グランメゾン東京の瓶人さんに夢中な私ですが、ほしがりベイベーなので、そろそろ音楽の話もしたいです!
半年前まで「ファンク」という言葉すらよくわからなかった私が、ワンマンショー参加を通じて及川光博さんの楽曲に夢中になり、理解を深めたいと思いました。そこで11月中旬、音楽に詳しい(←語彙)後輩たちを捕まえて、
「及川光博さんの音楽、私はここがこうだと思うんだけど、教えてください」
ということをやりました。パワポでスライドを作って。
参加者(全員、大学つながりです)
- 私(初心者ベイベー・歴半年。過去の楽器歴はピアノ、サックス)
- Tちゃん(後輩兼オタク仲間、飲み仲間。トロンボーンでバンドも経験。7/14静岡でワンマンデビュー済)
- Nくん(Tちゃんの旦那さんで、私の後輩でもある。ギター関連の仕事をしている)
- Cくん(後輩。テナーサックス。彼がバンマスのバンドにちょっと参加したことあり)
なお、 NくんとCくんは今も日常的&本格的に楽器をやっています。
MacBookとDVDを詰めたバッグ、そしてケーキの箱を抱えて、TちゃんとNくんのマンションに到着(近所)。Nくんが下まで迎えに来てくれる。
私「ひさしぶり〜!今日はありがとうね…ああ大丈夫かな…久しぶりに会う先輩がめっちゃオタクになっててこんな大荷物でやってきて…」
Nくん「大丈夫です。(Tちゃんから)話はだいたい伺ってますので」
オタクの夫は話が早くて助かる!
Tちゃんの手料理をつまんだり飲んだりしながらおしゃべりしたあと、以下、早口で喋らせていただいたパワポの内容です!著作権的に大丈夫なスライド*1はバンバン貼っていきます。
質問編:及川光博の世界〜初心者ベイベーによるプレゼン&有識者への質問
※BGM:Dirty or Beauty
■前段(割愛)
「及川光博さんを知っていますか?」「俳優として大活躍してるけど、今日はエンターテイナーとしての話をするよ!」から、なんで自分がいきなり好きになってしまったかの経緯を説明。ブログ的にはこのあたりの話。
■ファンクとは何ぞや?〜現状の理解
ミッチーの楽曲が好きなのに、そもそも音楽のジャンルがよくわからないよ!という苦悩を、ありのままに申し上げております。恥ずかしくなんてないよ!(つよがり)
ではこのあたりでBGMをShinin' Starに変えていただいて(というかプレゼンしてたらDirty or Beautyが普通に終わった)。
わかんないなりに、一生懸命かんがえております!みんな応援してくれ!
(右の空きスペースには本来、FUNK A LA MODEのマントミッチーの画像を貼ってあります。各自、脳内で合成をお願いします)
これについて、「私、大阪あたりで『振り付けは、グルーヴを感じるためのトリガーに過ぎないんだ』って気づいたんよね」と話したところなぜかCくんにえらくウケた。
■そして現状:今やっていることと、そこから得られた仮説について
狂気のエクセルが登場しました。そうなんです。今少しずつ、聴音(ソルフェージュ)の要領で、ミッチーの楽曲のキーを調べる、ということをやっています。きっかけは、好きな曲にC majorが多いことに気づき、もしかしてミッチーの楽曲にはC majorが多いのでは?と思ったから。あと、ほかにやれることがないので。
finger pianoという鍵盤アプリで楽曲を聴きながらそれを叩いて確かめるという超地道な方法です。
↓finger pianoの画面。iPhone4くらいの頃からずっと入れてる
で、こっからが本題です。
キーの偏りと、その意味はあるのか?について。これが、有識者の後輩たちに一番聞いてみたかったことでした。
なおこれは先月中旬の進捗(77曲)の段階であり、現状(105曲)の調査状況では、
C major→12曲
B major→14曲
となっており、BがCを逆転しています。そして、まだ全曲聴き終わってないので結果はわかりません(終わる日は来るのか…)。ただmajor(長調)に関しては、この2つが図抜けて多いことは言えそうです。
↓現段階のエクセルです(下にminorも続く)
(リストは、そんな調ねぇよっていうのもとりあえず機械的にC〜Bまで作っています)
解説編:有識者のみなさんより
さて。
先に、ファンクのルーツとか(プリンスのこととか)コード進行のことをいろいろ教えてもらったんだけど、悲しいかな、メモを見返しても、私の理解では正確に書くことが難しいのですよ。むねん!なので以下2つについて絞って書きます。
①C majorが多いのは偏っている?
答えは「そんなことはない」でした。そうなんだ〜!?
C major、つまりドレミファソラシドといえば、まさに「ドレミの歌」とか、「かえるのうた」とか。「胸の真ん中に飛び込んでくるエモさ」という印象を持ちつつも、おしゃれなキーではない、と勝手に思っていたのですが。
これについては、遊びでキーを調べ始めた10月上旬に、TちゃんにLINEして間接的に教えてもらった、ギタリスト・Nくんによる見解を先に紹介します↓
Nくん「基本的にファンクはテンションコードを多用するが、オシャレになり過ぎてしまうのであえてCを選んでいるのでは」
「確かにCはJ-POPに多いが、ビートルズの有名なやつもCだったりするし、名曲が生まれやすいコードではある」
「単純に歌いやすいというのもあると思う」
Nくんは上記の回答をくれる前に「くいなさんは、オタクとしての探究心で聞いてるんだよね?」とTちゃんに尋ねたそう。はい、合ってます。なおNくんは初めてミッチーの楽曲を聴いただけで「ミッチーはプリンスのファンなのかな?」とわかったそうですよ。すっげー!!
この日、改めて「ビートルズの有名なやつって何?」とNくんに聞いてみたところ
「Let It Be」が挙がりました。あれ?あれ?うわ、ほんとだ!!!
サビは、ミレドー♪ミソラー♪って、うわあ。C majorではないか。
続いて、サックスプレイヤー・Cくんの見解。同じく、「Cは一般的によく使われるコードだから特に偏ってるわけではない」とした上で、例として挙げてくれたのが、この「St.Thomas」。
曲名でパッとわからなかったんだけど、聴いたら普通に知っていたスタンダード・ナンバーでした!ほんとだ!ミーファーソ♪ファーミーレ♪だ!
Cくん「C majorはラテンの明るい感じに合う。
ただ、腹に一物があるわけではないけど、気に入らなければ殺して終わるイメージ」
ちょ、最後、急に不穏なんだけど?
②なんでCとBって1つずれるだけで、こんなに違う響きなんだろう
これについては「1つずれると、使う音の顔ぶれがごっそり変わるから」。なーるーほーどー!!!そりゃそうだわ!
C majorとB majorの「ドレミファソラシド」の比較↓ 2箇所E(ミ)とB(シ)しか被らない。ああ黒鍵地獄。
ここで改めて、私が思うC majorとB majorのイメージは以下のとおり。
C major
胸の真ん中に飛び込んでくるような真っ当さ→エモさ
- バラ色の人生
- ココロノヤミ
- 恋のヒゲキ
- メロディアス など
B major
ほんのり切なさを帯びた透明感のある明るさ
- ミス・アバンチュール
- インフィニティ・ラブ
- Song for you
- 死んでもいい など
…どうでしょうか。でもこのイメージって、CくんのC majorのイメージ「気に入らなければ殺して終わる」を聞いて、本当に人によって違うんだなって思いました。C major、サイコパスかよ。
そもそも私はミッチーの楽曲のキーだけを集中的に調べているので、ミッチーの曲それぞれがもつ印象をキーのイメージに逆照射している可能性もあるし。そんふぉゆ…尊い…!とかさ…。
ということで、C majorが多いのは特に及川作品の特徴というわけではないようです。そもそもB majorのほうが多いことがわかったし。でも、「ミッチーのC majorには神曲が多い」という印象には共感が得られそうな気がします。これが、Nくんの言っていた「名曲が生まれやすいコード」ということなのかなぁ。
あと「キーがどうやって決まるか」は当然、音域の問題も絡んでくるはず。イメージする曲調と歌いやすい音域のすり合わせで決めている…ということになるのか。それとも曲が生まれる瞬間にはもうそんなこと関係なく決まってるのかな。なんとなく後者な気もする…。
なお、今のところですがミッチーの一番高い音はAじゃないかと推測しています。(三日月姫の「ほら今夜の月は」の「こ」)
キー調べは続行中ですので、どこかでまたコンプリート編を書けたらいいなと思っています。
なお途中経過ではありますが、minor(短調)の現時点での集計は以下の通り。
A minor 12曲
- 三日月姫 など
E minor 10曲
- CRAZY A GO GO!! など
A minorはC majorの平行調だからかな。なんかさ、ラって元から悲しい〜感じする音だから、A minorは私が思う、ザ・短調です。ただ、minor=悲しい曲とは限らないと今回、学んでいるところ。
100曲を超えた今って何合目なのかな…と思ったんだけど『ミッチーcast』にあたったら2015年のファン投票の時点で「既に200曲近くを産み落としてきたことになるが」という記述が見つかって泣いてる。パンチラもふぁんあらもビートロも出てない頃で約200、つまり5合目ってか半分いってない(号泣)。
③ファンクって何ぞや?について、わかりやすかった1つの答え
これは、先にコード進行の話をしてくれたことが前提にあるのですが、Cくんの解説がすごくわかりやすかったので書いておきます!
「リズムの期待感で進ませるのがリズムミュージックであり、ファンクはその典型のひとつ」
「音楽の推進力に関して、コード的な期待(解決したくなる)じゃなくて、リズム的な期待を推進力のメインにしている音楽。だからコード的な推進力がなくても音楽が進む」
これ、実際に、手拍子でやってみたのですが、3拍叩いて1拍休む(4拍子の4拍目が休符)というのをやってみると、この休符で、たまらなく、次いくぞ!みたいな感じがわいてくるのを感じました。すご〜くプリミティブな体感ですけれど。
それを説明してくれたときのCくんのメモの一部。このピョコピョコしてるのが、リズムだ!↓
④おまけ:「モラリティー」のイントロって、なんでインドっぽいの?*2
最後のスライドではこんなことも質問していました。
うう、イントロ入りの公式がない…。まあ、みんな知ってるあのイントロを、聴いてもらったところですね。
Cくん「…くいなさん。あのねインドも何も、そもそも楽器がシタールです」
…そうなんだ。
本当に録音にシタールを使ったかどうかはきちんと調べたい所ですが(さすがに普通はシンセサイザーなのかなぁ)、とにかく「シタール様のフレーズ」であることは間違いがないそうで。
シタールの演奏例としてこちらは、世界的シタール奏者ラヴィ・シャンカール(ノラ・ジョーンズのお父さんとしても知られる)の、インドでの最後のコンサートの収録だそうです。
Excerpt from "Ravi and Anoushka Shankar: Live in Bangalore" (5)
ということで「なんでインドっぽいの?」の答えは「楽器がインド」でした。
当然「モラリティー」はインドの歌ではないわけですが、冒頭でシタールがミステリアスに響くことで、ベールの奥へと誘うような、「僕」の精神世界に招き入れるような、そんな効果があるんじゃないかと私なりに考えてみました。やっぱりモラリティー好きだ!!一度でいいから生で聴きたい!
*
ギターがうまいNくん。YouTubeのチャンネルあります!(紹介OKしてくれてありがとう!)
the band apart / ZION TOWN (Guitar cover)
せっかくサックスというイケてる楽器をやっていたのに、楽譜がないと何もできない私はバンド的な活動ではけっこう苦労しました。ソロも楽譜を先輩に書いてもらう始末で、あの頃の記憶には、実はほんのりと挫折感もつきまといます。この日は、そんなことを思い出してちょっとだけ切なくなったりもしました。
でも「コードがわかる人もいれば、そうやって耳でメロディをとれる人もいるんだし」というようなことを言ってもらって、何か心が軽くなったような気がしました。10年ぶりに。
結局、飲みながら6時間くらいお邪魔してたんですが、PURPLE DIAMOMDのWOWOW版「エド☆ムラサキ」を焼いたものを持っていっていて、最後に全員で観ました!楽しかった!!コーレスでは当然のように両手を広げるTちゃんと私。
最初は座って踊ってたけど最後はもう立ってフツーに踊ってました。
快くつきあってくれて、いろいろ教えてくれた後輩3人に感謝です。
それにしても、久しぶりに会った先輩が早口で喋って踊って帰っていったの、いまさらながらどうなんだろう。