完全に猫なのさ

3年目ベイベーが及川光博さんについて書くブログ

「グランメゾン東京」第8話感想/尾花のルーツ、そしてラスボス降臨

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事情があって急いで書いています(理由は後述)!

 

潮が尾花に伝えたかったこと

第8話の新キャラは、尾花に最初に料理を仕込んだ潮卓(木場勝己)。のっけから新キャラが乗り込んできてお店を完全否定してくるこの感じ、ちょっと先週も見たので、気持ちがザラっとしますね。たぶんそれは、この時点では視聴者に(もちろん登場人物たちにも)その理由がわからないからなんだけど。

浅草で洋食屋を営む潮は、心筋梗塞を患ったというのに医者の言うことを聞かない頑固な下町の親父。尾花からグランメゾン東京に招かれたものの、出された料理を二口ほどで食べるのをやめ、まだ前菜(ナスのプレッセ)だというのに席を立ってしまう。「腕を落としたな、夏樹」と言い残して。

その後、潮の店「浪漫亭」を倫子と訪れた尾花。倫子は名物のビーフシチューを、「正直、食べる前から検討がつく。あれでしょ、昔懐かしい洋食屋さんのビーフシチュー」と偏見で決めてかかっていたものの、そのクオリティに完全に脱帽。

しかし尾花は、ビーフシチューを口に運び、ちょっと微笑んでいつもみたいに天を仰ぎかけたところで「ん?」みたいな表情でピタッと止まる。尾花はこのとき、潮の異変に気づいたのです。これ、おもしろいですよね。一瞬、美味しいって思いかけたものの、常人には気づかない、四半世紀前の味との違いを感じ取ったシーン。

 

先に結論を書いちゃうと、潮が伝えたかったのは「1人ひとりのお客のことをちゃんと見て、考えて料理しろよ」ということだった。潮は味覚障害を患っており*1、塩分濃度を通常の2倍ほどに感じるようになっていた。だから自分の店でも味見ができなくなっていたし、グランメゾン東京で提供される美味しいはずの料理を、まったく楽しめない状態だったのです。

最初に店を訪れたとき、京野は真っ白なメニューブックを渡してこう言う。「当店のメニューは、本日のおすすめコースのみとなっておりますがよろしいでしょうか」
このよろしいでしょうか、には実は客に対して選択の余地がなかった。
何か言いたげに京野を見上げ、「…ああそう」と答える潮。すでにガッカリしていたんだろうなあと思います。

その後、潮が再梗塞で倒れ、尾花と京野が浪漫亭のヘルプを任されるシーン。てんやわんやのランチ営業で「常連客たちの細かすぎる好み」に翻弄されながら、尾花は潮が彼ら1人ひとりに合わせて料理を作ってきたことに思い至る。

私、このシーンの常連客たちには「見るからに作る人が変わってるんだから、無茶言うなよ、ちゃんと説明してよ〜」と思ったし、そもそもグランメゾン東京のシーンでは本来絶っっっ対に、アレルギーの有無とか、健康上食べられないものは絶対に聞くはずだし、だいたい京野さんレベルのプロだったら「なにか言いたげ」な時点で気づく気もするんですが…。でもここでは脚本上、対照的な2つの店で「1人ひとりの客のことを考える」というシーンを織りなしたのだと思います。

たしかに、(服薬を拒否するなど)病気を受け入れられずにいた潮は、気取ったレストランで美味しいのだろうけど自分にはまったく味のわからないものを出されて、自分が病気だという現実だったり、疎外感を感じたのかもしれません。

退院祝いとして再び店に招かれた潮。京野はオーダー時に体調を気遣い、尾花は大根に吸わせて塩分を抜いた生ハムを準備します。それを一口食べた倫子も「ごめん…私バカだった…」と思い至ります。

バヴァロアはもともと塩を使っていますが、今回は「お好みで」と添える形で提供。「塩を抜く」シーンなのだけどビジュアルではがっつり塩が映るから、見せ消ちというか、あ、塩分だ…と決定的にわかるようになっています。

↓詳しくは「最上の響宴」第4話・カンテサンス岸田シェフの「山羊乳のバヴァロア」より

このお料理は、山羊のミルクを使ってゼラチンでかためているバヴァロアの部分に、マカデミアナッツと百合根が乗っていますが、このお料理で食べていただきたいのはそこではありません。この料理で食べていただきたいのは、お塩とオリーブオイルです。

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星を追いかけて、見失ってしまうものとは

食べる人のことを考える。という基本的なポリシーは、第5話のフードフェスで「子供が多かったからカレーの食材を小さく切る」で、ちゃんと出てきてるんですよね。グランメゾン東京にまったくなかった視点ではないんです。

第5話時点のメモを再掲↓

  • 食材を無駄にしない(第3話「生きとし生けるもの、いただいた命をあますことなく美味しくいただく、そのために料理人がいるんだって」、第5話「(キャンセルが続いてまかない行きになった食材に)ごめんなぁ…」)
  • スタッフ全員でいらっしゃいませと言う(第4話、プレオープン前)
  • 料理人自らもサービスする(第5話、外国人客の接客に苦戦する芹田をヘルプした瓶人さんすてきー!)
  • 食べる人のことを細やかに気遣う(第5話「(前日のカレーのほうがおいしいけど)一日寝かせてあるからね。でも衛生的にこわいでしょ」、「(フードフェスのお客さんに子供が多かったから)あの人、具材をひとまわり小さくしてるの」)

さらに、お客さんのことを考えろっていうのは、独りよがりだった芹田が第6話で気付かされたことでもあった。もともとちゃんとそういう店だった。でもその後に、「TOPレストラン50」での10位という栄誉がお店に転がり込んできた。

「我々が見るべきは皿ではなくて人なんだって、尾花は、それを気づかせるために俺を、潮さんのところのランチ営業に呼んだんですよ」

「TOPレストランでいい気になって、お客さま1人ひとりと、きちんと向き合えてなかったんだよね」

京野は反省を語りますが、考えてみれば、浪漫亭での倫子のセリフも、ちょっと上からで感じが悪かったかもしれない。かつてエスコフィユで三つ星ばかり追いかけて、大事なものを見失っていた尾花。初めて世界中から注目される事態に浮足立っていた倫子。潮というキャラクターは、一番最初に尾花に伝えた「根っこは変わんねぇ。いつ何どきもお客さんのことだけを考えて料理しろ」というメッセージをもう一度伝える存在として投入されたのだと思います。

 

尾花のルーツを描くから、演出も第1話の変奏

第7話が第2話の変奏だったので、このパターンくるかなと思ったら今回は第1話がちらっとでてきました!浪漫亭で潮がビーフシチューを作るシーンの演出は、第1話で尾花が手長エビのエチュベを作ったシーンと重なります。底がガラスになっている鍋を下から捉えたり、蓋をした鍋から聞こえる音に耳を傾け、火入れの具合を見極める様子。これは、潮という存在が尾花の料理のルーツだからですね。尾花が口にする「それを言っちゃぁ、おしめぇよ」も、第1話で倫子が言っていたやつだし。

これは完全に私の想像なのですが…尾花の両親はもう他界しているんじゃないだろうか。いつまでも住所不定で、なんとなく日本に根っこがない雰囲気の尾花。潮を「親父」と呼び、タメ口を聞く間柄からは、尾花にとっては父親同等の存在なんだなぁと感じられました。

…料理人の師弟なのに「バトンタッチ」をバイクで表現したのは何故?と思いますけれどこれは木村拓哉さんのドラマなのでいいと思います。

 

そして降臨するラスボス…!

第7話で京野が倫子に中学生みたいな告白をかましてギスギスしてしまった尾花と京野ですが、結局京野の家に転がり込んでベッド取り合ってジャンケンでじゃれあって仲直りするのでどんな青春ハイスクールですかね…?しかしここでエスコフィユ時代の驕りを回想し「うちのシェフには同じ失敗させたくねぇよな」と、2人で倫子を支える決意をします。なにそれアツい…!

変に戦略を練ることはせず、1人ひとりのお客様に向きあうことで三つ星を狙うと、マリ・クレールダイニングのインタビューに堂々と答える倫子…一方で、栞奈からの情報をもとに犯人を特定したリンダは激怒。倫子が綺麗事を並べ立てたインタビューを収めたICレコーダーをピンヒールで破壊するのです。あああそれもう文字起こし無理やん。載せる気ないやろ。これで、ラスボスがリンダであることが決定的になりました…なんか最後のリンダはビジュアルのイメージだけですがマレフィセントみがありましたね…アラフィフで有名になった倫子のことを「遅れてきたシンデレラ」なんて言ってる場合やないよ!こわいよこの女はやると決めたらたぶんやりますよ…!星どころじゃないよ、どうなるのグランメゾン東京!

 

今週のかわいすぎ瓶人さん

一挙に振り返ります!

写真撮影で緊張する倫子には「笑顔、笑顔☆」と励まして、それワンマンショーでよく言っているやつ〜〜〜!!!

ギスギスした空気を感じ取り、体育館裏もとい厨房裏に京野を呼び出すシーンでは、

「京野さん、ちょっと、こちらへ☆」とニッコリ。

このときの両手が完全に、「今夜、桃色クラブで。」の「だって」の振り付けじゃないですか〜〜〜!!!(そう見えてしまうのだ)

そのあと、京野が倫子に告白しちまったという告白を聞いて「こくはくぅ!?」というリアクション(ややこしい)も、オーバーでとっても可愛かった!

一番かわいかったのが、潮の娘(伊藤歩)と尾花の仲を疑うシーン!瓶人さんと萌絵とシンクロして「人妻!?」って左手を口に当ててやばかった(セリフは萌絵のもの)。

 

潮に減塩メニューを提供するシーンも素敵だった!前回とうってかわって潮が皿を空にしてくれたことで、尾花とエアでグータッチ☆

さらに、肉料理のつけあわせをもう一工夫するための「レモングラス」、尾花が思いついて声に出したときには瓶人さんも同時に思いついていて、すでに冷蔵庫に取りに行っていました。そういうの好き〜〜〜!!!!!!!

ということで今週は脇で活躍していた瓶人さんですが、いやこれ重要なことで、みんなとコミュニケーションとってくれる彼のような潤滑油的な存在が、いかにお店の雰囲気をよくしてくれているかっていうことですよ!おじさんたちが恋愛でギクシャクしていても!彼がいるからなんとかなる!ほんとうに職種関係なく私は瓶人さんと働きたいし、瓶人さんが組織で陰ながらやっていることを尊敬したいです(自分の仕事がつらいから話がでかくなった)。

 

そして毎回触れざるを得ない祥平くんの尊み…今回は京野とのハグが泣けました。でも来週ガッツリ追い詰められそうですごく心配です。結局、このお話でメンタルが一番心配なのはずっと祥平だ。ずっとどこか不安そうな顔をしている。一番若いからというだけじゃない、心に深く傷を追っているからだ。次回予告で尾花が「一度しか言わねえぞ、グランメゾンに来い」と言った相手は、やはり祥平なのでしょうか!?ああ、次回も気になります!(…ところで美優はもう出てこないの?)

 

ところで大事件なんですが

グラグラメゾン東京の予告に、瓶人さんが出てきた。

しかも泣いている萌絵ちゃんの涙を指でぬぐっていた。マスタード色のカーディガンを着て…!

 

ということで課金して配信開始からリアタイしないといけないので0時を前に脱稿だ!!!

そうだよシンデレラは私だよ!!!!!

 

 

 

 

 

 

*1:最初は循環器病患者の塩分制限のことだと思った