完全に猫なのさ

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「祝・日比谷野音 100 周年 日比谷ブロードウェイ with WOWOW 芳雄のミュー【日比谷のミュー】」レポ〜夜空の下で心を通わせて(2023年10月22日・日比谷野外音楽堂)

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たのしかった〜!

配信もありましたし、セトリも公表されていて、このあと放送もあるので、記憶にはまったくリソースを割かずにシンプルに満喫してきました*1。現地での雑感としてサラッと書きます!

 

 

開場まで

習い事を終えて急いでグッズの購入へ。15時過ぎに霞ヶ関駅につき、日比谷公園方面のB2出口を目指します。

通路を進んでいくと少しずつ聞こえてくる、音漏れ特有のズン…ズン…という低音。

わぁ、こんなに聴こえるんだ。今は何の曲のリハかな…?

 

 

 

 

あっ…もしかしてこの曲は………!!!! よりによってあの曲では…!?

(階段を登り始める)

豪華メンバーだったよね、誰がどのパートを歌うんだろう…?

(さらに階段を登って地上へ)

 

 

芳「♪そばに〜いてやろう〜〜」

 

 

階段を転げ落ちるかと思いました。

 

開演まで

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ゲートの前。

カフェで時間を潰し、ほどよいタイミングで入場。同じ秋空の下なのに、野音のエリアに入ると澄んだ緊張感があって気分が高まります。

木のベンチにグッズのレジャークッションを広げて座ってみると良い感じ。尻への課金は正解だった…!

よりによって今日から気温が下がる予報で寒さだけは心配だったのですが、お客さんに挟まれてほどよい熱気を感じ、少しも寒くないわ。

 

開演少し前にビルの背後から上弦の月が姿を現し、夕空に流れる絹雲がほんのひとときだけピンクに染まりました。

さあ、いよいよ開演です!

 

ちなみに、発表されたセットリストは以下の通り(ただし演奏されなかった曲あり)

 

本編!(抜粋)

※休憩なし。以下のパート分けは、勝手な名付けです!

開幕〜ソロパート

  • 「Falling Slowly」であたたかいムードを広げながら、メンバー登場!芳雄さん、黒のハイネックに薄いブルーのセットアップ!ジャケットもパンツも裾がフレアでかわいい。
  • 紹介や挨拶のあと、芳雄さんと甲斐翔真くんがステージに残り、ムーラン・ルージュ!の記憶もまだ新しい「Shut Up and Dance」へ。甲斐くんは仕立てのよさそうなグレーのロングコートを颯爽と羽織ってステージ映えしまくりです。
  • しかも歌の前、ティーンの真似で手をスッと伸ばして「Shat up…and dance with me(キリッ)」とやってみせるというお茶目さ(なお、歌い終わった後にその話になり芳雄さんの肩にダイレクトに触れてもう1回やってた😂翔真サティー爆誕
  • ここでスタンディングのサジェストがあって、楽しく体を動かせました*2。これは劇中でもウズウズしちゃうダンスナンバーだったのでうれしい!サビに簡単なステップの振りがつけられていたのも印象的で、2人がジャケットとコートの裾をなびかせて踊る姿がたまりません。
  • この後はソロ(orデュエット)のパートへ。トップバッターの甲斐くんは袖に向かう芳雄さんの背中を心細げに見つめて「自分ひとりで大丈夫かな…」というような呟き。それを受けて芳雄さんが一言返そうとしたら既にPA操作がされていて「マイク切れてるわ」(←オフマイク)。正面に向き直った甲斐くん、井上芳雄さんのマイクが切れてるの初めて見た…」
  • イタリア歌曲の「Volare」は、むか〜し発泡酒のCMで耳に馴染んだ曲でしたよね。歌いながら上手から登場した田代万里生さん…イタリアの貴族だった。シュガーさん共々、美声と圧が本物すぎた…。
  • 特に感銘を受けた曲その①「星から降る金」。私は「モーツァルト!」は未履修なのですが(ベートーヴェン前には円盤を買うつもり)、バイマイで1回だけ聴いたことがあり、なんて美しい曲なんだろうと思っていました。そして今日、澄んだ夜空の下で島田歌穂さんの歌唱に耳を傾けていると、意味とか理由を超えて、静かに涙が湧き出てきました。
  • その②は(記事ではセトリ順が前後しますが)Bohemian Rhapsody。これ、まさに先日ボストン・ポップス・オーケストラのコンサートで聴いたもので、そのとき芳雄さんが日本でこれを歌えるのは中川晃教さんくらいだ、と言っていたのですが(詳しくはレポにて)、本当に衝撃的でした。冒頭の歌い出し、どう見てもアッキーさんはステージに1人しかいないのに、まさに多重録音のような不思議な聴きごこちがありました。これはシンセサイザーの効果もあると思うけど、それにしてもびっくりした。
  • アッキーさん、シャイン・ショウ!の「楓」でも思ったけど、どうも他の人にはないイリュージョンみがある気がするんですよね…芳雄さんはどんなに遠くても「めちゃくちゃ届く!圧がすごい!」って思うけど、アッキーさんは「は??なんか本体が近くに来てない??」って思う。なんだろうこれ、もっと聴いてみたいな〜。
  • 「世界が終わる夜のように」は甲斐くんと屋比久ちゃんのデュエットでした。見つめ合って歌う2人の身長差に萌えました。
  • 夕暮れ時に始まったコンサートもあっという間に闇に包まれ、客席で色とりどりのペンライトがきれいに光っていました。*3

 

エリザベートパート

  • いよいよ固唾をのんで迎えたエリザベートからの2曲。闇広は事前に解禁されていましたが「夜のボート」は今回配られたセトリで明らかになったもので、私は誰が歌うのかちゃんと見ていませんでした。
  • 赤いドレスに黒いショールをプラスしてシシィの心情を歌う歌穂さん、深みがあって素晴らしかった…。そこへ万里生さんとシュガーさん、2人のフランツが両サイドから切なく語りかけ、夜空の下、愛とパートナーシップの悲しみが切々と染みてきます…。
  • と、そこへ、終盤になって階段の上に現れた芳雄さん。は???何????
  • 大混乱したのですが、歌声はフランツのパートに合流していました。たぶんトート閣下の顔で。私の情緒は終了しました。
  • そしていよいよ、甲斐くん・万里生さん・シュガーさん…と芳雄トートの「闇が広がる」へ。私はあんまりコンサートでオペラグラスを使わなくて、今回もたまに片手で持ってスッと覗くくらいだったのですが、ここにきてオペラグラス両手持ちでかぶりつき。
  • 1/30の博多座で芳雄トートに謁見できたことは本当に幸運でしたが、それで沼落ちしてしまった私は、「エリザベートを芳雄さんのファンとして観る」ことは叶っていません(そりゃあそう*4)。その念願が、半分くらい目の前で叶った気がしてめちゃくちゃ感激しました。
  • 3人のルドルフをまとめて立ち上がらせる芳雄トートの支配力。ほんとに9割オペラグラスだったのでステージングの全貌があんまりわかっていないのですが(シュガーさんは「がまん〜できな〜い!」「王座〜!」だけというのはその後のトークで把握した笑)、WOWOWでの放映を楽しみにしたいと思います🙏

 

芳雄のミュー&日比谷音楽祭パート

  • 亀田誠治さんをお迎えして、番組テーマソング「芳雄のミュー」。本当に楽しいナンバーで、あっという間に終わってしまうのが惜しくて、2番もあったらいいのになって思うくらいです(1分08秒しかないそうです。観覧レポ参照)。
  • 久しぶりにスタンディングのサジェストがあり、芳雄さんとシュガーさん、アッキーさんで銀河鉄道999。キラキラの名曲で、これまた夜空の下で聴くには最高な曲だし、体も動いてとても楽しかった!あと私、転がしに足を乗っけてる芳雄さん初めて見ました。かっこよすぎか。足長すぎか。
  • 先日のうたコンでの披露も素晴らしかった「雨が止んだら」桜井和寿さんが紡いだ美しい三拍子のメロディにうっとりします。Aメロの「それともこの傘をステッキにして踊る?」にあわせて、碓井菜央さん、宮河愛一郎さん *5といっしょに踊るやさしいステップが本当に好き(特に最後の足が上がるところ)。芳雄さんの衣装のフレアな裾がとてもよく合っていて、もしかしたらこの曲を中心に据えて選ばれたのかも?と思うくらいでした。
  • メンバー紹介では音楽監督の大貫祐一郎さんにひときわ大きな声援が送られて、芳雄さんが「ヒュ〜!とかやめてもらっていいですか」と観客を制する流れ😂私は初めて生の大貫さんを見られて興奮していたので多めに見てほしい😂
  • アンコールは「シャイニング・スター」。“東京の空には星が見えないかもしれないけどお客さんみんなが輝いているよ!”というトークを組み立てようとしていた芳雄さんに、万里生さんが夜空を指さして「ある!ある!」と星の発見を報告。芳雄さんは「見つけんじゃねえよ!」と全力でツッコミ笑。
  • 1人ずつセンターの芳雄さんと別れを交わしてはけてゆく演出に、じんわりと余韻を感じました*6

 

 

感想など

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万里生さんが指さしていたのは、木星でした。

 

そういうわけで、月や星もちらりと顔を出した東京の夜空の下、少しも寒くなく、体が縮こまることもなく、快適に楽しんで帰路につくことができました。セットリストも、タイトルに「夜」や「星」といった言葉を含む曲やシュガーさんの「時が来た」など(最高だった)、コンサートの意味やシチュエーションに重ねた選曲が素敵だったなぁと思います。

日比谷音楽祭についても芳雄さんや亀田さんの思いをじかに聴くことができ、まさに「人のつながり」が編み上げたプレシャスなステージなのだと思いました。私はミュージカル経験値低めですが、芳雄さんに出会ってこの1年弱に観たり聴いたりしたもののおかげで、「半分くらいはわかる」感じで楽しめました(もちろんまったくわからなくても楽しいと思うのですが)。これも、芳雄さんが地図を広げてくれたおかげです。

 

エンディングの1人ずつの挨拶で、甲斐翔真くんが「今日はゆっくりお風呂に浸かって、体をほぐして寝てくださいね」と言ってくれたのが心に残っていて*7、こうやって私たちは日常と非日常を往還しながらエンタメを楽しんでいくのだろうなと思います。

今日の思い出をまた11月の放送で反芻できるのを楽しみにしたいと思います。WOWOWさん、ぜひノーカットでお願いしますね…!あとミューのゲストに万里生さんを早く呼んであげて…ッ!

 

 

 

*1:この界隈の話ではないですが、私はこれまでワンマンショーのセトリとトーク内容を記憶して持ち帰ることに死ぬほど労力を使っていて、それってどうなんだろうと今日改めて思いました。うう。。。

*2:超コンパクトにリズムを取っております。こういうのが思うようにできるようになりたくてダンス習ってるところもあります。まだまだだけど、満足!

*3:ところで私、ライブについては育った界隈が特殊すぎて(トークとバラード以外ぜんぶ踊ってる)、ペンライトを振るタイプの現場は初体験。グッズのサイリウムを素人なりに楽しく振ってみたんですけど、客席を見ていると、色が変えられるペンライトだとデスノートで赤くしたりウィキッドで緑にしたりできるんだな!と察して、いいな〜私もやりたい!!🥺と思いました

*4:日比谷音楽祭のときは、どうしても闇広が見たくてU-NEXTに課金した

*5:お二人のダンスは傘の透明感とも響き合ってとても素敵でした

*6:歌穂さんの手の甲にキスする流れにキュンとしました

*7:非日常から日常へ優しくつなぐトーク、素晴らしいと思った。「お家に帰るまでが〇〇です」の進化系だよ!