完全に猫なのさ

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ありがとうフェアリー渡真利/「半沢直樹」第10話(最終回)感想

終わっ…ちゃっ…た……。

本当に楽しかった。。。激しくロスを感じています。。

うう…まずはとまりんのラスト融資もとい雄姿を振り返りましょう…!

 

最後までチャームの塊!とまりんありがとう愛してる

①冒頭で半沢の気持ちを代弁とまりん

第9話ラストの土下座プロレスの後日、大和田と頭取が箕部に”寝返った”ことにガックリする田島・福山・トミさん、そしてとまりん!長机に4人1列になるの可愛いな…。両手を組んで沈鬱な表情を浮かべるとまりんが美しいです。とまりんのネクタイはダークカラーのストライプ。半沢の席(不在)を振り返って、「あいつも相当ショックだろうな…」と代弁してくれるところがポイントです!

 

②道場に登場とまりん

えっダジャレじゃないよ。森山、瀬名との剣道シーン、前に見たときは変な設定だと思ったのですが、これ、最終話の土壇場でスパイラル社が協力することにつながっていたんですね!!「渡真利さんから話は聞きました」と現れる森山。おじさんと若者の健全な親睦会が、例の負傷時のお見舞いにつながり、そしてこのセリフにもつながった!

そして、「掛かり稽古」で汗を流した3人のもとへ現れ「若者とよろしくやってたわけ?俺のことも誘いなさいよまったく」とかいうフェアリー。ストライプのネクタイが①のシーンと同じだったのでその足で駆けつけたのでしょうね。剣道の心得があるかどうかは関係なく「俺も混ぜて」というのが可愛い…っていうか一人称「俺」がスキ…。道場での指パッチン、音が響いてよいね!

 

③まさかのチャオ

「ゲット!」とサムズアップする後ろ姿から、紀本常務の潜伏先に乗り込むシーンへ!大事な場面で付き添うとまりんはやっぱり守護天使!!おとりに使った紀本常務の側近を送り出しながら「チャオ〜〜☆」言いましたよこのひと!!やりおった…やりおったで…!!!!

その前のセリフ「ありがとう、お疲れ様」は脚本通りとして、絶対アドリブですねこれ…。最後の最後でいいもの見た…。冥土の土産をありがとうとまりん

 

④海外の銀行の場所探し

思索を巡らせながら左手を顎に添えるとまりんのポーズが1秒1秒美しすぎる。なんですかこの美人は。コーデはダークパープルのネクタイと同色のストライプシャツ。

 

⑤おいおいおいとまりん

半沢・渡真利・森山のシーン。帝国航空とタスクフォース・箕部の会食に乱入し感触を探ってきた半沢に、「おいおいおい、半沢くん、何でそんなことを?」と呆れて問いただすとまりん。ひじかけの使い方がスキ。ネクタイはダークカラーのストライプでした(←お気づきと思いますが最後の最後でネクタイの種類を検証しようとしています)。

舞台は紀本常務が好んでカレーを食べる役員食堂ですね。意外とふつうの社員&部外者も使っていいんや。

 

⑥最前ドセン男子とまりん

クライマックスの記者会見のパブリックビューイング(?)で複数回登場しました!作中に何度も出てきた鮮やかパープルのネクタイが冴え渡ります。これぞとまりんって色!というか昨年のワンマンショーに参加した最前ドセン男子じゃん????*1

半沢が債権放棄の断固拒否を宣言した瞬間、銀行のみんなたちとウワーッ!と喜ぶとまりん拳を突き上げた後の足上げが可愛いです。何か似たようなアクスタが家にあるんですけど。

隣にいる福山の肩を叩くとまりん完全に仲良しです。1回飲んだら誰とでも仲良くなれる特殊技能、うらやましいよ!傍らには派手にガッツポーズをする田島くん、腕組みをして満足そうなトミさん、そして情報システム部の苅田!原作で活躍した近藤の穴を埋めてくれた相撲部苅田ありがとう!!

そして最後の半沢の演説を聞きながら、眉根を寄せて涙ぐむとまりん…!本当にエモーショナルで情に厚い男です…!

 

⑦クランクアップとまりん

⑥と同じネクタイで、物語上、最後の出番…!これがミッチーさんのクランクアップで、堺さんにとってのクランクアップでもありました。主演の横で一緒にオールアップを迎える推しが最高です!!!

www.sponichi.co.jp

 

辞意を伝える半沢の肩を掴んで、「お前ってやつは、どうしてそう頑固なんだよ!」とアツくなるとまりん。渡真利忍という役は、最後まで私たち視聴者と同じ目線で、真っ直ぐすぎる半沢を見守り、私たちと一緒に感情を揺さぶられ続けてくれました。本当にチャーミングな役でした。ありがとう、とまりん!!

 

その他の感想

圧倒的に面白かった最終回!最後にめちゃくちゃ強い輝きを放った脇役に触れておきたいです。

脇役の輝き①ビタミンカラーの花ちゃん

花ちゃんが最高だった…。原作に出てこない花ちゃんは、この最終話のためだけに登場したんだって思えました。智美さんとの仲を疑うジェラシーも、白井大臣へのミーハー目線も、最初はアホっぽいと思ってしまったけど(ごめん)、すべてがこの最終話につながっていました。花ちゃんが差し出した慎ましやかな桔梗の花は、のちに白井の心を大きく動かすことになります。

「銀行員だけが仕事じゃない。(中略)その間、私が稼ぐから、どう?」「仕事なんてなくなったって、生きてればなんとかなる」というセリフは、銀行vs国家権力を見続けてきた私達に外の世界を見せてくれただけでなく、社会人としてとても励まされるセリフでした。(仕事つらいよ〜〜〜〜ッッッ!!!!!!)

花ちゃんがアレンジするビタミンカラーの花々は画面にエネルギーを放ち、その印象は花ちゃんそのものです。花ちゃんが智美さんと打ち解け、出会ったばかりで5周年のお花を任されたり、一緒に記者会見を見守る仲になったのは、この明るさとコミュ力あってこそだなとわかります。数少ない登場シーンで確かな存在感を放った上戸彩さん、すばらしかったです!

いやでもさ、「ぶっ飛ばすか!」「ぶっ飛ばせ!誰を?^^」「頭取!」ドォーン(いつも夕陽のカット)の流れは笑うわ。

 

脇役の輝き②信念を曲げなかった白井大臣&笠松

最後にめちゃくちゃ魅力的だったのが「国家権力」サイドのこの2人!!原作では笠松は登場しないし、白井は最後にはしごを外され、総理から辞任を勧告されて退場することになります。でもドラマは違ったッ!!それぞれの信念に反する箕部の不正と向き合い、銀行サイドに手を貸したのです…!激アツ!!

白井大臣は花ちゃんの桔梗(花言葉は誠実)に心を揺さぶられ、10年前の不正融資で自殺者が出た話に「命を断った?」と耳を傾けたことで、血の通った人間として描かれました。最終的に白井は原作とまったく異なるルートをたどり、権力の象徴である盆栽を叩き割ります*2

大臣を辞して一議員としてやり直すシーンでは、こざっぱりとした白シャツにジーンズの装いが似合っていて、あの白スーツは武装するためものだったんだなぁとわかります。江口のりこさん、最初からわかっていたけど最の高だった…!

そして笠松っ…!大嶋さんもとい児嶋さん素晴らしい!!第9話の伊勢志摩支店での追いかけっこもおもしろかったんだけど、最終話では白井を思って葛藤する厳しい表情がめちゃくちゃよかった!!最後、前述の白井議員の出直しに寄り添うところは、花ちゃんの登場もあいまってちょっと泣けました。最後の重要シーンで嫌味なく好演していて、これ、めちゃくちゃ俳優としてのオファーくるのでは?って思いました!

 

脇役の輝き③なんでも掴むよ黒崎

国税庁へ黒崎を訪ねるシーンは、あの、おもしろかったです…。「ハッ!ダメダメのダメ沢直樹ね!」とののしられて半沢が「すいません」って普通に謝るのがもう面白い。豪華な応接室で最初はめちゃくちゃソーシャルディスタンス会見だったのに、エアそろばんを弾きながら近づいて結局は隣に座る黒崎…!油断ならねぇ!!

そしてついに黒崎の真実を掴む右手(婉曲)が牙をむく!文脈的には「やっと掴んだ箕部の尻尾」なので、半沢本人が狙われる謂れはないのですが、もう「掴む」というワードに自動応答しているとしか思えない。大丈夫その右手乗っ取られてない?ミギーなの??

半沢はギリギリで難を逃れますが、その前の「私が狙ったオ・ト・コ♡」、黒崎が「ト」のところで大事なトコロを指差したので、これで防御態勢ができたんだと考えます。剣道やっててよかったね半沢。

最後は自ら名古屋まで出向いて、権力を行使して、UAE銀行で証拠を掴みます(物理???)。半沢へのねじれた愛と執着が、クライマックスを盛大に演出。黒崎、前作の1000倍好きになりました!!

 

さらっと言ったけど何を狙っ………

 

 

脇役の輝き④クソデカ感情の大和田

結局はこの人がぜんぶ持っていっちゃうんだけど。

クライマックスの記者会見では半沢の1000倍返しをアシスト。最後の対決では、作中の名ゼリフ珍ゼリフを連発したうえ、「頭取の椅子」に座ってみせながら自分は銀行を去ることを告げ半沢を挑発。「頭取になるしかねぇぞ。やってみろよ半沢!中野渡さんとこの私が、お前の代わりにやめるんだっ」という絶叫はちょっと泣けました。

このシーンでは、前作の土下座エピソード、さらにはその発端となった大昔の因縁にまで言及があります。原作に登場しないため一番動きが読めない人物でしたが、7年もの間があいた2作のドラマをつなげてまとめる役割を担ったのは、実は大和田だったんですね。

「この世一番嫌いなお前を、全  人 生 をかけて叩きつぶす!!受けて立て!」

「わかりました。受けて立ちましょう。だが今度こそ容赦しない。完膚無きまであなたを叩き潰す!」

退職願の破片が舞い散る中、最後に輝いた2人のクソデカ感情…忘れないよ!

 

辞任した中野渡頭取が「さらばだ…!」と“いぶし銀”の輝きを残したのに対し、大和田は「あばよ〜ッ!」。ダークヒーローとしてこれ以上の退場があるでしょうか。こんなサラリーマンいないけど、最高でした。大和田のことも前作から1000000倍好きになりました!!ありがとう大和田!

 

全体のまとめ

えーもう語彙ないです〜〜面白かったです〜〜〜〜箇条書きです〜〜〜

  • 棺の会に渡った口止め料の1千万はドラマオリジナル。ロスジェネ編での三笠副頭取(もはや超懐かしい)と同じく、ズブズブに悪いやつってするために加えられた設定だと思います。対する半沢を、正義をつらぬく善人だと際立たせる効果がありました。
  • 原作に「感謝と恩返し」なんて出てこないけど、本来は別の原作であるロスジェネ編の瀬名&森山が協力するのは、まさに「感謝と恩返し」!うまい!!ドラマで「終」が出たあとに「大事なのは感謝と恩返しだ」という意味深なリフレインがなされたのはやっぱり善人設定の強調なんだなっていうのと、武士道ドラマなんだね!(いいのかその理解で)
  • 記者会見での半沢の大演説を書き起こします。「いまこの国は、大きな危機に見舞われています。航空業界だけでなく、ありとあらゆる業界が、厳しい不況に苦しんでいる。それでも人々は、必死に今を耐え忍び、苦難に負けまいと歯を食いしばり、懸命に日々を過ごしているんです」。これはもう明らかに、今のコロナ禍にリンクしたセリフでした。市井に生きる私たちに心を寄せ、巨悪を糾弾する半沢は、まさに世直しの人。リアリティとかはおいておいても、やっぱりこんなドラマは気分を晴らしてくれますね。そりゃとまりんも涙ぐむってものよ。
  • 中野渡頭取と白井大臣はそれぞれ、リーダーとしてあるべき姿を体現しようとし、命を断ったかつてのリーダー・牧野副頭取にも言及がありました。さらに、中野渡、大和田、そして渡真利から*3頭取になることを嘱望される男、半沢。「リーダーとはどうあるべきか」もテーマのドラマだったんですね。

 

 

7か月にわたったという撮影期間。撮影の中断や、緊急生放送でのつなぎなど、前代未聞の出来事がたくさんだったけれど、「半沢直樹」、本当に面白いドラマでした!この鬱々とした日々に心の底から楽しませてもらって、感謝しています。……欲を言うなら、半沢から渡真利への100倍恩返しがやっぱり見たい!どうですかTBSさん、円盤の特典にスピンオフどうですか???

フェアリー渡真利との別れはやっぱり寂しいです。ありがとうとまりん。あっミッチーさんLINEでのクランクアップお写真ありがとうございます(超私信)。

 

 

*1:検索からいらっしゃる方へ、ミッチーさんのワンマンショーは毎年テーマカラーがあって2019年の「PURPLE DIAMOND」ではその名の通りパープルだったのです

*2:盆栽には罪はないので、スタッフがおいしく(?)修復しました、だと信じてます

*3:銀行のトップに行くべきだって、という9話のセリフ