完全に猫なのさ

3年目ベイベーが及川光博さんについて書くブログ

「グランメゾン東京」第7話感想/料理人という生き方を誇るために

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ううう。つらい。覚悟はしていましたが泣けました…。

 

今週は、「料理人という生き方」みんなが自問するような回でしたね…。

「料理vs家庭」とか「仕事をとるか子どもをとるか」っていう単純な天秤ではないと思った。

 

誰かを不幸せにしてきたかもしれない、ということ

開店前のグランメゾン東京に乗り込んできたエリーゼ太田緑ロランス)。いやもうアンタ、傍若無人・支離滅裂・自分勝手の全部盛りだよ!!!!

それくらい登場シーンのインパクトがすごい。「挨拶もぬきに失礼で勝手なことを言いまくる人」って日常にいたらヤバいんですけど、この「挨拶ぬき」ってやつが、まぁドラマなんだよねやはり。

 

「TOPレストラン50」でかつてエスコフィユが獲得した最高ランク「10位」を超えなければ、アメリーをパリに連れて帰ると宣言するエリーゼ…ハイ無理難題の追加オーダーいただきましたァ!!

 

「(新しいパートナーは)三つ星なんて、絶対に叶わないバカな夢を追っている料理人なんかより、よっぽど誠実な人」

のちに、新しいパートナーがいるというのは、エリーゼ瓶人にあてつけるために言った「でまかせ」だと分かるのですが、このセリフは視聴者の私たちに、「『料理人』はバカな夢をみる恥ずかしい職業なのだろうか?」という問いを突きつけてきます。

 

アメリーを置いて失踪して、いきなり現れて、今度は「アメリーのために」パリへ連れて帰るというエリーゼ。徹頭徹尾、自分勝手なことしか言っていないと思うし、熱を出したアメリーがエリーゼが作ったリオレ(ライスプリン)だけは食べた、というのも「母の味」を神格化しすぎじゃない!?とか…裁判でもさすがにエリーゼは不利なんじゃない??とか…とにかくツッコミたいことは色々あって、普通のドラマなら私はそれだけで終わってたと思います。

でも…このドラマでは作中で時間をかけて、瓶人さんを軸に「ワーク・ライフ・バランスの両立をめざすお店」という形を描いてきたからこそ、これ、ある意味ブーメランだな…と思ったのです。

だって瓶人さんは多分エスコフィユ時代に尾花の下で激務に追われて、アメリーちゃんの面倒を見れなくて、望んだことではなかったにせよエリーゼにワンオペ育児を強いていたはず

 

 「私は、ミシュランを恨んでる。三つ星のために、料理人はいろんなものを犠牲にしてる」

 

これは、第2話で相沢に相談を持ちかけるシーンで尾花が言い放ったセリフ、「定時に帰る料理人なんてありえない」「すべてを犠牲にしなきゃ三つ星なんか取れるわけないだろ!」と鏡合わせでした。

エリーゼもまた、尾花が目指す三つ星のために犠牲になった1人だった。

 

アメリーを寝かしつけながら、瓶人さんがそっと問いかける。

「いつも…アメリーが熱を出すと、ママがあの甘いの作ってくれたの?」

「うん」

「そう…。パパはなんにも知らないなぁ…」

「またママと一緒だね」

「ああ…」

「またお料理いっぱいできるね」

「うん…」

このやり取りが、瓶人が料理に打ち込めたのはエリーゼにすべて任せていたからだ、ということを端的に伝えているよね。

 

尾花や相沢が、「料理人という生き方」のせいでかつて人を不幸せにしてきたことは、確かにあったのかもしれない…。という苦い気持ちになる一方で、江藤に汚いお金を突き返そうとgakuを訪れた芹田は、惜しげもなく厨房を見せて料理の秘密を教えてくれた丹後に、屈託のない笑みを浮かべて言うのです、「なんか…料理人ってイイっすね」。小さいシーンかもしれないけれど、「料理人」のありようについて、反対側からちらっと光を当てる流れが好きでした。

 

尾花&瓶人の神シンメ

尾花は本当に、お店には(そして自分には)瓶人が必要だということを隠さなくなった。瓶人の強み…それは素材を組み合わせる発想力。第2話のサイン会で「あいつ、昔から食材の組み合わせがうまいんだよ」と京野が評し、実際にナス+チョコレートのアイデアを提供した上に、第6話では鰆のローストに水晶文旦をあわせてみせる。その活躍は私達もたっぷり見てきたわけですが、第2話で自分からは決して仲間になってほしいと言わなかった尾花が、瓶人に休暇を提案した倫子に、「今は相沢の力が絶対に必要」「そんなことより新メニューを作る。そのメニューには相沢のアイデアが絶対に必要だ」ってまくしたてるんですよ…。それをずっと、柱に巻き付いたまま聞いている瓶人さん…かわいい…(突っ伏す)。

 

そして、今週も本気お料理シーンがあった〜〜〜!!!

今回は、エリーゼに食べてもらうきのこのスペシャリテの開発@相沢家!わたしも瓶人さんがカラッと揚げている何かのきのこになりたい!

何がかっこいいかって、1人ずつの動作がかっこいいんじゃなくて、阿吽の呼吸で動いていることがかっこいいんだよね。あと注目したいのは関係性の変化です。尾花に琺瑯のバットを手渡してもらって「メルシ♪」とか、そのあとしみじみ話しているところでは「塩、とってくれる?」…尾花に何かをとってもらう瓶人、が2回出てきました。第1話のエスコフィユのシーンで、瓶人さんは何かの調味料を尾花に手渡していた。以前の関係では「尾花が瓶人に何かを手渡してあげる」ようなことはあまりなかったのかもしれない。さらに前回の2人だけのお料理シーンでは「5分レシピ対決」で火花を散らす敵同士だったわけです。今や2人は本当に仲間なんだ!と思うと胸が熱くなります。

 

涙のスペシャリテエリーゼのために

アメリーの快気祝いで催された、1日限りのスペシャルランチ。

一皿一皿、食べるごとに表情を曇らせるエリーゼ。そして最後に出されたスペシャリテ、「ガレット・シャンピニオン」が決定打になる。

「どの料理もおいしい。それが嫌なの!これだけ美味しい料理を作るのに、どれだけ苦労したの!?」

そこに尾花が運んできたのが、アメリーが自分で作った、フランボワーズのゼリー。ホワイトチョコでMamanって描いてある…泣

フランボワーズのゼリーは熱を出したシーンでも出てきましたが、もとは第2話で相沢家に尾花が上がり込む口実になったアイテム。どんだけ遠投してくるんだろうこのドラマ、と思いました。

 

エスコフィユの10位を超えたら、やり直してくれないか…。」

瓶人さんの願いも虚しく、グランメゾン東京の結果は「10位」。いや十分すごいことなんだけれど。このカウントアップのシーンは本当に胃が締め付けられるようでした。倫子をはじめお店のメンバーは喜ぶけれど…(そりゃ当然、瓶人の事情はわかっていてもさ、当然よ)、尾花が瓶人の肩を抱き締めて言う「本当にごめんな」は何回見返しても泣いてしまいます…。しおれて、泣きそうな顔で座っている瓶人さんがめちゃくちゃ辛かった…。

 

そしてお別れのときはやってくる…空港へ向かうリムジンバスの見送りのシーン。

「あの頃、私も三つ星がとれると思ってた。あなたの料理は、本当にすばらしかった。だけどとれなくて。相沢が追い詰められていくのを見るのがつらかった。それであの事件があって…何もかも嫌になったのよね。何だったんだろう、今までの苦労はって」

これは結局、エリーゼが自らの失踪の理由を物語るセリフだったと思うのですが、たしかに少し説得されたかもしれない。アメリーを置いて失踪して、また取り返しにくるなんて、エリーゼの行動はちっともロジカルじゃなかったけど、何もかも嫌になって全部放り出してどっかに行きたくなる、その心の動きには共感させられました。

「今度こそ、とってよ。あの人に、とらせてあげてよ…三つ星」。尾花がパリで倫子に「あんたに星をとらせてやるよ」と言ったことからすべてが始まったのだけど、今や尾花は、瓶人のためにも三つ星をとりたいって、本当に思うようになっている。

 

ここまでさんざん書いてきてようやく気づいたけど、てか、今さらかもしれんけど、第7話は、第2話の変奏だったんだ。子育てと料理の両立という大きなテーマはもちろん、お迎えも、寝かしつけも、フランボワーズのゼリーも、ナスのプレッセも(チョコのアイデア)、柱(ポール)に巻き付く瓶人さんも…。大なり小なり、第2話のリフレインが随所にあったんだわ。

 

スペシャルランチの終わりに瓶人さんが「アメリーをパリに連れていってよ」と言ったのは、無理をしていたに違いないけれど(第3話で「お店の成功、お祈りしてます」って言ったのとソックリな、貼り付けたような笑顔だった)、「そのほうが料理に集中できる」という一言が、100%嘘かっていうとそうでもないんだと思う。料理人という生き方はやっぱりちょっと罪作りなのかもしれない。母親に任せることが正解なのだろうか…。せっかく子育てと両立できる道をつくりかけてきたのに…。でもそんな気持ちは、アメリーを抱き締めて大泣きする瓶人さんを見ていると、なんかもうどっかにいってしまうし、そもそも泣いてしまって何も書けない。そしてテーマ曲「Recipe」のサビの歌詞「幸せのレシピ幸せになろうよ」が瓶人さんの泣き顔に重なるんだ…。

ボロ泣きでバスを見送る瓶人さんの両肩を尾花がバシッと叩き、瓶人さんがしゃくりあげながら「痛いよ(泣)」と返すやり取りは、素晴らしいコメディリリーフ*1でした。

 

世界10位という名誉を得たグランメゾン東京。料理人という生き方を誇るために、瓶人は、尾花は、仲間たちは、これからいよいよ三つ星を獲りにいくんだ。

 

私はしろたんになりたい

は〜〜〜〜〜〜〜〜〜、そんで、瓶人さんの話、してもいいですか。(※今までもけっこうしたよね?)

↑これは第6話まで見た時点の感想でした。なんかもうそんな気持ちだったんですよね既に。なので、スペシャルランチのシーンで例の「王子様のお辞儀」を見たときには、ちょ、中の人!!!とも思ったけれども、一方で「瓶人さんっていう料理人がミッチーっぽいことをやってる」ように見えたりもしました。

 

そして、しろたん…。

↑これとまったく同じ製品かはわかりません…が、もうしろたんを抱いてむにむにしている瓶人さんが可愛すぎるし、アメリーが尾花に内緒話を持ちかけていったん部屋を追い出されるときに、小脇にしろたんを抱えて出ていく瓶人パパが可愛すぎてもう無理。それわざと?ねえわざと!!!!????

 

そして思ったとおり瓶人さんのファッションショーが最高でした!3種類のアウターはもちろん、スペシャルランチのシーンでのジャケットスタイルがかっこよかった♡

ギンガムチェックのシャツにトラッドなストライプ柄のネクタイ、そしてツイードのジャケット!お店のサイト見ていませんがこれはもうきっとサイコバニーですよね全部(ネクタイにはマーク入ってたし)。ジャケットの襟のボタンホール(フラワーホールというそうです)がビビットな水色の糸だったから、これは!と思ったりもしました。

それにしてもさ、及川光博さんのちょいとギラッとしたスーツ姿はベイベー的には見慣れているはずなんだけど「ギンガムチェック」とか「ツイード生地」とかほっこり要素のオンパレードで、マジで同じ人に見えない。やっぱりこの人、相沢瓶人さんっていうミッチーによく似た本物の料理人かもしれないよ…。

 

(↓シャツの一番下のボタンホールが派手というのを店員さんに教えてもらった)

purplekuina246.hatenablog.com

 

そのほか、第7話で好きだったところ

長くなっちゃったから断片的にいきます!

エリーゼのために

きのこのスペシャリテ開発について「これは、エリーゼのために。」という尾花のセリフ。尾花さん、ちょいちょい曲名を取り入れたセリフを言いますね。私、第3話のジビエのとき、尾花が丹後さんを指して言った「黒猫のタンゴ」も好きでした(さらにそのあとで映った丹後さんが最高品質の鹿肉をチェックしながら目をキラキラ輝かせていて、コックコートも黒だし、ほんとに黒猫っぽかった…)

 

②京野さんの顔真似とキレ芸

倫子の家のダイニングのシーン、エリーゼに尾花との仲を疑われて「違うから!シェフとスーシェフ」と倫子が答える。

そのやり取りを効いて苦虫を噛み潰したような顔をする京野さん。そのワイン、何か入ってましたか?

京野さんの瓶人さんの顔真似*2も衝撃だったけど、最後は同じくダイニングのシーンでキレましたね。っていうか酒の勢いで告白してしまいました。どうするのよおじさんっ!!!正々堂々と中学生みたいな告白して!!!!

 

あとこれはもう絶対何かあるんだけど、京野さんは栞奈の父親と倫子の母の交際相手を結びつけたような節があった。愛人に都内の一戸建てをあてがっていたくらいだから…相当な有力者?政治家?

とにかく3年前の事件の真相にこだわり続ける栞奈。まだスパイなのかテロリストなのかアサシンなのかよくわからないけど、どんな展開を見せるのか全然わかりません!!こわい!

 

③丹後&祥平の尊さが天井知らずな件

前述の、丹後がgakuの料理の真髄を芹田に聞かせるシーン。「素材の味を、もう1段も2段も上に持っていくために、とことん人の手を加え、料理人の知恵と知識を総動員してたどりついた複雑な味わい、それがgakuの料理だ」*3
次のカットでそうだろそうだろ、って密かにドヤ顔の祥平が好きです。

さらにさらに、、「料理人って、イイっすね」に続けて芹田が言った

「半端ないっていうか、心が通じ合ってるっていうか」
そこで目と目をあわせてフフッて笑うお二人が尊いんですけど????

そしてTOPレストラン50の表彰で、思いがけない「8位」でgakuがコールされたとき…あのハグも感動的でした…。gakuは喜び方もやっぱり熱血で、優勝した野球チームとかそんな感じ。

…思い返せば、祥平もずっと怒ってるシーンが多かったけどgakuに来てから尊敬できるシェフの下で働けて、やっぱり心が安定したんだね。最年少料理長っていう前の肩書きはちょっと虚勢を張らなきゃいけない部分もあったかもだね。先週は、丹後にとって祥平が精神安定剤だと書いたけど、うん、お互いに精神安定剤だね…(尊さのオーバードーズで昇天する私)

 

 

お迎えを「デート」って言ってみたり、遅れて駆けつけたもののばあばに任せることになり「マシェリ〜♡」って手を振ってお店に戻っていったり、、瓶人さんのお迎えや寝かしつけを見られなくなるのは寂しいなぁ(事務所のツイートを見るとアメリーちゃんを演じたマノンちゃんはクランクアップなのかなという雰囲気でした)

本当に天使のような佇まいで、ベテラン俳優がステーキみたいな味を出してくる画面に、それこそちょっぴり甘いフランボワーズゼリーみたいな存在感を発揮してくれました。ありがとうありがとう泣。 将来どえらい美人さんになるんでしょ…私、知ってるんだから…!

 

*1:またはコミックリリーフ。キャラクターそのもの以外にも場面とかで使われるんだけどはてなキーワードが人物のみになってたから念のため。上海バンスキングの、あひると同じです

*2:2回目みたら、後ろで尾花がアテレコしててびっくりした。女性陣の爆笑は素だったのでは…

*3:セリフの書き起こし、1回か2回巻き戻したらできるのにこのセリフだけはややこしくて4回くらい戻りました…言ってることが難しいよ丹後さん!!