完全に猫なのさ

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「島田歌穂デビュー50周年プレミアムシンフォニックコンサート」レポ(井上芳雄ゲストコーナーを中心に)2024年10月9日文京シビックホール

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ロビーにはお祝いのお花がいっぱいで、いい香りが漂っていました。

 

島田歌穂さんのシンフォニックコンサートにお邪魔しました!

3時間超の大ボリュームで内容も盛りだくさん。ゲストコーナーを中心に、簡単に書き残しておきます🙏

※基本的にトーク内容はうろ覚え/ニュアンスですが作品名など事実関係に間違いがあったら教えてください!(未見の作品も多いので…)

 

 

井上芳雄さん歌唱曲まとめ

長丁場のコンサートでセトリ全体を記憶できず、今回はゲスト歌唱曲だけリストアップしておきます。他の曲名はレポの中にちょこちょこ出てきます。

🎵「トゥナイト」(ウエスト・サイド・ストーリーより/デュエット)

🎵「君へのLove Song(Your Song)」(訳詞:島田歌穂/ソロ)

🎵「牢番の娘の嘆き」(ナイツ・テイルより/デュエット)

🎵「輝く未来」塔の上のラプンツェルより/デュエット)

 

レポ(ゲストコーナー中心)

第1部ダイジェスト〜めくるめくキャリア

第1部のテーマは「女優・島田歌穂」でした。幕開けはサウンド・オブ・ミュージック」メドレー。金色のふわっと輝くドレスをまとい、「サウンド・オブ・ミュージック」「ひとりぼっちの羊飼い」「私のお気に入り」を華やかに生き生きと歌い継ぎます。ドレスのふわふわ部分は続けて披露された「アニーよ銃をとれ」「スウィート・チャリティー」のナンバーでさっと外して、スタイリッシュなマーメイドスタイルに。

長いキャリアの中で参加してきた演目から「シンデレラのワルツ(シンデレラ)」「黙阿弥オペラ」「Shine(ビリー・エリオット)」「2ペンスを鳩に(メリー・ポピンズ)」などが披露され、年齢を重ねて表現の幅が広がる様子が伝わってきましたが、「やっぱり娘役の歌も…」と笑いを誘った歌穂さんは、名曲「トゥナイト(ウエスト・サイド・ストーリー)」を選曲。みずみずしいマリアの声でしっとりと歌い始めます。

 

あれ、「トゥナイト」ってデュエットじゃなかったっけ…?

 

ということは。

 

情感豊かに魅せる、大人のWSS

上手袖からゆったりと歌いながら、芳雄トニーの登場です!

ローズがかったブラウンのタキシードに光沢を抑えた黒のシャツ、共布のネクタイ!!かっこいいです。そして足が長い(←何度びっくりしたら気が済むんだ)

このしっとり輝くブラウンの色味が本当に素敵だったのですが、肉眼では、GAさんが上げてくれたお写真よりも青みがかっていたように思います*1。こっくり秋色というより大人っぽく都会的。ブラウンのアイパレに例えるとイエベよりブルベな感じです!(限界すぎる説明)

この日のPAはややボーカルが大きめだなと感じていたのですが(※個人の意見です)、芳雄さんの登場でやはりそうだなと確信。音量、半分でいいくらいでした。迷いのない張りのある歌声で歌穂さんのマリアと高め合い、文京シビックセンターのてっぺんに乗っかってる展望台がちょっと吹っ飛んだなと思いました(細かい)。

 

ゲストトーク〜“節目の男”、参上

歌穂さんの周年コンサートに出演を重ねていることから、「節目の男です!よろしくお願いします!」と元気よく挨拶。歌穂さんは「スケジュールをガッと押さえさせていただいて。かなり前からね!」と嬉しそう。このスケジュールを押さえるくだりがマジのトーンでした。

「トゥナイト」のデュエットを振り返りつつのトークでは「あれ?でも(当時も)かなりアダルティなマリアじゃなかったですか?」と芳雄さん。歌穂さんは当時アラフォーくらいだったそうで、歳を重ねてのマリア役は、芳雄さん的には「希望になりました」とのことでした。この言葉を聞いて、クリスチャン役のことが脳裏をよぎったのはいうまでもありません。

半世紀のキャリアを誇る歌穂さんに対し、芳雄さんは「僕なんかまだ半分ですよ」と謙遜しつつ、歌穂さんのことを「いつも緊張されてますよね。なんか不安そうに稽古場にいるんですよ、芸歴3年目みたいな顔して」と評します。歌穂さんは逆に芳雄さんのオーラや存在感について「私より倍くらいやってるんじゃないかっていうくらい」と褒めてくれますが「ただ偉そうに見えるだけじゃないですか!本当は半分なのに😂」

トークの場所は歌唱と前後しますが)今後の出演予定の話になり、次がストプレということで「歌わなくていいから楽だなぁって」と芳雄さん流のジョーク(※文字通りに受け取らないでね)。でもお芝居と歌、どっちかだけやっていると恋しくなるよね、甘いものとしょっぱいものを交互に食べたくなるみたいに…と盛り上がり、歌穂さんが「みかん、お煎餅、チョコレート…」と挙げるので芳雄さんは「1つ増えてんじゃん!」と突っ込んでいました。

芳雄さんはトークの中で「ミュージカル俳優としてのロールモデル」「生きる教科書」といった表現でリスペクトを伝えていましたが、たまにこういうラフな面が出るのも好きだなぁと思います。

 

もうひとつのYour Song〜クリスチャンは、そこにはいない

ソロコーナーでは、歌穂さんが訳詞を手がけた「Your Song」として、「君へのLove Song」が披露されました。実は芳雄さんが日本語で歌った経験としては、この歌穂さんバージョンが先だったそう。MR!のお稽古でも、最初は歌詞が混ざりそうになって、途中で「あれっ、これ歌穂さんの歌詞だ」となったりしたこともあったそうです。

そうして始まった、あの耳慣れたメロディ。オケの演奏は、MR!で聴いていたよりも少しテンポが早く軽快な印象です。どんな訳詞なんだろうと耳を傾けると、たぶん翻訳というよりは翻案に近い印象で、歌穂さん流の詩情がこもった爽やかな歌詞でした。そんな1曲を、ほんの少しキザな微笑みをうかべて、でも瑞々しく、スマートに歌い上げる芳雄さん。2番にはMR!で聞き慣れたアレンジが取り入れられつつも、あの、朴訥とした芳雄クリスチャンはどこにもいませんでした。愛情あふれる歌声に聴き惚れながら、やっぱりムーラン・ルージュ!って、終わってしまったんだな…。ということを改めて実感することになったのでした。

 

伝説の作品から、“内緒”のデュエット

真っ赤なサテンのドレスにお召し替えして、歌穂さんが再登場。芳雄さんがムーラン・ルージュの曲を歌ったらドレスも真っ赤になっちゃった!?」と応じて話がはずみ、その後、2018年、2021年に上演された「ナイツ・テイル-騎士物語-」の思い出話に。新参者の私にとっては一番間に合いたかった作品のひとつです…(血涙)。お2人は「これまでなかなか共演がなくて、やっと叶った作品だけど蓋を開けたら絡みがなかったよね」と振り返りますが、芳雄さんが演じたパラモンが牢屋に捉えられている場面について、2人の間で「なんで牢屋に入ってたんだっけ?」と多分本気のうろ覚えが炸裂してました。わーん、ストーリーを知らないから突っ込めない!🥲

そこで選曲されたのは、上白石萌音さんが演じた「牢番の娘」と芳雄パラモンとのデュエット曲「牢番の娘の嘆き」…!やっぱり娘役の歌も歌いたいという歌穂さんが「萌音ちゃんには言ってないんです😣」。芳雄さんも客席に向かって「萌音ちゃんと道で会っても『歌穂さんが歌ってましたよ』って言わないでくださいね!」と、歌穂さんのほうを指差しながら悪ノリしていました*2とりあえず萌音ちゃんと道端で出会える世界線を探しに旅に出ます。

向かい合って叙情的な旋律を歌い上げるお2人。「♪ちょっとだけ」の部分の休符の表現にぐっと来ました。芳雄さんの凛々しい立ち姿と陰影のある語りパートにも引き込まれて、パラモンって、ただならぬ色気をもつ役なのだろうなと、ひたすら想像を膨らませました。いつか絶対生で見たい!と改めて…。

ゲストコーナーを終えて退場する芳雄さん、コレでした▼

 

第2部ダイジェスト〜サイリウムの光でお祝い

第2部の冒頭は「島田歌穂前史」と称して、白のノースリーブとパンツのセットアップにメガネをかけた島ッ田(しまった)教授が講義(←話の節目節目に、「島ッ田です(キリッ)👓️」が入る)。子役時代のお写真や貴重なアイドル時代のジャケ写が紹介されたのですが、その後、パートナーの島健さん(コンサートの音楽監督/ピアノ)との出会いから現在について、ピアノの前に座る島さんを見やりながら「真珠婚っていうんですってね、結婚30周年って」と語る歌穂さん、可愛らしかったな。島さんとの出会いによって広がったジャズの世界について、島健トリオの演奏で披露された小粋な「Tea for Two」は、個人的にこの夜の収穫でした✨️

きらびやかなスパンコールのドレスで再登場して始まった2部本編では、「歌手・島田歌穂」をテーマにさらに多彩な曲が登場。終盤には、この日に情報解禁されたディズニー公式カバーアルバム「島田歌穂・シングス・ディズニー」の紹介がありました。ディズニーファンからも長く愛される「ウェルカム・トゥ・クリスマス」が、島健さんアレンジで新たに生まれ変わるとのことで、記念すべき初披露となりました。入場時に配られたサイリウムを歌穂さんの合図でポキッ!とやると、客席には赤と緑、そしてちょっぴり白の配色で美しいクリスマスカラー🎄が輝いたのでした。2階後方からの眺め、すごくキレイだった!

 

アンコール〜55周年でまた会いましょう

拍手に応えてのアンコールでは、前述のカバーアルバムに1曲だけ入れたというデュエット曲のお話。ということで芳雄さん、再登場!「輝く未来(塔の上のラプンツェル)」が、のびやかに明るく歌われました。

最後は互いに見つめ合いながら歩み寄り、また正面に向き直ってから、芳雄さんが右手をそっと歌穂さんの腰に回して控えめに抱き寄せる感じで終了。この一連の流れが、とても慎重でジェントルで*3、これぞプリンスでした…!(…と思ったら、フリンって王子様じゃなくて大泥棒なんですね、しらなかった!*4

芳雄さんは「55周年でまた会いましょう!」と挨拶しながら元気に上手袖に退場し、歌穂さんは「公言していただきましたっ!」とやっぱり嬉しそう。完全なる伏線回収の流れも見事でした。

本当のラストナンバーは、日本語での「On My Own(レ・ミゼラブル)」。実はOn My Ownは第1部のラストにも英語で披露されたので、2回目。このタイミングでオーケストラの後ろの幕が取り払われ、星空を思わせるドラマチックな照明の下、日本語で歌われたこの曲はやはり圧巻の一言でした。見ているのはコンサートなのに、グッと手を引いて物語の中に強く誘い込むような強さがありました。

 

 

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そういえば大貫さんは「アレンジ」でさりげなくクレジットされていました。メインは島さんだろうけど、どの曲を担当されたのかしら?

 

私が歌穂さんの歌を初めて聴いたのはちょうど1年ほど前の日比谷のミューでしたが、ミュージカルを見始めて間もない私にも、素晴らしい50年間の歩みが感じ取れる素敵なコンサートでした☺️チャーミングなお人柄にもたくさん触れられたのもよかった〜!

改めまして、50周年おめでとうございました💐

 

 

*1:とはいえ、あとから歌穂さんのところで上がったオフショも同じ色だったから自信がなくなってきました

*2:私はもともとこの手の「内緒」がマジ扱いな界隈にいたのでドキドキしますが、この「内緒」はネタだと信じます…。

*3:歌穂さんのドレス、お背中がかなり大胆に開いていたのです

*4:公式サイトに「得意の“誘惑顔”」って書いてあって何ですかそれは?って思ったけど芳雄さんに似合いそうすぎて想像だけで髪の毛が21メートルになった フリン・ライダー|塔の上のラプンツェル|ディズニー公式