完全に猫なのさ

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ミッチーさんのかすかな髭と、「シン・ゴジラ」との比較など/映画「日本沈没」(2006)感想

日本沈没 スタンダード・エディション [DVD]

日本沈没 スタンダード・エディション [DVD]

  • 発売日: 2007/01/19
  • メディア: DVD
 

 

及川光博さんが三番手で出ています!

WOWOWでやっているのに気づき、途中から録画して観ました!前情報なにも入れずに観ましたので簡単にメモしておきます〜(※冒頭20分くらい観れてない)

 

※以下、ネタバレしてます

 

ミッチーさんの感想:キャップ&髭のレアな姿!

役柄は、結城達也という潜水艇パイロット。ガテン系と思いきやそこは及川さんなので、研究者っぽい雰囲気もありました。知的好奇心が高じて調査にのめりこんで気づけば潜水艇に乗ってましたハハッ、ていうタイプなのかなぁ(想像)。

短めのヘアスタイル、毛量が多くて側頭部がツンツンしてる。後述の潜水艇のシーンではキャップを後ろ向きにかぶってわんぱくスタイルです。

そして、がんばって伸ばしたという髭が、薄い!ぼーっと見ていたら見逃すかもです。

いろいろとレアなビジュアルの役柄だったのですね。

 

妻子は一足先に海外に避難。息子の写真を眺めながら「こいつに海を教えてやりたいんだよ」と微笑むところが、かわいいです…。

私、ベイベーになってリアタイしたドラマが「グランメゾン東京」と「#リモラブ」だったので、父親役のイメージといえば、アメリーちゃんしかり、保くんしかり、包容力たっぷりに子供をめっちゃかわいがるアラフィフパパ。なので、この「若い父親像」ってものすごく新鮮でした。

 

…さて、日本の沈没を食い止めるため、プレートをヤベー爆薬でドカンしてぶった切る作戦(←把握が雑)に、潜水艇「わだつみ6500」のパイロットとして参加した結城さん。妻と息子の写真をコックピットに持ち込み、田所博士(豊川悦司)との無線交信では「この潮速なら、かわせます。先生、すぐに片付けて帰りますよ」と涼しげに答えます。安心したかのように微笑む田所博士。

 


えっ…

 

 


あっ…

 

 


そんな綺麗なフラグを………

 

 

 

 

 

制御と通信を失った潜水艇。あちこちから水が吹き出す中、家族の写真を胸に泣き笑いのような表情を浮かべる表情が、めちゃくちゃ切なかったです…。

三番手とはいえ出番は少なかったのですが、こういう一瞬の表情の演技で強い印象を残すひとだなぁ…と改めて思いました。

 

全体の感想:シン・ゴジラ+恋愛+人間ドラマ=日本沈没

前述の通りまったく前情報を入れずに見はじめて、途中で、「あれ?これは何ていうシン・ゴジラ?」と思ってググって監督が同じだと気づきました(遅い)。

シン・ゴジラ」は大好きで、公開当時は劇場で何回もリピした作品です。今回「日本沈没」を観たことで、なるほど〜〜「シン・ゴジラ」は本当に徹底して「恋愛要素」と「人間ドラマ」を排除していたんだなぁ…!という新たな感動がありました。

シン・ゴジラ」は科学の結集と山のような行政手続きで危機に立ち向かいましたが、「日本沈没」では市井の人々にスポットライトがあたっていたこともあり、小野寺(草彅剛)と玲子(柴咲コウ)の恋愛が物語の鍵になっていました。

 

そして言い尽くされていると思うけれど、この映画のキーワードは自己犠牲。最後、小野寺が自ら志願した作戦の内容を知ったときは、「え??これは何ていうグスコーブドリの伝記????」ってなりましたもん。。

私、正直に打ち明けますと「アルマゲドン」とかはわりあいnot for meなのですけど、、やっぱり自己犠牲って、日本人のメンタリティを揺さぶるものがあるのかなぁ〜〜と思ったりもします(こないだ鬼滅を一気読みして、めちゃくちゃ良かったけどそういう気付きもありました)。この文脈で考えると、草彅剛さんの知性と影のある表情は絶品で、ベストキャスティングだったなぁと思います。

 

こんなことを言いつつも、やはり、鷹森大臣(大地真央)が国民に向けて声明を発する最終盤の場面、「最後に……日本を沈没から救うために、命をかけて戦い抜いた潜水艇パイロット、小野寺俊夫・結城達也両名に、深い感謝と哀悼の意を述べさせていただきます」と締めくくったのは、結城の最期がつらかったこそ、胸に響くものがありました!

鷹森大臣は完全にシン・ゴジラの花森大臣(余貴美子)と人物造形のベースが同じ。国外に逃げ出す要人も多いなか陣頭指揮を取り続け、誠実かつ勇敢なリーダーとして描かれました。スピーチについて周囲の人々に「声明は、(総理代理ではなく)あなたが読んだらよろしい。あなた以外にはいない」と言われるシーン、よかったなぁ。そうよね、最前線でやりぬいたリーダーが哀悼の意を述べるからこそ、刺さるんだよね。

 

 

2000年代中期の及川さんの役どころ、とてもよいですね。私は勝手に「内藤期」と呼ぶことにしたのですが、この時期のもの他にも観てみようと思います!