京」第5話感想/今週は祥平回。そしてまさかの少年漫画展開へ

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うっかりした…。私、先週の予告で見たと思っていた美優(朝倉あき)のビンタにワックワクしていたのですが、それは本編じゃなくてグラグラメゾンの予告だったんだわ…!コンタミしとるやないかい(cv手塚とおる)。

あー恥ずかしぃぃと思いながら今週の感想をさらっと書いて寝ます。ネタバレします。

 

さ〜て今週の瓶人さんは?

序盤、数カットの間しゃべりながらなぜかキッチンペーパーを手放さなかった瓶人さん。キッチンペーパーってこんなにかわいく見えるんだ???と錯乱しました。

そして最大の萌えポイントはフードフェスでのSNS担当大臣っぷりですよね。

「カレーで三つ星。インスタで煽ろうこれ」
Twitterアカウント作ってURL貼ろう」

……誰??????

PCやSNSを不得手とする中の人を知っているからこそニヤニヤが止まらない!TLもベイベーたちのツッコミの嵐で楽しかった!!インスタ映えが得意な萌絵(吉谷彩子)と「レシピ動画の貴公子」の異名を取る瓶人さん、それぞれの能力を生かして協力できる良いコンビなのかも。

 

あと、SNS作戦がうまくいって大行列ができたとき、倫子に駆け寄るところで御髪がちょっと乱れているのとか、てんてこ舞いの中、メガネをずらして汗を拭うのも見逃せませんでした。あのね、この2つはちゃんとおじさんを感じられて好きなんです(真顔)

 

ちょっとずつ明らかにされるお店のポリシー

これ、興味をもって見ているところで、私のメモ代わりです↓

  • 食材を無駄にしない(第3話「生きとし生けるもの、いただいた命をあますことなく美味しくいただく、そのために料理人がいるんだって」、第5話「(キャンセルが続いてまかない行きになった食材に)ごめんなぁ…」)
  • スタッフ全員でいらっしゃいませと言う(第4話、プレオープン前)
  • 料理人自らもサービスする(第5話、外国人客の接客に苦戦する芹田をヘルプした瓶人さんすてきー!)
  • 食べる人のことを細やかに気遣う(第5話「(前日のカレーのほうがおいしいけど)一日寝かせてあるからね。でも衛生的にこわいでしょ」、「(フードフェスのお客さんに子供が多かったから)あの人、具材をひとまわり小さくしてるの」)

 

3年前のゴタゴタに振り回される倫子シェフが言い放ったセリフ、男前でかっこよかったですね。「私達は美味しい料理をつくってる。それを食べたお客さんたちは、喜んでくれてる。何も間違ってないよね」。

 

あと過労で倒れ込んだ倫子を抱きとめる木村さんとてもかっこよかった…私、恋愛とは一線を画して信頼し合うバディものの、こういうの好きです…いや嫌いな人いないよね?ピンチのときだけ「倫子!」って名前を叫ぶみたいな。。そしてテンパる京野さん。好きで心配してるからの慌て方でしたね。

 

過去と今をつなぐリフレイン

第5話、中盤の山場でしたね。派手さはないかもしれないけれど、ゴリっと重かった。なんせナッツ混入事件の“犯人”が明かされたのですから。

完全に、平子祥平(玉森裕太)回だったです…。

苦しかったですね…。「ピーナツオイル」との取り違えだった…故意じゃないんだ…。3年間責任を感じ続けてきたうえに婚約者はアレだしふつうなら胃に穴が空いてしまう。玉森さん、苦悩をにじませる繊細な表情がよかった!(毎週どこかしら玉森さんを褒めてしまう)

婚約者の美優は出番が少ないですが(本編ではコンシェルジュとして働いている姿も見ることができない)、しっかり「視野が狭く思い込みが強いお嬢様像」が伝わってきます。

あと細かい点だけどフォーマルじゃないときの一張羅のブラウンスーツ(色白男子じゃないと絶対に似合わないやつ)を着回してるの好きです。

 

また、中盤らしく第1話のセリフのリフレインが印象的でした。

尾花が萌絵を評した「絶妙に腹立つ」は、同じく萌絵に対して第1話で祥平がつぶやいたセリフ。

そして終盤、尾花はエスコフィユで祥平が作ったまかない「アッシパルマンティエ(栗ときのこのポテトグラタン)」を再現してこう言った。「平子祥平の作る料理には人を動かす力がある」。名前を尾花夏樹に入れ替えれば、彼の料理に惚れ込んだ倫子のセリフになるのです。

まかないっていうけどさ、工程を見ていたら牛テールを煮込んだり栗を剥いたりものすごく手のかかるお料理ですよ…。祥平は、彼が〈何を作っているのか〉すぐに気づいた。かつてエスコフィユの厨房で先輩たちのために黙々と手を動かしていた祥平の姿がオーバーラップして、泣かせにくる。祥平はパリで、ひたむきに料理と向き合っていただけなんだ…。

祥平のつくったまかないをエスコフィユの裏口でしゃがんで食べながら、涙を流す尾花にも衝撃を受けました。いつもの「天を仰ぐ」じゃない、感情があふれまくったリアクション。「俺は、エスコフィユでお前のまかないを食べたときに救われた」――「絶望の中で美味しいものを食べて涙する」場面そのものも、まさに第1話で面接に落ちて「手長エビのエチュベ」を食べた倫子と重なります。尾花に「何も言うな。ただし、フレンチやめんじゃねーぞ」と諭された祥平が、涙をポロポロ零しながらグラタンを口に運ぶ。つらい、かなしい、ホッとした、そんでこれしぬほど美味い…という何種類もの感情がないまぜのお顔。もうだめだ泣くしかない。

 

激アツ少年漫画的展開のはじまり

ホテルを去る夜、厨房を磨き上げたあと、コック帽を脱いでぐちゃぐちゃの髪のまま「ありがとうございました!」と、誰もいない空間に声を張り上げる祥平。その姿にぐっときたのも束の間、

 まさかのgakuに仲間入りである…!

またしても市場で鉢合わせし、バチバチと火花を散らすグランメゾン東京とgakuの面々。丹後(尾上菊之助)が不敵な笑みを浮かべたところでスローモーションになり、その背後からgakuの黒いコックコートを着込んだ祥平が現れる!完全に少年漫画じゃん。このさぁ、「黒っ…」っていう視覚的なインパクトがいいのよ。江藤オーナー(手塚とおる)は黒ジャケット、丹後も黒のレザーブルゾン。もう漫画的な、悪の軍団そのもの。

衝撃を受ける仲間をよそに「おもしろくなってきたじゃん」と余裕を見せる尾花。いやいや完全に少年漫画じゃん(2回目)。

 「1人ずつ仲間が増えていく」流れが評判を呼んできた中、第5話にして予想を裏切ってくれました。そうきたかい!

 

それにしてもやっぱりお店の前途は多難です。第3話ラストで「最高のチームになるかもしれないな」って微笑んでいた京野が思い出される。苦いよ。重いよ。裏切った柿谷はしれっとgakuの料理人におさまっているし、若手のホールスタッフはやめちゃうし芹田はやっぱり利用されているみたいだし。あと祥平とられちゃったし。

やっぱり一筋縄じゃいかないんだなぁ。このやろういいドラマだな。

 

そして手塚とおるが黒ければ黒いほど、きっと終盤に訪れるであろう水戸黄門的なカタルシスが楽しみでしょうがないです*1

 

私はエンタメが大好物なので、キャストがピカイチなのはもちろん、こういうベタベタな展開をベースにサスペンスっぽかったり少女漫画っぽかったり*2少年漫画っぽかったり、いろんなおもしろさを鍋にぶち込んだかのような今作、とても好きで楽しんでいます。とびきりの食材を使って腕のいい料理人が腕をふるったら、そりゃぁおいしいカレーになるってものよ。

 

*1:半沢直樹のときも最高だったな〜

*2:例の三角関係。美優がこのまま引き下がるとは思えないよねぇ〜〜!!!