完全に猫なのさ

とあるスターと、いろんなエンタメについて書くブログ I'm here for you.

その雨は一生の思い出になる/ミュージカル「シンギン・イン・ザ・レイン -雨に唄えば-」感想/2022年2月13日(東京千秋楽)

一生の思い出になる雨を浴びてきました。「シンギン・イン・ザ・レイン -雨に唄えば-」来日公演from英国!

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最初に気になったのは2020年にあるはずだった公演で、たぶん電車か駅の広告を見たのでした。渋谷駅だったような気がするな。その時は「この原作映画大好きなんだよなぁ、初心者が海外招聘公演を観るなんてそんな贅沢をしてもいいのだろうか…」と思っていました。

今年の上演が決定して気になりつつも時は過ぎ、仕事の繁忙期と年に一度の大金欠(※ツアーのチケットと遠征手配)に重なって、ずっともじもじし続けていたんですけど…思い切って取りました、かろうじて残っていた千秋楽のS席を…!

行ってよかった〜〜!!!

いや好きなんですよ、こんなん好きに決まってるんですよ。あぶなかった、千秋楽でよかったチケット増やしまくるところだった…

あえて全然情報を入れずに、でも原作映画を10年以上ぶりに見返して、当日を迎えました。

 

ヒカリエ11階から見下ろす人々の傘。うってつけのお天気ではありませんか…!

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※ミュージカル初心者の感想です。普段はミッチーさんのベイベーをやっております。

 

原作映画おさらいメモ

www.amazon.co.jp ※アマプラで観ました。初めて見たのは子供のときで、あとは大学生の頃?だと思います

  • どうしよう全然覚えてないと思ったけど、観たら全然覚えていた。ってか1920年代やん!大好き!!*1
  • 冒頭のチャイニーズシアターのプレミアで明かされる回想、こうやって話を盛りまくれるのはネットのない時代だからだなぁ。さらにはサイレントだし、みんな映画スターに夢を抱くことができた。
  • 一方でスターシステムの時代だから、ドンとリナという2大スターありきで、同じような話=1つ見れば十分、というキャシーの評も的を射ている。
  • ドンとキャシーの出会いのシーン、知り合ってから喧嘩までのテンポが早すぎるwwwそして素直に自信をなくすドンがかわいい。
  • キャシーもツンデレの極みでかわいい。
  • なぜ雨なのか←逆境に幸せを見出すことの美しさ
  • 土砂降りの中、喜びをほとばしらせて踊るジーン・ケリーの輝きたるや…。
  • というかこんなの子供が観て嫌いなわけないよね(子供のとき大好きになったので)、特に雨樋のところ、やりたくなるよね。

<メモ>

作中の舞台 1927年

映画の公開 1952年

→つまり四半世紀前の映画業界を振り返って作ったもの

現在    2022年

→つまり95年前の話を描いた70年前の映画()を今観ているということ

 

本編の感想

より洗練されたストーリーと演出

いちばん印象的だったのが、ミュージカル化するにあたって、筋書きがわかりやすく整理されていたことです。

ドンとキャシーの出会いは車ではなく街頭のベンチになり、ここでナンバーが追加されていて(♪You Stepped Out of a Dream/君は夢の中から出てきた)、ドンがキャシーに惹かれていることがはっきり描かれました。めちゃくちゃ喧嘩したけど、原作のように腹を立てたというよりは、自分が心のどこかで気にしていた「俳優としての弱点」を指摘した存在として、キャシーという女性はドンの胸を射抜いたんだなぁと。

キャシーが抜擢されるところも、キャシーの歌の実力がしっかりと認められたと伝わる演出になっていました。

ドンの親友であるコズモも、キャラクターの輪郭がよりくっきりしたように思います。終盤の「♪ブロードウェイ・バレエ」のシーンでは、古めかしいチャンバラものだった「闘う騎士」を現代化するミュージカルシーンの構想が語られますが、原作ではドンの発案だったのに対し、ミュージカルではコズモの発案として社長にプレゼンされました。もともと、リナの悪声を吹き替えでカバーしようというのもコズモのアイデアなので、この演出でコズモのクリエイティビティがいっそう際立ってきます。

原作も別にややこしい話ではないんだけど、ミュージカル版では、ストーリーがより洗練され、キャラクターにさらなる輝きが与えられていたように思います。それにより、原作のもつ普遍的な魅力が浮き彫りになる効果もあったのではないでしょうか。

 

身体能力とギミックの化学反応

いやもう…カンパニーの身体能力が高すぎて意味がわからなかったです…。

さまざまな小道具大道具をとりまぜて目まぐるしくフォーメーションが変わってゆくダンス。なかでも舌を巻いたのはコズモのナンバー「♪Make'em Laugh/笑わせろ」でした。ドンに「ショー・マスト・ゴー・オン」を説き、何がなんでも客席を笑わせろと体を張ってみせるこのナンバー、舞台でどうするのかめちゃくちゃ楽しみにしていたのですが、コズモ役のロス・マクラーレンがアンサンブルを巻き込んで七面六臂の大暴れ。額縁で写真を撮るたびにキャラを変えるなど舞台版だけの演出も目まぐるしく展開し、板に頭ぶつけてひっくり返るのとか、最後に壁を蹴ってバク宙したり壁を蹴破ったりはそのまま生かされていて、もう圧巻の一言でした。ぶっ倒れたコズモを包み込んだ客席の拍手の圧も忘れられません。

私はゴリゴリにエンタメを信仰しているので、人を笑わせよう、楽しませようというメッセージにめちゃくちゃ弱いのです…大好きだよコズモ…!!

1幕終盤、名案により映画が救われる喜びを歌った「♪グッド・モーニング」は、映画ではドンの自邸だった設定が公園のような屋外に置き換えられていましたが(しかも全員へべれけ)、大好きだった3人でソファの背を踏んでぐい〜んと倒すところ、ソファの代わりにベンチで再現されていて最高でした。っていうかそれ、どうやってやるの????

他にも、椅子の上でそれどうやって踊るの??とか、そのハンガーラックの間をどうやって通り抜けるの??とかもう枚挙に暇がないのですが、数々のギミックを織り交ぜて精緻に踊り続けるカンパニーのパフォーマンス(しかも歌ってる!)には、脱帽するしかありません…!

 

14トンの雨と、アダム・クーパーという超人

そしてついにやってきた、1幕ラストのナンバー「♪雨に唄えば。この時点で、「雨が振らなくてもこれ全然面白いんだけど???」と思っていましたが、不穏な雷鳴のあと、降ってきました、雨が…!

全身で雨を受け止め、水を蹴散らしてステップを踏み、高らかに歌うアダム・クーパーもう、あきらかに人間を超えていました…。
70年前にジーン・ケリーが演じた役をなぞるのではなく、「ドン・ロックウッド」という人間を完璧に肉体化して、びしょ濡れの舞台の上で燦然たる輝きを放ってそこにいました。なんという奇跡を観たんだろう、私は。

5列目までのお客さんは黄色いポンチョをかぶってスタンバイOKだったわけなのですが、真っ直ぐ降り注ぐ雨がどうやって客席にかかるんだろう?と思ったら、アダムが華麗に水を蹴り上げて客席にばっしゃんばっしゃんスプラッシュさせるんですね〜〜!!大サービスやん!!2階席からはその水しぶきの美しい軌跡まで堪能することができました。

このナンバーをもって1幕が終わるのですが、もう、万雷の拍手とはこのこと。感激に満ちた大きな拍手が送られました。

 

ていうか、

アダム・クーパー…50歳ってほんとうですか…(卒倒)。

 

なぜこんなにも惹かれるのか〜創意工夫の尊さ

チケットを取るにあたって、なぜ自分が映画「雨に唄えば」が好きなのかを考えてみたのですが、それは、「♪Make'em Laugh/笑わせろ」に代表されるエンタメ精神に加えて、一貫して「創意工夫の素晴らしさ」が描かれているからなのではと思います。サイレントからトーキーに移り変わる転換期に、勇気をもってイノベーションに踏み出した人々。演者にも技術にも問題がありまくりで大コケ待ったなしの「闘う騎士」を、なんとかいい作品にして世に出すぞ!という前向きなエネルギーが、このストーリーの推進力なんですよね。

そうしてこのミュージカル版を考えてみると、ここにも、「あの名作映画をどうやってミュージカル化するか?」の創意工夫がたくさん詰まっていると思うのです。場所の設定をうまく変えたり、ナンバーを足したり、技術力をもって実際に14トンの雨を降らせたり。その知恵と工夫の結晶を、すばらしいカンパニーの身体芸術によって、私たちは目の当たりにしたのだと思います。

忘れられない演出として、ラストシーンを挙げたいです。吹き替えの主はキャシーであると、ドンの口から観客に紹介されるシーン。逃げ出そうとしてドンに呼び止められたキャシーは舞台上手の端にとどまりますが、そこへ「プレミアを観に来た観客」として私たちが全力の拍手を浴びせます。その客席を見渡す、キャシー役のシャルロット・グーチの胸いっぱいの表情に、涙が出そうになりました。このメタ的な演出*2は舞台ならではですが、70年前の名作映画の世界に、こんな形で入り込むことができるなんて夢にも思いませんでした。

 

幸せの雨が降り注ぐエンディング

めちゃくちゃびっくりしたことがあります…!カーテンコールで再び舞台に雨が降り出すと、これまで日本語字幕を映していた電光掲示板に撮影可のメッセージが流れるではありませんか!(本当に情報を入れずに行きました)

撮影させていただきました…本当に知らなかったからびっくり…!

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でもねちょっとだけ後悔しています。まじで1ミリも撮らないですべてを目に焼き付けたかったなぁという思いもあるのです、ちょっぴりね…。でもカメラロールに思い出が残って嬉しいです!

 

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総立ちの観客、繰り返される主演3人のカテコ、そして客電が明るくなりアナウンスが流れても鳴り止まない拍手。最後、いよいよ規制退場の列が呼ばれて、これはもう終わりか、、と思ったところで袖からアダムが現れて、客席に別れを告げてくれました(アナウンスも中断)。言葉はなくても、めちゃくちゃラブが届いたよ〜!!全力で手を振ってお見送りしました。

 

その他メモ

  • 劇中劇?というか劇中映画?は実際にスクリーンに流れて面白い。というか「宮廷の反逆者」の尺が原作より長いwww
  • 生まれてはじめて生タップダンスを観た〜!!なんて小気味のよい音なんでしょう。「♪モーゼス・サポーゼス」では巻き込まれた先生もキレッキレのタップダンスを披露していて最高〜〜
  • リナのナンバーが追加されたのが印象的。映画ではわかりやすく悪役でしたが、心情の吐露としてソロナンバーがあることでキャラクターに厚みが加わったように思います。作中で描かれるリナの欠点は「悪声」ですが実際の問題は声質より「知性が感じられない話し方」でした。ミュージカル版では「私のことバカだと思ってる?」「私はバカじゃない」的なセリフが大量に出てきたので、「うすうす自分でもバカだってわかってる」ことが示唆されていて興味深かったです。「can't」がうまくしゃべれないところの日本語訳が映画(アマプラ)では「我慢できねえ」だったのに対し「我慢できにゃい」だったのも可愛かった。
  • それにしてもリナの声の再現度が100%で声帯が心配だしリナが顔で受けるパイ投げはガチでした。体を張りまくったジェニー・ゲイナーに大拍手です…!
  • ドンとキャシーは隙あらばキスしてました。映画よりめちゃくちゃキスしてたよ…///(そしてそれをオペラグラスでガン見する私)
  • そういえばオーブのオケピってどこにあるんだろう?→あった〜!!!(2幕冒頭で舞台の奥が開いてオケが挨拶)
  • ラスト、リナの口パクでキャシーが歌う曲は、「♪雨に唄えば」から「♪Would You」に変更になっていました。なるほど〜
  • 客席の手拍子がちゃんと裏拍で最の高〜〜!

 

まとめとおまけ(グッズがおしゃれすぎた話)

超絶金欠だったのに、グッズがおしゃれすぎて頭のネジが吹き飛んで、スウェットと会場限定Tシャツを買ってしまいました。パンフ*3も入れたら諭吉寸前になってしまったので自重したのだけど、ほんとうは全部ほしいくらい超おしゃれだったです…。ここでもエグいほどの洗練を感じてしまいました…。

「スウェットやTシャツはレッスン着にできるからいいのッ!」という超言い訳カードを切ったものの、レッスン着としてはスウェットは裏起毛だったので詰みました。あったかくて最高やんけ(泣)。でもめちゃ可愛いからオッケーです!

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タイトルロゴの下にある筆記体、何かと思ったら劇中の重要なセリフ「Dignity, always dignity(威厳を、常に威厳を)」だから堪んないよね!!!

 

 

今日書かないと全部忘れるので、粗々ですが書き終えました。

とにかく、私には贅沢じゃないかと思ったけど、やっぱり本当に行ってよかったです!この世にはこんなにも素晴らしいエンタメがあり、それを必死の思いで届けてくれる人々がいることに、改めて胸を打たれました。

こんなたいへんなときに、めちゃくちゃ制限もあるなか、よくぞ東京の舞台に立ってくださいました…。1月公演の中止は本当に苦しかったと思うし、滞在中も多くの制約があることと思いますが、カンパニーに心からの敬意と感謝を送りたいと思います。

大阪の地にも、素晴らしい雨が降りますように。

 

 

*1:私はダウントン・アビー狂なので…

*2:これを初めて体験したのは、10年以上前の野村萬斎のリチャード3世だったなぁ。と思い出しました。当時仕事の都合で東京にしばらくいて、舞台もちょこっと観ていたんです

*3:アダムのインタビューが1月公演の中止を踏まえた内容になっていて、どういう進行なんだ!?差し替えたのかな…?※職業病

ベイベーの日記/行けるといいなあの街に

あけましておめでとうございます(え…?

ひさしぶりなので日記でも書こうかなと思います…フォフォフォ

 

遠征の手配諸々〜行けるといいなあの街に

時系列的にはこれが最初ですね!Googleカレンダーに各公演の開場・開演時刻と終演予想時刻を入力していくこと。ピンクにしたよ〜!

次は、いちばん楽しい工程。宿泊サイトに行き先を入力して、カレンダーで日程を選んで、立地やらアメニティやら吟味しながら「どこにしようかな〜」と眺めるのが私はとても好きです(私は宿と交通手段は基本的にバラバラに取る派です)。新しいビジネスホテルだいっすき!出張もこれがあるから嫌いじゃないぜ。いっとき各地でホテル不足が大変だったけど、かなり充足しているし、申し訳なくなるけれど結構お値段、お安く済みそうなんですよね…。

あらこのホテルは朝ごはんが美味しそう…お前は寝過ごし率100%だろうが!素泊まりになさい!解散!

 

今年は札幌が復活したのでワクワクしながらリーズナブルな航空会社の発売日を待っていたんですけど、思ったよりはお安くなかったですね…!さすが三連休初日ィィ!!しかも私ったら、えあどぅの存在を忘れていたわ。1回だけ乗ったことあるけどせっかくなら乗りたかった〜!そんで一人で「DOしてますか?」\DOしてま〜す!!/をやりたかった〜!来年覚えてたらやるわよ…(やるのかよ)

ということで黄色い航空会社で2週続けて往復します。ちょっぴり修行だね☆

ちなみにほぼ同時期に青い航空会社の特典航空券の申し込みがあったんですけど…数日前にそのカードを紛失するという華麗なるやらかしをしたため、マイルは完全に温存されました…☆(無事、再発行済です)

月末でしんどかったので1件だけ2月の支払いにしましたが、まあ遅らせても意味ないよね。♪その金を〜払うのは〜あな〜た〜〜。とりあえずマストの箇所はおさえました。あとは大阪公演でもう1回飛ぶかもです。

 

はあ…行けると、いいなぁと思います。本当に。

 

チケット申し込み第1弾の結果

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神頼みをしました。おみくじも大吉でした!

 

結論からいうと、申し込んだ箇所について今年は落選ゼロでした(昨年はカナケン落選)。幸先のよい滑り出しです。ありがたいことです。あとは席だけですね!もう1桁来ない記録、おもしろいから20くらいまでなら続いてもいいよ(ゆくくる20-21のくるみち公演から続き、現在17)



 

で、あなたが本当に好きなものは何?

つくづく、考え込んでしまうんですけど、私、ワンマンショーへの参加とそれに付随する諸々が好きすぎるんですよね。全力で踊ってレポ書くのが楽しくてしょうがない。一夜として同じものがないワンマンショーを目に焼き付けて、真新しい感動を、そのつど文章にしたい、という欲求がすごくあります。

そして、前述のとおり遠征がそれはもう大好き。遠ければ遠いほど移動が好き、知らない街を歩くのが好き、狭いビジネスホテルのベッドでシーツのはしっこをぜんぶ引っ張り出して眠るのが好き。

だいじょうぶ?私ちゃんとタースーのこと好きですかね???

 

…好きだと思います…?

 

私、コレクター精神もあんまりなくて、全力で「今ここ」に心身を打ち付けていたいタイプのオタクなので…いや好きなんですけど、ワンマンショーがくれる体験のすべてが好きすぎて、っていうお話でした。あっでもワンマンで一番好きなのは、タースーと両思いであることを確認できることです!それはあってる…!

 

昨年、コロナ禍において全力で推し活をするっていうことについては1回ぽっきり心が折れているんですよね。何があったというわけではないのですが、本当にしんどかった。最後の大阪ファイナルのレポをかきあげたときは絶筆みたいなテンションになっており…。

今年はなるべくおだやかな心で楽しめるといいなと思います。そしてやっぱり健康第一で!

 

今年もワンマンショーで会いましょう☆

 

 

 

 

エンタメの奇跡を信じてる/及川光博年忘れスペシャルライヴ2021「ゆくミッチーくるミッチー」12/31 LINE CUBE SHIBUYA・後半(感想/レポ)

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電車に乗りましたのでがんばります。愛哲以降について書きます。

 

 

セットリストはこちらから

purplekuina246.hatenablog.com

 

第1部はこちらから

purplekuina246.hatenablog.com

 

 

愛と哲学の小部屋

休憩中BGMは「家庭内デート」から始まり怒涛の懐メロオンパレードでした(ラインナップはセトリ記事を見てね)。最後の「時をかける少女」のボリュームが絞られて、幕はおりたまま流れ出したのは、切なくきらめくピアノのイントロ…そう、あの曲です!!!!

ああ本当に名曲、この透明感のあるイントロからして名曲、宇多田ヒカルさん天才!!!!焦らすようになかななか上がらない幕を見つめつつ、否が応でもマオカラー・後藤専務登場への期待が高まります!だって、去年はこのパターンで、「テーマオブ半沢直樹」が流れてとまりんが出てきてくれたんだもの…。

曲がだいぶ流れてから、じっくりと上がってゆく幕。そして、センターにゆったりと歩み出てきたのは…

ピンクのきしめん大王でした………

これには、座席のシートに沈み込んでサイレント大爆笑でした。超笑った。そして、心の底から、大好き!!ってなりました。こんなの、サービス精神がきしめん着て歩いてるようなもんじゃん!

みんなの度肝を抜いて満足そうなタースー、開口一番「ヒカル、ごめん。みんな内緒にして?」ということで私は一応曲名だけ書かないというナメたことをしていますが←「ヒカルが怒ってたら…LINEしとくw」とのことです。宇多田さんとの交友については2019年ぱーぽーの静岡で聞かせてもらったのが懐かしいです(2019/7/14お寿司食べに言った話など。例の「宇多田後円墳」

こんな登場を想像してたか問いかけて(するわけないし)、「想像の斜め上をいくよ!52歳、精一杯です☆」。初心者ベイベーたち(さぞびっくりしたことだろう)に対しては、だいたいどういう人かわかってきたでしょ的なことで、自身について「緻密に計算しているようで歯止めがきかなくなる男」と評していました。はい好き!好きです!!!「初心者ベイベー!めぐりあえたね。よろしくね!」って呼びかけたのがとても好きです。そうだよね、いつだって今がそのとき…!

「仲良くしていこう!」と呼びかけて愛哲1枚目です。

 

Q1 新アルバムで新たに挑戦することは?どんなテーマ?(可能な範囲で!)

A1 ハッピーなツアーにしたい!

男子さんからの愛哲でした。「来年のツアー、来る!?」ってフランクに客席に聞いてくれて「言っちゃお!」。ということで「GROOVE CIRCUS」というタイトルを教えてくれました。うわめっちゃ楽しそう!!「かといって僕が猛獣を使ったりは多分できない。さっちんさんなら空中ブランコくらいできるんじゃないかな。あとは理枝さんがナイフ投げの丸い板にはりつけみたいになってぐるぐる回るとか…そりゃ無理かな」と出し物のアイデアフラッシュが出てきました。どうぞご安全に…!?

「ハッピーなツアーにしたい」という抱負について、「今の僕は強く愛を表現したい。人を笑顔にさせてこそのエンターテインメントだと思っている」今年の漢字は「独」だったそうで、「エンタメの職人でありながらエンタメにしっかり救われている、感動をいただいた」というようなことを語ってくれました。回答は全体的にアルバムじゃなくてツアーについてだったけど、やっぱり新曲も楽しみだなぁ☆

 

Q2 男性ファンって嬉しい?正直な気持ちを聞かせて!

A2 嬉しくないわけないでしょうが!

こちらも男子さんからの質問!これに対してはお名前を呼びながら「何言ってんだ○○!嬉しくないわけないでしょうが。たまたま、20代の私に男性ファンが1人もつかなかっただけですw」「音楽を気に入ってくれたなら作り手として嬉しいです」。コーレスで声出せたらな〜って言ってたのも共感しました。ベイベーの黄色い声もだけど男子さんの雄叫びもずっと聞いてないもんな…。(性別にかかわらず)いろんな性格の人がいるけど、この空間、仲良くしていこうね!」という呼びかけは心の辞書に書き加えておきました。

 

Q3 ミッチーにとっての最愛は?

A3 後藤専務の最愛について↓

「後藤さんの話ちょっとだけ」として話してくれたのは、最後に梓に面会に行くシーンのことでした。制作陣からは「後藤専務=会社が居場所」とレクチャーを受けていて、セリフにもト書きにも何も書いていないけれど、僕の解釈では、と前置きしたうえで「梓さんへの愛を告白したつもりでした」これ私完全に中の人と解釈違いを起こしてた〜〜〜\(^o^)/晦日当日になってやっとアップした最終回の感想でめちゃくちゃ解釈違いをさらしておりますが、ミッチーさんが言ってくれたとおり解釈は人それぞれなので…!

ミッチーさんの最愛ではなかったけどこれはベイベーってことでいいですね☆

 

Q4 2000年生まれで元々アイドルファンの私におすすめの音楽を教えてください

A4 素敵な音楽が待ってるよ!

この「2000年生まれの私に」を読み上げるとき、客席が息を呑みました…。「○○ベイベー、いい女になれよ…」と爆イケで語りかけてから初めたお話。ミッチーさんの影響で80'〜90'sファンクを聴くようになったということだったので、定番のプリンスを挙げ、あと清志郎さんを挙げて、なんだかここでもめぐりあいの話になりました。「おいしいもの、かわいいカフェ…全部めぐりあい」。出会うべきものとは出会える運命、というようなニュアンスで「素敵な音楽が待ってる」というお答えが優しかったです。最後は淀川長治さんの真似で「エンタメ*1って本当にいいものですね」から「さよなら、さよなら、さよなら」を披露して「2000年生まれじゃわかんないか笑、あとで周りに聞いて!」で締めました。

 

13. 恋の生徒怪長

メンバー再登場です。カオスでした。セーラー服の師匠(途中でおさげのヅラも装着)を筆頭に、優等生風の龍ちゃん、ヤンキーのあらケン(本物感やばい)、ジャージでヤンキー座りをするホーン隊(ガラ悪すぎ)、柔道黒帯の宗さん(何故)、そして安定の保健室の先生・理枝さん。なんだこのカオスは???この時点で次の曲に察しが付くべきところ、ぽか〜んとしていたら始まったのが「恋の生徒怪長」でした!なるほど、このカラッと明るいコミックソング、スカパーのきしめん先生の世界観とめちゃくちゃ地続きだぁ!ダンサーは曲が始まってから登場したんだっけな※1/2追記、正しくは死んでもいいから登場でした。確かにフォークダンスのあそこにダンサーはいなかったわ、、お嬢様風の白ブレザー&チェックスカートの制服!!!制服姿が見れるとか嬉しすぎる〜〜!!さっちんはデコ出しポニテゆうこりんは低めツインテールをトレンドの紐アレンジに。かわいすぎだが???

これも初なので振り付けは見よう見真似で食らいつきましたが、めちゃくちゃ楽しかったぁ!Bメロでしゃんしゃん腕を振り下ろすのやってみたかったの!イントロは及川先輩の「やあ!」「おはよう!」、アウトロできしめん先生の「おいでよ!」を言っていました。間奏のフォークダンスっぽいところもめっちゃ可愛かった。あと龍ちゃんが上の段にいるの初めて見たわ。

 

14. 死んでもいい

生徒怪長の曲終わりで理枝さんがサッとポンポンを取り出したのを察知して、即ポンポン用意!タースーは「振るもの出して」は言わなかったけど間に合いました!パワーのある前の曲の勢いを保ったままなだれこむ、死んでもいい!2階から見下ろす1階席には、ゆくくるならではの色とりどりのポンポンが輝いていました。100%動員の客席を埋めたポンポンの海を見ていると泣けてきます。ミッチーさんもそう思っていたのかなぁ。

 

15. 悲しみロケット2号

そして初聴きのオンパレード!悲ロケ〜!!!チエホフがさっと用意したギターを抱えるきしめんミッチーさん、マジできしめんとギターのピンクがほぼ同じ色ってどういうこと???例の\ミッチーの!/のところ、どうするのかなと思っていたら、やっぱり「心の中で!」と直前に呼びかけて、そこは、本当の「空白」になりました。サンプリングのバリエーションに「ミッチー“の”」がないのはわかっているんですが、私はこの「空白」に何故かとてもぐっときたんです。もちろんみんな手はステージに差し伸べているから、本当の心の声が響いたような気がしました。

ダンサーの振り付けも可愛かったなぁ〜。ヘドバンでぶおんぶおん揺れていたさっちんのポニテの残像が焼き付いています。

 

きしめんでギターすごく弾きにくいw」と笑って言い残してはけたタースー。学園祭モードでやり倒した2部を通して、何がなんでも楽しませるよ!!という全開の気持ちを受け取りました。

 

EC1. ダンディ・ダンディ

ミッチーコールは強烈。今回の強烈、めっちゃ早かったよぉ〜!チャチャおじさんとチエホフと息を合わせるのもちょっと大変でしたが、必死でくらいつきました。

そして歓声(のサンプリング)とともに再登場するメンバー各位。あれ?位置について、楽器を構えて…ダンディ・ダンディのイントロ!!!タースーは…後ろの段の上に出てきたぁぁぁ!!!!!!!!私はこのパターン初体験でした!ギラギラ光るシャツを着込んでイケ散らかすタースーにめっちゃぶち上がった!!動画企画を除けば50代のミッチーさんと初めて一緒に踊るダンディ。50代も超ファンキー☆にいきましょうね!キャリア円熟期を見据えて2015年にこの曲を発表していたミッチーさんの先見の明、つくづくすごいと思います。

 

EC2. Shinin' Star

ここでお衣装に触れますが女子ーズは2部の髪型で、グッズのロンTを前だけブラウジングしてゴールドキラキラのスカートでした!理枝さんはタイト、ダンサーはプリーツのミニ!可愛いです!ツアーではメドレーの短縮verだったのでめちゃくちゃ久しぶりに2番Bメロの「ドキドキ」「ひととき」をやりました。そしてダンサーの両手合わせ可愛い!尊い落ちサビの「Shinin' Star, Baby, You're my star」は毎回胸が熱くなるのですが、1500人のベイベーたちで世界でたった一人のスターを指差してゆっくりと下ろすとき、ああ心が一つになっている!と震えました。

最後のキメは、右手をちょっと床について左手をガバっと掲げるレアなポーズ、なんかヨガでいうとトリコアーサナみたいなやつでした。ふらつきそうなのをかっこよく支えたのかしら?

 

EC3. バラ色の人生(ちょっとだけ2020)

ああもっとこのキラキラ空間にいたい、もう1曲踊りたい!!と欲張りな心がうずうずしていたなか、いやでもダブアンで終わるよね普通…と思いつつ、整列メンバーに拍手。「全開でした。もう声出ない」とへろへろの声で各階に呼びかけるのが、ちょっとウィスパーボイスっぽくてかえってセクシーでした。語尾じゃっかん自信ないですがこんなでした。

  • 3階:愛してるよ
  • 2階:大好きだよ
  • 1階後ろ:ラブいぜ
  • 1階真ん中:真ん中だね
  • 1階前:好きやよ

ところが、「オンギター!」で「あらケン!」を呼ばないではないか!「オンギター!」を繰り返し、タンバリンでしゃんすん!!が始まり、謎にあらケンがヤンキー座りをして、もう1曲のプレゼントと相成りました!やったぁ〜!

「もう1曲やるか、ロングTシャツも可愛いし」ゆうこりんの後ろ姿を指し、ゆうこりんがラウンドヘムデザインの裾をアピールしてゆらゆら揺れたのがめっちゃ可愛かった。可愛いってセクハラになるの?と確認して、みんなでジェスチャーでなんないよ!!と繰り返し、「可愛い」って言ってもらって満足ですエヘヘ♡

 

ミラーボールの無数の光が乱れ飛び、2021年を締めくくる曲は、バラ色の人生でした!ステージを観るというよりは、この空間にたっぷり全身を浸して、五感で感じながら無心で踊る曲。ラスサビはやはり2020verのキメありでした(一瞬、自信なくて遅れた)。今後はこっちのアレンジでいくのかな。メリハリついてかっこいいから好き!ミッチーさん、パワーを使い果たしていてところどころ歌っていませんでしたが、それでもいいと思えます。この夜のセトリを振り返ると、祝祭のフィナーレとして必要なナンバーだったなぁと思うのです。

 

最後のご挨拶では「エンターテインメントは人を幸せにする!」という、確信に満ちた言葉がとても心に残りました。大人の魅力あふれる1部前半、テーマがリンクしたバラード、パワフルに踊る1部後半、完全に学園祭モードを貫いた2部、そして踊り散らかすECと、くっきりとメリハリの効いた構成が秀逸でしたし、とにかく楽しませよう!!というミッチーさんの信念が、至るところから伝わってきました。

遠隔ハグでは、息が止まるくらいきつく抱きしめて、ぶはぁ!と脱力。メンバー紹介では、「ゆうこりん、間に合う?あ、内緒かな?」と確認して、「この後横浜アリーナ桑田佳祐さんのバックで踊るんだよ!すごい!ゆうこりん!!」と驚きの紹介がありました。いやまって大晦日ダブルヘッダーとか凄すぎんか????かっこいいなぁ、、ゆうこりんには2022年も憧れいっぱいでついていきたいです!

多幸感あふれる「君の瞳に恋してる」にのせて、上手→下手でゆったりレヴェランス。最後は袖に向かいながらサビの♪I need you babyのあいにーじゅーに合わせて3回拳を突き上げて、はけてゆきました。

規制退場中も鳴り止まない「君の瞳に恋してる」にのせて、キューブの中にいつまでもキラキラ巡り続けるミラーボールの光。名残惜しく眺めながら、2022年のツアー、間違いなく最高になる!という確信を噛み締めていました。

 

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カレンダーまだ未開封、帰ってからの楽しみ…!

 

 

 

 

北関東某県の在来線に乗り換えて、リアルにあと5分で降ります!なんとか気合いで移動中に書き終えたぞー!!

ツアーのこととかいっぱい考えたり計画したりしたいけど、とりあえずは義実家に行ってきます〜!

 

 

 

*1:音楽、だった気もする自信ないです

君が踊ればこの世はパラダイス/及川光博年忘れスペシャルライヴ2021「ゆくミッチーくるミッチー」12/31 LINE CUBE SHIBUYA・前半(感想/レポ)

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はい!あけましておめでとうございます!!

前半の感想です〜〜!ねむいぜ!!ちょっと長いですがよかったら!

 

 

全体のセトリはこちらからどうぞ!

purplekuina246.hatenablog.com

 

 

1. 月下美人

大音量で流れていた「第九」が絞られて、すうーーーっと幕が上がっていきます。まって完全に油断した。昨年はタンバリンがらみのレクチャーがあって、♪ゆくミッチーくるミッチーのテーマが流れたから…!まって、もういるよ!!!しかもギター持ってるぅぅぅ!!!

ミッチーさんのお衣装は、前身頃が白、ラペルと背中は黒のジャケット(センターに白ライン)に、黒のサイドラインが入った白パンツに白ブーツ!はあクール…かっこよ…!ギュンギュンかき鳴らされるギターで始まったのは「月下美人」。うわあああ聴きたかったやつ!!!

ていうかめちゃくちゃタンバリン曲じゃないですか。2番の「打ち鳴らせタンバリン」の歌詞に合わせて、上手側でニッコニコでタンバリンの仕草をしてくれました。

ご本人から「グッズにはないけどタンバリン使っていいよ」という業務連絡がLINEで来たりして、どんな雰囲気なんだろうとドキドキしていたのですが、そんな不安は1曲目で霧散しました。楽しんでこーー!!!

ゴールドに輝くステージ背景の手前には、ゆくくるロゴの巨大バナーが掲げられています。それが風を受けて静かにはためいているのが、なぜかとても胸を熱くさせました。

 

2. Get Down To The Funk!!

ワンツータン事件*1を彷彿させる、イントロのつっかかり→やり直しで始まったファンクナンバー。師匠いわくタンバリンにかき消されてカウントが聞こえなかったそうですよ。ということで今回も師匠はステージでタースーに一生いじられることになりました。

そしてガンガン踊る曲だからダンサーが登場したのですが、ゴスロリ風ドレス全私が昇天しました。いやこの曲、ファンアラみたいなつよつよ黒衣装でもいいところを、ゴスロリ!!!正確にはウエストをタイトに絞った黒ジャケットで、インナーにたっぷりレースを重ねたスカートを履いている感じ。ていうか誰ですかさっちんに巻き髪ツインテール×ヘッドドレスを装備させたのは!!!!“おしゃれファンク”で“このお衣装”で「♪酒は飲んでも飲まれるんじゃな〜い」でガッパガッパお酒をあおって若干千鳥足っぽい踊り方をしてみせるさちえ先生、要素が完全に大渋滞してます!!!!最高だろうが!!

 

3. Shake me, darlin'

えええ!3曲目でこれやっちゃうの!!めちゃくちゃテンパりながらガチ踊り仕様のため私はタンバリンを置きました。やばいゴスロリしぇいくみー可愛すぎる!!!でもそうか、薄くゆるく「オタク」というテーマが通底していますね!?うまい!!

2番Bメロでいつものように上手にやってきたミッチーさん、「♪笑顔で退社〜」で、お尻をプリッとさせてお辞儀☆その後のサビのダンサーの「♪天国にいけ〜る」のハイキックではインナーのティアードスカートがぶわっと広がって眼福でした。「ツアーTシャツに着替えるぜ」でTシャツを示すところでは、さっちんは白のボウタイをつまんでアピール。最後の膝つき+お祈りポーズでは、ゆうこりんが組んだ両手をグイグイ突き上げてかわいかったです!ミッチーさんは「年末ベイベー!」「おおみそかベイベー!」と煽ってアゲアゲで締め!!

 

MC〜メンバー紹介

<1500人と、withミッチー>

冒頭の文脈、まだ「いつものライブ」が戻らないことについてだったかな?いわゆるWithコロナを意識してか、めっちゃいい発音で「Withですよ」。久々に会えたベイベーたちに「愛しさがすごいから」「膨れ上がってる、パンパンに膨れ上がってる、愛しさが」と胸の内を語ってくれます。

今宵のベイベーは1500人!久しぶりにぎっしり埋まった客席に「愛してます!証明してみせます!」と宣言。でも私たち声を出せないから、、「いいんですよ、反応がどうであれ、勝手に愛しますよ」

「(こうやって集まれたのが)半年ぶりじゃない?」とツアーを振り返りつつ、普通のテンションで「各地にいるんですよ、ベイベーたち&男子諸君。」って言及したのが胸アツでした。このときのミッチーさんはきっと、津々浦々のベイベーたちを思い浮かべていたんだと思います。

 

<MITCHYとコーレス!>

「今夜、わたくし、獣になると思います」「飛ばしまくっていい?なんか今日、鼻血出そう!」とどんどんテンションを上げていくミッチーさんとサンプリングでコーレスタイム!

なぜか今回は「MITCHY、ミッチーです」とアルファベットで言うパターンで、この間、マイクを握る右手の小指がピーン!となっていたのがツボ。パワーが足りないとテイク2になり、MITCHYからやり直して

\ミッチー!!!!/

「好きやよ…!」

はああ、鼻血もそうだったけど早速の「最愛」ネタでキュンキュンです///簡単やわ、俺は。

 

流行語大賞、不気味ッチー>

ここから最愛の話に。「僕の中の流行語大賞だという不気味ッチーについて「どうだった?いろんなとこから血を流して」。#リモラブに引き続いて一緒になった松下洸平さんとは(シーン上)まったく絡みがなかったとのことで、「不思議な縁だな」と振り返っていました。言及のトーンからは親しげな雰囲気が感じられましたよ。ねえねえミッチーさん叙々苑弁当食べましたか〜!!!*2

撮影期間中、時期でいうと「橘しおりが死んだ頃」、ひとりでもそもそ“黙食”をしていたミッチーさんは「最愛」を話題にしている女子会に遭遇したそうなのですが、後藤専務の話題が出るかなと耳をそばだてていたら、「加瀬さんがさ〜」「大ちゃんがさ〜」からの、「でさ、ミッチーがさ〜」だったそうで「そこは後藤専務だろ!」

そんなこんなで、最終回の収録を終えて、アルバムのレコーディングが始まり、ゆくくるのリハがあって「今このステージに立っています」と近況を総括。相変わらず働き者だぁ!!

フロアごとのコーレス(タンバリン)は、

  • 3階:ロマンティックですか?
  • 2階:乙女チックですか?
  • 1階:ファンタスティックですか?

でした。からの全員で\愛してまーす/→「俺も!!」

 

<メンバー紹介〜一部地域が大事件>

  • あらケン→テレビを持ってないけど23時ジャストでTverにかぶりついていたという最愛ガチ勢。どのキャラが好き?と問われて「それはもうミッチーですよ」「そこは後藤専務だろ!」という見事な天丼が披露されました…!
  • 野村さん→ステージネームがトロンボーン野村というそのまんまの極みでした。
  • フッシー→今日雪が降ってましたね、というところから「雪見ッチーですね」。うまい!この流れでだったかな?「物販寒くなかった?」と気遣ってくれたミッチーさん、「あっためてやる!」「あとで抱いてやる!遠隔で!」とちょっと可愛く言ってくれました。※1/2追記:ここは最後のメンバー紹介でした→ふっしーはリハでピリピリしていた「ミッチー、楽しもうよ」とをかけてくれたそうで「ムードメイキングありがとうね」ってしみじみ言っていたのが印象的でした。
  • はじめちゃん→「楽しんで演奏したいと思います!」みたいな感じだったかな?それはそうとはじめちゃん特にお久しぶり!!(←大阪2Daysに来ていないので)
  • 龍ちゃん→団結力がすごいって言ってくれたの龍ちゃんだっけ?はじめちゃんだっけ
  • 師匠→やらかした人、として完全にいじられモード。フォローしてくれたウラウラについてタースーは「なんだったらまさやって呼んでもいい!」
  • 宗さん→\Soul/\Yeah!/の掛け合いが健在。なんだかSOUL TRAVELERの続きを観ているような気持ちになりました。「大掃除、やってないな〜みたいなことが頭の片隅にある人も、この場では忘れて、来年に持ち越して、来年に大掃除しましょう」でひと笑い。
  • 理枝さん→「ミッチーさんがどうしても暴露話してほしいって言うから〜…」「アレは駄目だって!え、どっち?」「じゃあ危険なほうで」「全裸は駄目だって」「全裸のほうで」みたいな感じの前フリから始まった暴露話。ミッチーさんが「おはよ〜」って入ってきてからの「今日さ〜、全裸でGet Down To The Funkの振り付け確認しちゃった〜」というセリフを紹介、「ミッチーさんの一部地域が大事件」。いや聞いた瞬間私もちょっとそうだなって思っ… 「(今夜のライブは)事件というより伝説になりますね♡」と綺麗にまとめましたが、タースーは笑顔で(この下り全部)カットです☆」

 

4. 前略、月の上から。

うわああぜったい生で聴きたかった曲!!夢叶いました!「月の上」を思わせる黄色い照明が明るく輝くなか、躍動するミッチーさん!Bメロで理枝さんが出てくるところ、ミッチーさんはニッコニコで後退していくのですが後ろ向きヒゲダンスみたいで可愛かったです。タンバリンを突き上げながら心の中でヘイ!ヘイ!と思う存分叫びました。

 

5. バタフライ

うわ〜〜〜!!!これも聴けた!!ジャケットをかっこよく脱いでチエホフに投げ渡し、キラキラした黒シャツの胸元をガバっと。はああ色気が大洪水だ〜〜!!!

というか、ちょっと違ったけど黒シャツに白パンツの夢が叶ったよぉ〜〜!!

ソロ回しの間、ゆっくり腕まくりをするミッチーさんは超セクシー。ていうか宗さんのベースソロがマジ鬼でした。しびれました。

 

6. 不純異性交遊

私のメモには「ようえん」「こし」って書いてあります…記憶が吹っ飛んでますが、とにかく妖艶な腰つきだったってことさ…!ソルトラの未熟者で使われていた床でぐるぐるするライトが登場していた気がします。楽しみにしていた間奏のダンスは、暗い照明と大盤振る舞いのスモークのなか、白パンツの後ろ姿がめちゃくちゃエロかったです。いいもの見た〜〜!!!

 

7. Dirty or Beauty

イントロでぶち上がりました。優勝!!!!!! どの曲も嬉しかったけれど元々インスト大好きなこともあり、一番興奮したかもしれません。嬉しい!イケ散らかしながら降りてくるホーン隊。うわあ、はじめちゃんテナーサックスやないかい!私ははじめちゃんのテナーサックス、初聴きです♡低音がブリブリ鳴ってマジでエロい。そして登場したダンサーは、黒のロングキャミドレスwith深すぎるスリット。ああああああああ(断末魔)

髪型もタイトで、ストイックなジャズダンスっぽい溜めの多い振り付けがめちゃくちゃ格好よくて、おみ足もあらわにシンメで蹴り上げる振り付けで鼻血が出ました。シンメなのだけど外側と内側1回ずつあったよ…!好きぃぃ!!!ターンしながら2人の筋肉が美しく際立って、大人の魅力が大爆発。お衣装はとてもシンプルなのだけど正直、好きすぎました。これであと3曲観たかったよ〜!

 

<バラードMC>

遠くから潮騒が響くなか、背景にゆっくりと白いドレープの幕が降りてきました。リッチなフリルたっぷりの紫のブラウスを着込んだミッチーさんが静かに登場。みんながタンバリンを消灯していることを「まるで次がバラードだと知っているかのように」っていじってくれましたが、そういえばここで着席を促されて、歌うより先にしゃべってる「タンバリン、広げてしまった風呂敷ですから。『使用なしよ』って言うまでは、ご自由にご使用ください」。そうなるのが一番だろうなと言いつつも「でもすっかりミッチー、気に入ってしまってます」と穏やかに笑います。

 

8. 人魚の恋
9. 運命のひと

こうして始まったバラード。もうね波音の時点で私はガッツポーズしてましたよ!一度聴いてみたかったの!人魚の恋!!!

背景に波紋のようにたゆたう青い光、足許にゆったりと水の流れを描く青と紫の光がとても美しかったです。大サビで光があふれだして天井まで…。

「運命のひと」では一転、ライトは背景を真っ赤→紫→真っ赤に染め上げていてドラマチックな演出でした。

この2曲、すごく美しいリンクだったんですよね。それはテーマが「相手の幸せを祈りながらの別離」だったこと。時折、切なげに微笑みながら全身全霊で歌い上げるミッチーさん。クラシカルで壮大なアレンジが似ていて、愛情に優しく抱かれるような時間でした。

そして嬉しかったのが、バラードの拍手のタイミング、突っ込むような感じがなくて余韻を存分に味わえたことです!うちら偉い!!!「運命のひと」の最後は、ダメ押しで泣かせる龍ちゃんのピアノが響き、ミッチーさんの吐息が聞こえ、ドラムが静かに締まり、ピンスポの中に歩み出る足音がカツンと鳴って、両手を開いて生声での「ありがとう!」…静寂の中のこの流れがありありと思い出せるくらいです。深い深いお辞儀も大好き。

人魚の恋〜〜!!!!ほんとに聴けて感無量です!

 

10. Don't forget me

からの、やっぱり「相手の幸せを祈りながらの別離」の歌ぁぁぁ!!!えええ、どうしよう、ゆくくるもう終わるの!?ていうか今生の別れなの!?(飛躍すな)

ミッチーさんの紫のブラウスに合わせて、理枝さんはシックなミニワンピ、ダンサーはホットパンツに紫のキラキラキャミに紫の羽織。えっこれぱーぽーのエンディングじゃない!?えっ終わるの!!!????(2回目)

大好きな曲を生で聴けて嬉しかったです。振り付け、ほとんどできなかったんだけど、そのぶん、みんなのあふれる笑顔が目に焼き付いています。

 

11. ミス・アバンチュール

うわああ!!!どんふぉげで胸いっぱいだったから一瞬イントロでわかんなかった!!紫のお衣装でミスアバ!えっこれ何ていうPURPLE DIAMONDですか!!??(大歓喜)ミスアバといえば、初めて参加したツアーで、見よう見真似なのにめちゃくちゃ楽しく踊れた思い入れのある曲で、でも円盤に入らなくて喪失感があったりもしたのです。ということで↓

アウトロの腕ぐるぐるをフライングして「俺1人でやっちゃったw」→その後本来のカウントでみんなで一緒に腕ぐるぐる。ほんとに元気がでる曲!

 

12. 求めすぎてる?僕。

ソルトラではデラックスだったので、昨年のゆくくるぶりの求めすぎ通常!イントロの時点で早々と「よぉし!えちえちな絡みが見られるぞぉぉぉぉ」と心の中で腕まくりしてました。すみません正直で!!

件の間奏が始まって、理枝さんのセクシーな喘ぎ声に、ミッチーさんがちょっと吐息を重ねたので死にました。そしてゆったりと前方に歩み出てくるミッチーさん。左右のダンサーに、いいですかーちょっと失礼しますよーみたいな感じの、ちょん!っていう控えめな触り方でちょっかいwwwそこからのさちえ先生は期待通りえちえちでした…!床再び…!(大歓喜

求めすぎといえばゆうこりんの大暴れも大好きなのですが、最後のサビで踊りすぎて振り付けが一瞬ワヤになってたのがキュートでした。
ラスト、Gopro?みたいなハンディカメラで撮ってるはじめちゃんを発見。その映像はなにかしらの特典に入りますか!!!

この曲のブレイクでの「来年もよろしく!」にかけて、「第二部もよろしく!」と高らかに呼びかけて、元気にはけてゆきました。

 

 

長くて恐縮です。意識飛びそうなので、続きは明日です…!

 

 

*1:2021/7/4オリックス劇場

*2:オールスター感謝祭のアーチェリーでミッチーさんは松下さんに賭けなかったけどその後の活躍で松下さんが叙々苑弁当をゲット。ミッチーさんは辞退します笑と言っていました

及川光博年忘れスペシャルライヴ2021「ゆくミッチーくるミッチー」12/31 LINE CUBE渋谷・セットリスト

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冬枯れの公園通り。今日はめちゃくちゃ寒かったです…!

 

ゆくくるが無事に終わりました☆

セトリが優勝いたしましたので先に上げておきます!!めちゃくちゃ楽しかった!!

 

1部

1. 月下美人

2. Get Down To The Funk!!

3. Shake me, darlin'

<MC>

4. 前略、月の上から。

5. バタフライ

6. 不純異性交遊

7. Dirty or Beauty

<バラードMC>

8. 人魚の恋

9. 運命のひと

10. Don't forget me

11. ミス・アバンチュール

12. 求めすぎてる?僕。

 

*休憩BGM→家庭内デート(やな家)/Woman“Wの悲劇”より(薬師丸ひろ子)/Boogie-Woogie Lonesome High-Heel(今井美樹)/雪にかいたLOVE LETTER(菊池桃子)/時をかける少女原田知世

 

2部

*入場曲→「最愛」のあの曲(!!!)

<愛と哲学の小部屋>

13. 恋の生徒怪長

14. 死んでもいい

15. 悲しみロケット2号

 

EC

*ミッチーコール 強烈Ver.

EC1. ダンディ・ダンディ

EC2. Shinin' Star

EC3. バラ色の人生(ちょっとだけ2020)

 

ミッチーさん、ショーマンシップ全開で楽しませてくれてありがとう!!最高の踊り納めができました。

感想も続けてアップいたします…!がんばります!!でもどう考えても日付は越えちゃうから〜〜取り急ぎ、ベイベー&男子の皆様、よいお年を!!!!!

 

“夢中”な日々をありがとう/「最愛」最終回感想

遅くなりましたが、「最愛」の最終回について…!

毎回、感想をアップするまで寝かせ気味だったのだけど、その間も「そういえばあのシーンって…」と発見があったり、いい具合に自分の中でも感想が発酵するような感覚があるドラマでした。とはいえこのまま年を越すとやばいので書きます。

 

真相は愛で消えた、本当に。

まずはすべてが持ち越されて最終回で一気につまびらかになった、真相について。

いやもう…キャッチコピー通りすぎてびっくりしました。

「真相は、愛で消える。」消えたわ…。

「全ては、愛するがゆえに。」ほんとだわ…。

(語彙力ゼロでお送りしております)

 

大輝への疑惑という衝撃展開で終わった9話。そこから続く居酒屋の冒頭シーン、藤井の目がマジで怖かったです。岡山天音氏、底知れない。大輝のアリバイを証言できる“姉貴やらおかんやら”から「もう聴きました」と言ったとき、横にいた青木が血相を変えていました。

しかし疑惑がかかって晴れる、というのがある意味このドラマの定石だったので、ここでは新たな証拠=薬物の小瓶の発掘につながる展開に。そっかぁ青木…。なんでそんな忌まわしいものを持ち続けていたんだろうと思ったけれど、その後飛騨でのシーンで、渡辺先輩を訴えようか迷っていたから、と理由が明かされて納得しました。

ところが新証拠の解析が手詰まりになり、1年が経過…となって、一体このあとどうなるんだ!?と予想不可能になったところから、しおりの母の証言を端緒に、雪崩れるように真相が明らかになっていきます。ばっこんばっこん開きまくるブラックボックスぅぅぅ!!!!!!

クライマックスの、大輝と加瀬の会話劇。通話しながらショッピングモールを悠然と歩く加瀬の背景は常に光が溢れて白っぽくぼけていて「真相は、愛で消える。」を表現するかのようでした。塚原監督の光の表現、やっぱり絶品だな…。絶望に打ちのめされる大輝と、人生の絶頂で微笑む梨央の会話も胸が苦しくなりました。松下洸平さん、圧巻でした。こんな顔をする役者さんだったなんて知らなかったよ(あえて#リモラブの録画を見返してみたい今日このごろ

私、絶望しすぎててリアタイではまったくわかってなかったんだけど、録画をちゃんと見返すと、最終回を通して、実はずっと「犯人=加瀬」は示唆され続けていたんですよね。居酒屋のシーンの最後の藤井のセリフもそうですし(梓のニュースにかぶせながらだけど加瀬の存在も暗示されていた)、大輝と桑子が資料を見ながらアリバイを再検証するところ、あのシーンでは名前が指で絶妙に隠されていたけど、この紙は冒頭に名前まで分かる状態で映っていました(覚えちゃあいねぇ)。「(防カメ映像で)推定身長も一致します」という桑子の緊迫したセリフも、序盤から投げかけられていた「背の低い女性が渡辺父の首を締めるのは無理」という問題を否応なく思い出させます。そういえば加瀬さん、背が高いもんねぇぇぇ(号泣)。

こうやってさんざん匂わせてきて、大輝からの着信を受けた加瀬の、手元の携帯から、腕へ、その顔へ、決め打ちのスローモーションが圧巻でした。今作で鬼のようにキメキメで登場しまくったスローモーションですが、このシーンのために繰り返していたんじゃないかっていうくらい説得力がありました。

 

「誰か」が梨央の名入りの赤い手帳を購入しているシーン、店員の「ご配送」というセリフで「アレ?」って思った人もいるかもしれませんが(私はそれどころではなかった)、加瀬はこうやって姿を消すことで、永遠に梨央と優の幸せを守ったのですよね。桑子と山尾の「防カメと足跡痕で指名手配できないんですかね」「できねぇよ」というやり取りも、“加瀬はどこかで無事でいる”と思わせてくれます。真相は、本当に愛で消えるんだ…。

 

加瀬という人物の深淵

ここでブラックボックスの中身を振り返ってみましょうか…(泣きながらもっぺん開ける顔)。

①台風の夜の事件

「法律の物差しで言わんといてください」という悲痛な訴えを聞き入れ、死体遺棄に加担してしまった加瀬。まさかそんなこと…若くして法律家としての物差しを曲げてしまったのだ、のっけからとんでもない話だったわ…。究極の選択すぎるんだけど、これは達雄を演じる光石研さんの修羅場立ち上げ力(なんだそれは)があるから納得させられてしまうんだよね。

ああ一体このシーン、何回繰り返して撮ったんだろう、優は子供だし、梨央は寝てるし、とにかく達雄の慟哭に全てがかかってるシーンだと思います。

 

②芝池公園

東の池からしんでよみがえった渡辺父の壮絶な独りよがりと優への悪意を聞いて、手を下した加瀬さん。あの、言っていいですか。

やってよし。池に沈めろ💢💢💢

渡辺父子のクズっぷりを超ソリッドに表したセリフでした。息子を盲目的に愛する父、として同情を誘うシーンもあったのに(ビラ配りとか)、このセリフはあまりにも決定的でした。優がピンチに陥ったというのもあるけど、加瀬の殺意を起動するには、これくらいはっきり描かないと駄目だったということがわかります。渡辺はなんせ死んじゃったので第1話にしかセリフがなくて「どう思っていたか」わからない部分も多かったのですが、渡辺父がクソofクソな女性観を披瀝したのは、まるでイタコみたいじゃない!?と思いました。池に沈めろ(2回目)

暗がりの中、明確な殺意を宿した加瀬さんの顔がやばかったですね…。①は死体遺棄で③は助けようとしているから、本当の殺意ってこのシーンだけなんだよね…。

 

③しおりの転落

しおりについては後述しますが、梨央と会社を守ろうとして必死で対峙したわけで、全然突き落としたわけじゃなかったんだよね。助けようとしてたもんね…。

でも、通報はしなかった…。流れ出す血でゲラが濡れる前にさっと拾い上げるカットが印象的でした。

 

こうして第1話から振り返ってみると、疑われた梨央を守って大輝とバチバチするところ、いやいや守るどころかやったの貴方じゃないですか、って話なわけですよ。いったいどういうメンタルだったんだ、加瀬さん…。

大輝の悲痛なセリフ「一線越えてまったら、戻ってこられんやろ」に応えた、法律家が言っちゃいけない言葉ランキング1位「法律では守れないことがあるからです」が、本当にすべてでした。とっくに戻ってこられないまま、16年もの時間を過ごしていたんだ。大きな愛で真田家を包み続けた加瀬の、途方も無い深淵を思い知りました。

 

守られた未来

最後までハラハラしていたのが、優がやっと掴んだ幸せが崩れてしまうのではないかということ。8話の「記憶飛んでまった」は、普通にそれだけでした、よかったぁ〜!!(考えすぎましたテヘッ☆)

大学の図書館でクラスメイトと話しているシーンでの、「でも、これからのことは覚えておける」。やはり優は、最後まで未来の象徴でした。それが救いでした。加瀬が命をかけて守った火は消えなかったよ…!(号泣)

というか優、この最後の梨央のモノローグが地続きだとしたら、大学1年の冬=何気に「立帝大」にストレートで受かってない??(もしかしたらさらに1年後とかかもしれないけど*1

辞任してからの梨央は、短い間だけど生き生きとした姿で描写されました。社長職を離れることで仕事の幸福度は上がったのではないかなぁ。「社長になるなんて考えもせんかったわ」という述懐もあったとおり、マジで、ただ単に薬を作りたかっただけなんだよね。

そして梨央と大輝との関係。この二人にも「これからのこと=未来」がちゃんと続いていました。今までごめんねフラグとか言って!!!

お墓参りのシーンは素晴らしいエンディングでした。「簡単やわ、俺は。」って、しみじみといいセリフでした。これがこの脚本の真髄なのではないかとさえ思えるくらいいいセリフでした。後ろ姿での「ちっちゃい手やな」「あったかい手やな」はやっぱり泣いたよね…。

 

シンプルに悲しかったしおりの真実

しおりについても、私、全体的に考えすぎだった節がありますね。

何か理由のある私怨だろうと思い、背景に謎がまだ残っているのじゃないかと考え続けていたのですが、もっと単純に、嫉妬心執着心だったということがわかりました。

それを過激にドライブさせたのは、メンタルの不調だったんですね。なるほどそうきたか。

「私は、必要とされてるって、誰かの役に立ってるって実感がほしいんです」

「記事出すなってことは私に死ねって言ってるのと同じです」

なかなかの飛躍です。ジャーナリズムの話ではとっくになかったんですね。

最後の最後でこういう破綻が描かれて、「メンタルで何でも説明がつく」っていうのも多少乱暴かもしれませんが、筋書きとしてまあまあ納得できました。中盤で後藤専務が詰め寄っていた「産教新聞をやめた理由」も、単に心身の不調ですよね。実はだいぶ前から“壊れて”いたのかもしれません。でも人生の歯車が狂ってしまったのは、やはり性被害にあったから。気づかなかったとはいえ、“助けてくれなかった”梨央が「持てる者」として社会的成功を収めているのも許せなかったんだなぁ…。

非常階段から宙に舞ったゲラは本来、ただのプリントアウトだから、命をかけて拾わなくてもよいはずです。原本は編集長に送ったPCの中にあったし。でも必死で拾おうとしたのは、それがしおりの人生だったから。

ということでシンプルに悲しいキャラクターだった、ということがわかりました。母の証言で「いつもつまらなそうな顔をしていた」とありましたが、遺影のスマイルがせつなかったですね;;

 

不気味ッチーから人間味ッチーへ

専務といえばマオカラー…で最後までいくと思ってたよ…。

不正発覚以降、後藤専務の変化はめまぐるしく、中からいろんなものが出てきてしまったかのようでした。壊すわ、走るわ、パジャマで寝込むわ、流血して死の舞踏をキメて倒れるわ…(※しんでません)

包帯に入院着とか、包帯して腕吊ってノーネクタイでスーツを肩掛けしてスローモーションでもんじゃ屋に登場とか、ほんともう、最終回までご褒美満載でしたね!!!!!

クールビズが一般化して期間も伸びている昨今、ノーネクタイって別に珍しくないかもしれないですけど、あんなに隙のない着こなしをしていた後藤専務だから、このギャップにぐっとくるんですよ!!!!そして兄さん辞任せんと会社の価値死ぬぜ?というグラフを示すのにタブレットスーンとした顔でスパァァンてやるのが好きです(語彙)

最後、梓ママとの面会のシーン。「私も、そちら側に行きます」と語りかける後藤専務は、憑き物が落ちたかのような、やわらかな表情が印象的でした。いろいろな解釈があると思いますが、私は、梓のことは「居場所」の象徴として慕い続けていると受け取りました。恋愛感情とも忠誠心とも違う、でも人間らしいあたたかな感情。放送スタート前は「不気味ッチー」というふれこみでしたが、最後は「人間味ッチー」だったなぁと思うのです。ミッチーさん、複雑で難しい役柄で存分に楽しませてくれてありがとう!ゆくくるでこぼれ話、聞けるといいなぁ。生専務に会えるといいなぁ。

こんな爽やかな頭部外傷患者がいるだろうか👼

 

https://twitter.com/saiai_tbs/status/1473858536119869442?s=20

https://twitter.com/saiai_tbs/status/1473858536119869442?s=20

最後まで関係性を表現し続けた「飲食」

これ、全然くどく表現されてはいなかったけど、1話からずっと一貫していて大好きです。最終話からピックアップしてみます。

  • 居酒屋(大輝・藤井・青木)→遅れてやってきた青木のために座布団をずれたりして、大学生の頃と地続きのカジュアルな関係性が描かれている。
  • 梨央宅(梨央・優・加瀬)→炊飯器からご飯をよそっていて、リアル同じ釜の飯。加瀬は自分でお茶を注いでいるのでお客ではなくやはり家族。
  • 居酒屋(大輝・桑子)→この2人ほんとうにサシが多かった!言わずもがなペアの絆。「割れ割れ割れ!!」とか大好き。
  • もんじゃ屋(梨央・政信+後から後藤)→庶民的なもんじゃを一緒に焼きながら、腹を割って話す兄妹。最終話では真田ファミリーを守る戦友としての間柄がクローズアップされてよかったです!お兄ちゃんのことは9話から好きになったよ。ごめんね罪をなすりつけたいとか言ry(n回目)
  • 捜査本部(桑子・山尾)→短いながら、“証拠がないから指名手配ができない”という重要な事実を示すシーンでしたが、このときマフィン?カップケーキ?を桑子が半分に割って山尾に渡しており、山尾も素直に頬張っています。“刑事課長”になった山尾にカチコミかける直談判するとか桑子の心臓はマジで剛毛フッサフサ間違いなしなのですが、自他の境があいまいで仲間と思った相手とは食べ物もシェアしまくるこの感じ(cfじゃがりこ)、最後まで一貫していたなぁと思いました。そして、大輝が復帰できたことだし、山尾とも仲直りしたんだなぁとこれではっきりわかりました。まあ最後まで、後輩としての立ち位置しか描かれなかったので相関図にある「姉御的存在」ってよくわかんない設定でしたけどね!?

加瀬さんwwwwwちょっとwwwwww

 

 

私、そこまで考察してなかったつもりでしたが、最終回を経て、いろいろと「考えすぎだったな☆」ということがよくわかりました笑。でも本当にそれくらい、一人ひとり、血の通った人間としてストーリーの中に生きていたから、思いを馳せてしまったんだと思っています。心から全員の幸せを祈って観てきたし、今でもリアルに願っています。

 

「最愛」、素晴らしいドラマでした!本当に“夢中”で楽しむことができました。キャストのみなさんと制作陣に心からのスタンディングオベーションを送ります☆そして我らがミッチーさん、本当にお疲れさまでしたぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

*1:受験生として勉強しているシーンの可能性もあったけれど、浪人経験者的に冬の時点でこの明るい雰囲気はぜったい違うなって思いました

この先、何もわからない、だから狂おしく待つのみ…/「最愛」第9話感想

私史上もっともギリギリのアップになります!今ですか?会社帰りの地下鉄です!♪走れ地下鉄〜〜!!!

箇条書きでいきます!

 

 

究極の形で表された、梓の「最愛」

  • 「私がしたことに後悔はない」。冒頭のモノローグは満を持して梓ママでした。ヒリヒリします。しかしこの発言の「私がしたこと」が何かについては、実は時制が不明なのです。9話を見終わって考えると、「ラストの出頭」のこととも読めるし、まだ謎に包まれている殺人事件のことなのかもしれません。
  • ただ一つ言えるのは、達夫の死体遺棄をかばった8話の発言、「私も同じことしてたと思う。地位も立場も忘れてね」に繋がる言葉だということ。
  • 事情聴取でペンの所在不明が確認され、梨央が疑惑を深めるシーン。エレベーターホールの床が斜めに撮られ、梓へ質問する梨央が、黒い壁に映ったところにフォーカスして、不安が表現されています(これはタブレットに優の動画が届いた時と同じ手法)。
  • そして、ついさっき警察にアリバイを聞かれたとは思えない柔らかな笑顔でタマゴサンドを渡そうとする母。第2話でそうだったように「美味しいものを食べさせたい」親心が根底にあるのかなぁ…。でもその料理は普通に失敗していたし、ある意味「無理して」母親らしくしようとしていた面もあるのかもしれません。
  • 第9話のクライマックスは、梓の記者会見→出頭でした。息子に目線だけであとを託し、加瀬に頭を下げ、車に乗り込んだ梓のアップにピタリと合う、「♪君に夢中」の2サビ…!演出うますぎ!!!
  • 泣きそうな顔で母の覚悟を受け入れるお兄ちゃんを見て、初めて感情移入しました。ごめんね罪をなすりつけたいとか言って。
  • 梓はカメラに向かって「全部私がやりました」と告白しましたが、これは15年前の達夫が取った行動をそのままなぞるようでした。ある意味、究極の似た者夫婦なのです。

  • 「私…やっぱりお母さんには向いてないみたいね。ごめんね」→いろんな形で母であろうとしてきた梓。その親心の究極の形が全部泥をかぶるということだったんですよね…「♪君に夢中」がかかるのには納得しかありません。

 

しなないで専務(嘆願)

  • 憔悴した表情で首脳陣に謝罪する後藤専務。そして咳き込んで倒れ込み、あわや原島課長というシーンでした。ガクッと膝をついたときの内股が庇護欲を掻きたてます、保護したい…!
  • そして放送前からベイベーをざわつかせた、美しすぎる寝顔(メガネオフ&横顔)!!!おじさんの寝顔がこんな綺麗ってことある???口元もごもごさせたのも可愛すぎる、愛しみがすぎる…!
  • 言いたい放題のワイドショーとダダ下がりの株価を見ながらしょんぼり肩を落とすパジャマの後藤専務…。だめ、もう無理、すきです!!!!
  • その後、体調が戻って久しぶりに出社したシーン。責任をとります、と沈み込んだ表情が切ない…。そして、荒れ果てた専務室の入り口に立ち尽くす後藤を、再び斜めのアングルで捉えます。

  • 梓からもらった特注ボールペンは、桐箱に収められたまま大切に仕舞ってありました。梓のメッセージを読み返しながら、とても悲しそう。やっぱり後藤にとっての「最愛」は、真田ウェルネスという会社なんだとここで一度強く印象づけられます。
  • もしかしたら専務、マオカラーを着ないと元気にならないのでは?あれはそういう特殊装備なんじゃない??なんでもいいからアレを羽織って元気だそうよ!!!!っていう心境にこのとき既になっていました。

  • そしてついにやって来てしまったそのシーン…。出頭を止める梨央ともみ合い、階段から転げ落ちた後藤。一度は起き上がるものの、頭から血を流しながら、ついには床に刻まれた真田ウェルネスロゴマークの上に倒れ伏します。お願い、うそだと言って………
  • 1話で匂わされていた「血」は、まさかの後藤のものでした…。にわかには受け入れられないくらいショックでした…。ショックすぎて口走ったのがこれ↓

  • 今の私には「お願い、生きて」しか言えないよ。。。
  • ロゴマークの上で意識を失った姿を俯瞰で撮影。今回ラーメン屋ばりに「究極」ばっか使ってごめんやけど、これも“究極の”愛社精神の体現だったのかなと思います。やっぱり「ここ」が、後藤にとっての「居場所」なんですね…。

 

シロでいて大輝(懇願)

  • もんじゃ焼きのシーン、「なんでこんなことになってまったんやろ」と沈む梨央。もんじゃが届いて「けど…」を飲み込んで、2人は何を話したのだろう。
  • 記者を追い払う大輝、爆イケ!その後、座布団を差し出したのはアドリブだそうなのですが、すごいな、この間がめちゃ生きているなぁと思います。

  • そして私は「俺はそういう梨央が好きやよ」で無事に爆発しました(ぷすすん)

  • 加瀬さんの君に夢中タイムもそうだったけど、やっぱり大輝は、青春の幻影だけではなく、今の梨央のひたむきな情熱とがんばりに惚れ込んでいるのだと思う。

  • そしてラスト、藤井から投げかけられた、衝撃の疑惑、「現場におりましたよね」…。お願い、うそだと言って………

 

ハピエンの世界線で10年後の加瀬と優が見たい

  • 「立帝大学」赤本を見ながらの、未来を見据えた会話。何話になっても梨央と優のシーンは明かりが灯ったように温かいのです…それがつらい…!
  • 「大丈夫じゃないときも、大丈夫って言うよね。」敬語からタメ語へ業務連絡から全力ケアモードへ、加瀬さんのギアチェンが尊すぎてやばいです…。

  • もう辛すぎて、ハピエンの世界線で10年後の加瀬と優のベテラン&フレッシュ凸凹弁護士コンビを妄想しています。1万歩譲ってハピエンじゃなくても弁護士になった優が今度はお姉ちゃんを助けるとかさ…!頼む!!私たちにも優の幸せな未来を見せてくれ…っ!

 

その他いろいろ

  • 公式SNSで予告されていたお兄ちゃんのスピーチ長台詞(Tverで6:34〜7:44)、ほぼBGMとしての扱いでしたお疲れ様でした…!ごめん全然聞いてなかったんだけど、派遣法の改正→この事業に着目→先見の明がある、みたいなことを言ってたんで多分自画自賛してたんかなと思います(雑把握)
  • 梨央に関するバッシングが吹き荒れるくだり。しおりのPCは編集長のところに渡っていたことが明らかにされたので、8話で後藤専務が破壊🔨してたのは、やっぱりしおりのじゃなくて寄付金流用の証拠PCですね、良かったぁ!
  • ていうかこの世界線Twitterは「いいね」じゃなくて「ふぁぼ」…!!

 

 

真相、さっぱりわからない(わからない)

芝池公園の事件
  • 梓は寄付金詐欺の件で出頭しましたが(扱いは捜査二課とかなのかな?)、同時に捜査一課が引っ張ろうとしていました。根拠はアリバイがないことと、ペンがないこと。じゃあ梓が犯人なの…?
  • これに関しては、繰り返し語られているように、仮に梓がかかわっていたとしても、1人の犯行ではないはずです。捜査線上に浮上したのは、梨央、しおり、梓…女性ばかり。でも上背のある渡辺父を1人で殺せないだろうということは序盤で桑子が指摘しています。実際、「渡辺昭殺しを1人でやったとは思えない」「共犯者も必ずあぶり出します」というセリフがありました。だから違うと思うんですよ。
  • で、ここでいきなり怪しくなった藤井…!え??なんで梓と藤井に繋がりあんの?どういうこと??わからんのだが???
  • っていうかね、大輝が藤井を見つけるタイミング、難易度高すぎじゃない???
  • だって、見返してみても、“後ろ姿の男が車の人物に挨拶した”とわかる動作、数フレームしかないんですよ。そして一見しただけではその後ろ姿が藤井だなんてパッとわかんないのよ(視聴者は大輝やないんやよ。
  • ていうか一周回ってやっぱり優でした、とかも絶対やめてよねぇぇぇ!?
15年前の事件
  • 先輩も現場におりましたよねって、無理無理無理!!!!!!!それだけはやめて泣!!!!!勘弁して!!!!
  • というかこのドラマ、ジャンプの連載かよってくらい引きを作ると思いません?そしてうまいことミスディレクション(=注意をそらす)を仕掛けてきてると思いません?
  • 8話ラスト「まさか加瀬さん!イヤァァァ!!」→9話でペンあった✌️✌️✌️
  • 8話で「しおりのPCがどこからも出てこない泣」のセリフにかぶせて後藤がPCを大破壊→9話でPCはしおりが編集長に送っといたことが判明✌️✌️✌️
  • とかなので「そんな大輝が!!イヤァァァ!!」も制作陣がうまいことフェイクを使ったと思いたいん…ですよ…。
  • そして「うそでしょ後藤さん!イヤァァァ!!」というのもそうだと思いたいお願いお願い一命をとりとめて!!!!
  • (ていうかこれ梨央、二人のもみ合っている現場は誰にも見られてないし、下手すると殺人未遂になっちゃわない!!!??泣)
  • …でもなぁ。このドラマのキャラクターの「最愛」の表現の仕方を考えると、もし本当に大輝が居合わせていたとしたら、きっと真っ直ぐに、梨央のために行動しちゃったんじゃないかなって思うんですよね。
  • 結論、なんもわからん(※半分は「わかりたくない」)

 

 

「最愛」は、OA後はグッタリ疲れてしまって感想を上げるのが遅くなった分、1週間じっくり思い返すことが多いドラマでした。今日も頭の中に「君に夢中」が流れていました。あと30分で最終回が始まってしまうなんて、信じられない。観たいけど観たくない、真相を知りたいけど知りたくない、そんな気持ちでいっぱいです。

「どんな事実であっても、私達は受け入れる覚悟です」。予告の冒頭に流れる梨央のこのセリフが視聴者としての自分の心境に重なります。最後、ほんとうにほんとうにドキドキしますが、みなさんいっしょに見届けましょう…!