かつて、この通り沿い(200mくらい)のビルで働いてました。
ハカタブルク(©博多座Twitter)から帰ってこられなくなってn日…。
この冬、舞台「エリザベート」を観劇する幸運を享受しましたので、感想を綴りたいと思います。
※ミュージカル初心者の感想です。普段はミッチーさんのベイベーをやっております。
※これまでのミュージカル感想記事→「ローマの休日(2020)」「マイ・フェア・レディ(2021)」「シンギン・イン・ザ・レイン(2022)」
なんで私が観られたかって?
今となっては感想をブログに残してなかったのが本当もったいなかったんですけど、2019年にありがたくもお譲りいただいて帝国劇場で観劇することができました。愛希れいかさんのシシィ、古川雄大さんのトート。ルキーニは山崎育三郎さん。初めてのグランドミュージカル、初めての帝国劇場。わけもわからないまま光と闇に包まれ、圧倒され、感じたことのない高揚を味わいました。
1幕が終わったところで「これは絶対に必要だ!!」と確信し、売店に駆け込んでヴィクセンのオペラグラスを買ったら、2幕、その視野の真ん中でトートとルドルフのキスに出会うことになりました*1。死んだわ。
そして今回。私は御園座、博多座で観劇することができました。理由は妹がキャストさんのオタクで、めちゃくちゃチケ取りがんばってたからです。ありがとうねぇ!!(もちろん手伝ってたんだけど姉は博多座先着で普通に玉砕してました)
心残りは、帝国劇場で中止になった数公演のなかに、観る予定だった2公演分が含まれていたことです…(11/14、11/23)。誰のせいでもないけれど…。そのうち1回は義母を招待する予定でした。楽しみにしてくれたのになぁ〜!山崎育三郎さんのトートも観たかったよ…!
キャストごとの感想
とはいえ複数回の観劇が叶ったのですからとてもありがたいことです。お役ごとの感想を箇条書きで綴っていきたいと思います。
感想のソースは以下で、混ざってしまっておりますのでお含み置きください。あとやっぱり配信で強めに上書きされてます…。
- 2022年12月10日夜・御園座(花總まり、古川雄大)
- 2023年1月29日昼・博多座(愛希れいか、古川雄大)
- 2023年1月30日昼・博多座(花總まり、井上芳雄)
- ★配信:2023年1月30日夜・博多座【前楽】(愛希れいか、井上芳雄)
- ★配信:2023年1月31日昼・博多座【大千穐楽】(花總まり、古川雄大)
エリザベート:花總まり―皇后、あまりにも皇后
- 花總シシィに間に合った奇跡に感謝したい。
- 少女としてのシシィが完全にうちのめされたところから始まる、「♪私だけに」。それこそ細いロープをたぐるように光に向かって魂を鼓舞してゆく姿は、まさにエリザベートとしての精神性の結晶…。
- そして1幕ラストの「♪私だけに」。鏡の間で光を放つその姿に、息を呑まない人がいるだろうか。ただそこに本物の皇后がいる…としか思えない。奇跡的かつ圧倒的なプレゼンス。
- 「♪夜のボート」…孤独の最果て、コートダジュール。諦観に満ちた表情と諭すような歌声に、パートナーシップの悲劇が滲む。
- 大楽配信のカーテンコール。あのドレスで振り返った、感無量のその表情を目の当たりにしたとき、名状し難い感情に襲われて大泣きしてしまった。
- 小池先生からの長い賛辞に、宝塚初演の頃の印象について「(エリザベートが)舞い降りた」という表現がでてきた*2。「あまりにも、あまりにも皇后」という受け取りはあながち間違っていないのかも。
- 自己実現の仕上げとしてトートの唇を自ら奪いに行くのに、どうしたって胸を打たれてしまうのです…。
エリザベート:愛希れいか―彼女のダンスについて3時間語らせてくれ
※これを書いている人はダンスを観るのが大好きです。
- 彼女のダンスについて3時間語らせてほしい(うち2時間は体幹について)
- 「♪家庭教師」の「空中ブランコだって〜!」って言いながらジャンプするときの滞空時間どうなってんの?
- 「♪愛と死の輪舞」、まず体重が10gしかないように見える。これはもうダンスっていうかマイム?なのかな、上手の端で時間をコントロールしながら折りたたまれてゆくあの動きはなんですか?トートの「♪返してやろ〜う」に呼応して見えない糸で急激に引かれるあの動きはなんですか?あれはどう考えても立ち上がったりしてない、間違いなく引っ張られてる、どうやったら脚を前に残したまま背中からのけぞって体幹を浮かせて後ろに進めるの?(何を書いてるかわかんなくなってきた)
- トートダンサーたちと一体となった体幹のコントロールで、「時が止まった」「重力を失った」空間、つまり生と死の狭間を完璧に体現している。
- 「♪不幸の始まり」で両腕を挙げるときの肩甲骨の使い方がエグい。
- そして絶対に書き残しておきたいのが、そこに続く「♪最後のダンス」。トートダンサーに操られるときの浮遊感、体幹。※ジョイマンになっちゃった
- いよいよ激しくトートに責め立てられる2サビ。あのぐるん!!ぐるん!!の回転のキレがすごすぎるんよ。
- このナンバーにおいて、花總シシィは、なすすべもなくトートに苛まれている無力な少女としてトートの力を魅せる(当然だが、これも最高!)。対して、ちゃぴシシィは高度すぎる「受け」のダンススキルで人知を超えたトートの力をそこに顕現させている。
- 「♪私だけに」の最後のロングトーンに鳥肌がたった。100メートル先の的に槍を突き立てるのかのような渾身のフォルテシモ…!
- 2幕、お着替えのたびに声帯も取り替えてませんか?この点では花總シシィの真実味も胸に迫るのだけれど、ちゃぴさんは実年齢を思うとやっぱりびっくりしてしまう。
トート:古川雄大―濃密さを増した、美しきストーカー
- ねえねえ、ねえねえ。
- 2019年のとき、そんなにねっとりしてましたか??めちゃくちゃ執着激しくなってない??愛しすぎじゃない?
- こんなに気持ち悪かったっけ?最高じゃない???
- 「♪最後のダンス」、激しさ溢れる高音のフェイクにノックアウト。
- 1幕の「♪闇が広がる」、鼻筋の表情筋の使い方、どうやって開発したんだろう。「♪導くのだ〜」で、手を添えて耳元にささやく仕草と発声が悪辣でよい。
- 「♪エリザベート泣かないで」、疲れ切ったシシィを包み込むような甘やかさ。うっかり死んでもいいから身を委ねたい…。
- 1幕ラストの「♪私だけに」、「♪お前に命〜許したばかりに」の憤りの表情よ。焦燥すればするほど匂い立つ、古川トートの色気。
- 「♪私が踊る時」、手を取ろうとしたら振られて微妙にショック受けてるのがたまらない。特筆すべきは「♪愛する人と〜」で手を差し伸べる表情が、「愛する人=あなた」として完全に愛を告白していること。
- 「♪ママ、何処なの?」で「ああ」って優しく相づちを挟むの、人の心がない(それはそう)。背後で銃を向けるのは、実は手渡すような向きなんだね。未来を暗示しているみたい…。
- ドクトルの診察、小指でボウタイほどくし太もも撫でるしほんと自重…!
- 古川トートは芳雄トートに比べてけっこう髪を撫でると思うのだけど、「♪闇が広がる(リプライズ)」、大楽配信で甲斐ルドルフを無造作に撫で回した後に突き飛ばすの、人の心がない(2回め)。
- 「♪独立運動」の古川トートのダンスをあと100回観たい人生だった。*3
- 「♪マイヤーリンク」の死の接吻が長くて好きです…。
- そしてラストの「♪愛のテーマ」、人生の疲れを癒すようにシシィを抱きとめて、髪をそっと撫でて…。ここにきて慈しみを表すことに胸がツンときてしまう。
- 大楽カテコの謙虚さよ。最後に花總さんをフィーチャーしたらお返しに投げキッスもらえたときの「わー!」っていう嬉しそうな驚きの表情がめちゃくちゃ可愛くて、ここでは役を離れているけれど、閣下よかったねぇ!!!って思ってしまった。こんなん好きになっちゃうよぉ。
トート:井上芳雄―妖しくエゴイスティックな支配者
- ねえねえ、ねえねえ。
- 聞いてない。
- 話が違う。
- 何回もテレビで観てたけど、こんなの、聞いてない。
- 博多座1/30、登場シーンの歌い出しの時点で「は???なんだって????」ってなった。
- え?何?人間じゃなくない???(それはそう)
- 3階席でひたすら呆然としていた。歌声にびっくりして何度も胸を押さえた。
- 絶対的なカリスマと支配力。人を不幸に陥れて微笑む。こんなの誰も逆らえない。
- 「♪愛と死の輪舞」の最後、古川トートはちょっぴりエモーショナルに声を押して終わるのに対して、芳雄トート、まさかのビブラートなしのピアニシモで衝撃でした。ってかいつ息継ぎしました??
- 「♪最後のダンス」の空間掌握力にひれ伏した。完全に征服された。
- 1幕「♪闇が広がる」の階段での登場シーン、号泣するシシィに向かってなんという地獄のような煽りフェイス…!人の心がない(n回目)
- 1幕ラストの「♪私だけに」、「♪お前に命〜許したばかりに」の憤り方、芳雄トートは「なんという失策!!」という感じでこれもまた好き。
- 「♪私が踊る時」の「♪愛する人と〜」のところ、古川トートが前述の通り愛の告白のように歌うのに対し、芳雄トートは「お前は俺を愛してるんだろ?」のアプローチ…好き!
- 「♪ママ、何処なの?」での「猫を殺した」に対するリアクション、古川トートは「マジ?」みたいな顔をするのが好きなんだけど*4、芳雄トートの「ほぉーん?やるやん?」「そうね、そげんね」(※博多弁自重)みたいな、悪どさを喜ぶ表情も好き。あと、背後で銃を向ける芝居がこんなに違うとは!小指を立てるわ銃身を舐めるわ、いたいけな子供の魂にロックオンしてみせる性格の悪さよ(褒めてる)。
- 「♪最後のチャンス」、ドクトルの「どうなさいました」ってどっから声出してんの、声帯どうなさいました??だんだんと正体を表すところの「♪でもないさ〜」の歌声シフトもすごく好き。
- 「♪闇が広がる(リプライズ)」、「未来の皇帝陛下」で慇懃にかしずいてみせ、「立ち上がれよ」で物理で立ち上がらせる芳雄トート。
- 芳雄トート、気味悪く手の甲で頰を撫でがち。
- 芳雄トートのマントについて語ってもいい?
- めちゃくちゃマントさばくやん?しかも、かなり軽い素材で作られていて丈も長過ぎないから、空気を大きくふわっと含む。それを両手で大きく取り回すと、対空時間が長く、いわば所作の拡張としての余韻が残るわけ。最高じゃない?※当方、ミッチーさんのベイベーなのでマントの所作には目がないのです。*5
- ルキーニにお構い遊ばすトート閣下から目が離せない。1/30昼、麻璃央ルキーニの頬をふっと撫でててキュンとしたんですが、1/30夜(前楽)の配信を観たら上山ルキーニの顎をチョイチョイしてた。にゃ~ん…!
- 前楽のカテコが面白すぎて死ぬかと思った。「ホークス優勝」のくだりが福岡県民のハートに刺さって抜けない。そう、魚の骨のように。*6
- 福岡県民すぎて刺さった話を妹にLINEで「閣下、梅ヶ枝餅食べる??」「♪大隈カバン店ぴょんぴょんぴょーん!」って言ったら『バキューン!✌️✌️』返してくれそうな気しかしない」とブチ上がっていたら「どういうこじらせ???? www」と言われるなど。
- 本編に戻るけれども…
- 「♪愛のテーマ」でシシィを抱きとめるも、腕を回すことを躊躇い続ける芳雄トート…。前楽配信で映った、ラストの表情が素晴らしかったです。後悔、驚愕、絶望…いろいろな感情がないまぜになっていて、それについていつまでも考えている。こんなに切ない愛の成就があるだろうか…。
<トートという役に圧倒されて思ったこと>
1/30昼公演を博多座で観て以来、芳雄トートの豪腕で黄泉の世界に沈められて大変なことになり、でも大楽の配信で古川トートに改めて恋して終わった。なんだこれ。
とにかくどちらも甲乙つけがたく大好き。こんなにも表現の違いがあるのか、ということにも驚かされました。トートというお役、なんて豊かなんでしょうか…。こうなるとやっぱり絶対に育三郎さんでも観なければと思うし、なんなら過去の円盤にも色気を出したくなってきました…。
まとめ→古川トートに執着されたい。芳雄トートに籠絡されたい。
ルキーニ:黒羽麻璃央―ギラリと輝くトリックスター
- 若く、ギラギラと、スター性を帯びて物語を牽引する黒羽麻璃央のルキーニ。空間を“握る”求心力にまず唸らされました。
- “白目”の表現の饒舌さよ…!
- 歌がうますぎる。こんなに歌がうまかったんですか?トートと並び立つ「♪エリザベ〜〜〜!」の掛け合いは鳥肌もの(とくに古川トートとの相性のよさを感じました)。ルキーニとしての苦味やアクを備えつつも艶と張りのある声質が素晴らしく、特にストリングスとの溶け合いは麻璃央ルキーニの真骨頂。「♪そこでは〜」の音量を抑えたファルセットの技術の高さ。
- 大楽配信の「♪ミルク」最高だった。無責任なアジテーターなのに、カッコよくてついて行きたくなる民衆のリーダー感。力強いシンコペーションをモノにした歌唱も圧巻。うっかり蜂起しそうになるぜ!♪市民よ怒れ〜ィ!!!
- グルーヴ感が素晴らしい「♪キッチュ」、グッズはバカ売れ間違いなし。あと帽子の投げ上げが高すぎる件。
- 「♪マダム・ヴォルフのコレクション」、遊び慣れてる伊達男って感じ。最後にマダムに鞭で打たれてウォッホーイ!!、好き。
- そんなわけで、(妹の推しである)あなたのおかげで私は観劇できました…!1/30昼のカテコでは心の中で「ありがと〜!!!」って叫びました。まりちゃんカッコよかったよ!ありがとう!!
ルキーニ:上山竜治―そこにいてはいけないからこそ、目を奪われる
- 上記の理由により劇場では麻璃央くんだけ観ていたんですが、前楽の配信で上山ルキーニを観てまっったく違う表現にびっくりしました。
- 2019年に観たときも育三郎さんのルキーニで、けっこうかっこよかった記憶があり、でも上山ルキーニ、「あなた、そこにいてはいけない人ですよね??」ってずっと思ってた。胸がザワザワして、気になって、だからこそ目を奪われてしまう。下卑た造形が完璧…!!
- もうずっと「シシィ、こんなやつにころされちゃったのかよ!?」と思ってた。私の配信の感想メモ、「偉そうなやつなら誰でもよかったんだ」のところに「ひとごろしーーッ!!!」って書いてあるわ(※うんそうだよ。)
- 麻璃央ルキーニに魅入られていると暗殺者であることを忘れがちだったんだけど、上山ルキーニはとにかくずっと殺しそう。あと多分、ルキーニがお酒を飲む設定だとしたら麻璃央ルキーニより絶対に酒量が多い。
- 「♪キッチュ」でのルドルフのぬいぐるみの扱い、麻璃央ルキーニ→「ひどぉい!!」、上山ルキーニ→「ひどいッ!!」だった。ブン回すとか思わんかったわ。
- 下衆な商売人、悪趣味なゴシップ記者、いろんな役回りを演じてみせて、コルフ島では「お前、詩なんか書けねーだろ!」くらいの雰囲気があり、いちいちうっすらと嫌な感じ(褒めてます)。
- レトリック上、なんだか悪口を並べたようになってるけど、私の中ではすべてが賛辞に反転します。本当に素晴らしかった…。
番外編
涼風ゾフィーに夢中な件
- たった3回なのにゾフィーをコンプできたのですが*7、最後に出会った涼風真世さん、歌の圧が半端ない!!こわい!!なのに、チャームがやばい!
- バートイシュルでの「♪遅れたわね〜💢」が怖すぎてひっくり返りそうになった
- 6時間遅刻して涼風ゾフィーに怒られたい。
- 「♪皇后の勝利」のコミカル解釈も衝撃的でした。「頼みましたッ✊」
- だからこそ、「♪ゾフィーの死」のラスト、ほんの少しだけ微笑んで絶命するところに涙がこみ上げるのです。
甲斐ルドルフが本当に可哀想な件
- 立石俊樹くんのルドルフが正統派の悲劇の貴公子を感じさせるのに対し、甲斐翔真くんのルドルフは、「もしかしたら本当は普通の男の子として生きられたかもしれないのに、うっかりこんな地位に生まれついてしまっての悲劇」という感じ…!全体的にめちゃくちゃ可哀想。王冠を授かろうとするところなんて微笑んでいて、その素直さに胸が痛む。
- 「♪僕はママの鏡だから」、いっぱいいっぱいで視野狭くて、シシィに強めにすがっても払われて…。「ママも、僕を見捨てるんだね」からは、立石ルドルフは諦念、甲斐ルドルフは絶望を感じる。
観劇時のメモより
配信で上書きされて観劇時の新鮮な感想は薄れてしまい、さっさと書いておくんだったと思いつつ、メモの断片があるので残しておきます。今となっては「なんだそれは?」っていう内容もあるんだけど…
2022年12月10日夜・御園座(花總まり、古川雄大)
- 妹と新幹線で連れ立って名古屋へ。初の御園座でソワレ観劇!きんつばも頂きました♪
- この日は少し前の上手側で観ることができたのですが、「♪死の嘆き」で古川トートが棺の裏側から現れるところ、まんまとビビリました。隣のお客さんも「ヒッ!」って悲鳴のような息を漏らしてた。あの長身でのけぞりながらせり上がってくるんだもん、体幹がダンサーなんよ…。
- メモに謎のワードがあったので書いておきます→「アイドルそしてインフルエンサーとしての苦しみ(知られること、見られること、そして好悪の感情を好き勝手に向けられること)」「美容垢」……美容垢???「♪皇后の務め(エステ)」のことかな…??(自分でさっぱりわからん)
2023年1月29日昼・博多座(愛希れいか、古川雄大)
- 母と妹と3人で入りそれぞれの席に向かってロビーで解散。私は3階の上のほうでした*8
- 博多座のすばらしい音響にうっとり。オーケストラの重厚さもアンサンブルさんの息遣いもしっかり感じられました。
- 3階だからこそ見えたもの。「♪憎しみ(HASS)」の衝撃的なハーケンクロイツのフォーメーション*9、カーテンコールで上手下手からでてくる剣ゾフィー*10と甲斐ルドルフがにっこりとアイコンタクトを交わしていたこと。
- この日のメモ→「愛とかいうバグ」。ちゃぴシシィと万里生フランツの「♪あなたが側にいれば」、最初っから徹底的にすれ違っていると感じてたのですが(だからこそ悲劇的、「人の話を聞け」って感じ)、前楽の配信で観たちゃぴシシィとシュガーフランツの同ナンバーは全然印象が違ってびっくりしました*11。
- この曲で「♪もったいない〜」って歌いながらガバッ!!って即うなじを出すちゃぴシシィが可愛かったです(前楽ではもう少しタメがありました)。
- カテコのお手振りが可愛かった。この組み合わせもラストとのことで、ニコニコお互いに手を振りあって、とってもキュートな2人でした。
2023年1月30日昼・博多座(花總まり、井上芳雄)
- 3階上手バルコニー。舞台の1/3から半分くらいが欠けてしまいました。が、見える箇所の中で好きなところを10倍の双眼鏡(※自分のオペラグラスを忘れたので父に借りた)を使ってぶち抜き続けました。これはこれで楽しかった!
- 上手が見切れていたのですが、麻璃央ルキーニが飛ばした小鳥ちゃんが私から見えなくなってもけっこう長いこと「パタパタパタ…」って聞こえてたので、もしかして飛距離だいぶありました??(滞空時間を待ってお芝居に入るのが押した感じだった)
- この視界のおかげで、マデレーネちゃんの貞操帯ふわーおのシーン、大司教様が真正面に陣取って拝んでいるのがわかりました。自重!!
- 芳雄トートとの邂逅とその衝撃は、前述の通り。
- これが最も重要なポイントなのですが、たぶん、芳雄トートの回を観たのが前楽の配信だけだったら。ここまで「聞いてない、話が違う」って思わなかったはずなんです。配信もいっぱいアップで観られて堪能したけど、どこからか沸き起こり空間を埋め尽くす歌声の迫力は、生観劇でしか感じられないものだったはず。なんかこう、次元?位相?が違う感じ…。本当に観られてよかったです。
- カテコ、早く立ちたくてたまらなくて。2回目から総立ちの観客。4回目、芳雄トートの「ばさぁ!」、花總シシィの「ふわぁ!」(伝われ)からの、熱いハグ。幕が下りても「やめるもんか」という強い気持ちで手を叩き続け、5回目に応えていただきました。スキップで現れてスキップで帰ってゆく皇后陛下と黄泉の帝王…。このお2人の組み合わせに出会えて、間に合って、感謝です。
まとめ:ハマらないわけがなかった
- 日本最高峰の演目とはわかっていましたが、やっぱりガッツリ観てしまったら、困ってしまいますよね…。は〜どうしよ…。
- また絶対に(複数回)観たいので、何年後かわかりませんが次の再演の機会には、手段を駆使して、、♪どこまでも追いかけていこう〜〜〜〜〜。。。。愛と(お財布の)死の…輪舞…。
- 一昨日までは高画質で繰り返し観れていた芳雄トートに、もう会えないという飢餓感…(博多座のみの出演で円盤が残らないため)。
- 御園座で買った今年のパンフを再読したら、どのキャストさんも素敵だったけれど芳雄さんのインタビューに光る知性に射抜かれました(※初読じゃないのに)
- 私さぁ、カッコいい人がカッコよくマントをひるがえしてて、しかも喋ると面白くて、さらに地頭がいい、というのが本当に急所なんですよ…!!!(※それはどこかの誰かに非常に良く似ている)
- ということで困っております。
圧倒的な芸術に触れて、なんとか書き残そうと脳みそしぼって辞書も引いて形容を並べ立てたからもう、語彙もレトリックも売り切れ、♪在庫な〜し!!!
長い記事をご覧くださりありがとうございました(カテコ風にお辞儀)。
*1:コロナで今は本当のキスはしていないんですよね。今となってはすごいものを見たのだなと思う
*2:衣装合わせのときのお話でした
*3:大楽配信ギリギリ映っててありがとうございました、もっと観たかったけど…!
*4:御園座でめっちゃ思ったんだけど、大楽の配信でアップでみたら少しまた違った印象でした
*5:ミッチーさんのマントは重たい生地のほうが通算では多く(多分)、さばくときは基本片手です。なんでかなって思ったけど当たり前だった、マイク持っとるからや。
*6:博多座初日カテコのネタ…あのせいでずっと魚の骨って思うようになった
*7:ちなみに子ルドもコンプしている。全員可愛かった〜!時刻の関係でソワレのカテコはいないかもと聞いていたので御園座で出てきてくれた時は嬉しかった!
*8:ミッチーさんでいうところのゴーゴーシート
*9:知らなかったがゆえに気づけて嬉しかった
*10:涼風さんはキャラクター性を強めに構築していたのに対し、剣幸さんは、ほんものの義母みがあり、その苦悩にリアリティがあった
*11:前楽配信:シュガーさんの印象なのか、もう少ししっかり愛し合っている感じで、シシィは自分の幸せにフォーカスしているというより「私がいるから大丈夫、あなたの分も幸せをつかむから一緒に幸せになろう」ってエンパワメントしている感じだった。泣けました