完全に猫なのさ

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梨央と優、ふたりのみなしご/「最愛」第5話感想

しんじゃう!!!!!!!

地上につかないジェットコースターーーーーだよーーー!!!

ねえまだ5話!!!!!!!!どこに連れてかれるの!!!!!黄泉か?黄泉なのか????

 

「逃避行」に焦点が当てられた5話。尾行を撒くためにホテルのエレベーターを乗り換えて非常階段へ走り、社用車を飛び降りて高速バスで落ち合い、ふるさとの飛騨高山へ。ていうか劇伴、緊張感ビリビリのストリングスで胃を締め上げるのやめてもらっていいですか(このドラマの劇伴だいすき)

 

…え、まって今日ちゃんと文章書けないわ。なんかざっくりいきます…(弱気)

 

 

梨央と優、ふたりのみなしご

「最愛」のきょうだいと過ごす逃避行
  • 警察を撒いて、ホテルの部屋でやっと2人きりで会えた梨央と優。冒頭のモノローグで「背が高い」と思い出していた姉をとうに追い越して、すらりと、でも儚げに立っている優。そして「背伸びた?」って思わず聞いてしまう梨央…。さりげなく台詞が呼応しています。
  • さらに梨央は「なんで姉ちゃんをひとりにしたんやさ」と切なげに訴えるものの、優の独白を聞いたあと「ひとりにしてごめんな」って言うんです…。梨央には今は“家族”がいるし、優も梓への感謝を口にするけれど、やっぱりこのきょうだいは、ずっと「ひとり」だったのです。
  • またもやダイヤモンドのような涙をこぼして「優はやっとらん」と言い切る梨央。吉高さんの泣きの演技が今回も絶品です…。
  • 高速バスに肩を並べて、水入らずの時間を過ごす2人。まるで駆け落ちのように甘美でスリリングな時間でした…。ここで高速バスの窓越しに捜査車両の助手席に乗る大輝を映すカットえっぐぅぅぅぅぅぅぅぅ
  • ていうかですね。提供読みのバッグでカットしたシーンと思しきカットが流れていてですね。そこに被せられる2人の台詞→「ずっと帰っとらんの?」「姉ちゃんと東京来てから、ぜんぜん」「行こうか…。姉ちゃんといっしょに帰ろう」。うあああああああ!!!!!なんでこんな台詞をそんなところで!!!!!いやわかるここは削ったほうがテンポよくいけるし通じるし!!!けど最後に映ったのは墓地に向かうタクシーの車中で、ギュッと握り合った2人の手がアップになるんです、「小林製薬」の下で。

 

ギルティ、なのに欠落した記憶
  • クライマックスとなったのは、父の遺品のノートパソコンから衝撃の動画を発掘してしまうシーンでした。このドラマ、衝撃の動画すでに3本目なんですけど…()
  • 娘と息子、それぞれ胸に秘めていたことがあるのに、「子供らは何も知りません」「なんもかんも全部、私一人がやりました」という父の言葉を聞きながら、西日のなか涙を流してへたりこむ2人。圧倒的、寄る辺なさ。30代と20代の大人だというのに、まさに“みなしご”のようでした
  • この独白&回想シーンで再確認されたのは、梨央は薬を盛られて直接的な記憶がなく、優はもともと記憶障害を持っているということ。だからやっぱり、「記憶」と「真実」を結びつけるピースが永久に失われている感じなんですよね。これは梨央が、“本人の記憶にない”ことを根拠に「優はやっとらん」と信じることにもリンクしているように思います。だから、衝撃の映像がバンバン出てきても、やっぱりまだ視聴者は真実には全然たどり着けないんだよなぁと思うのです。
  • …夢中になって、褒めるのすっかり忘れてた。高橋文哉くんあなた最高ですよ!!!!!!(号泣しながら)

 

苦しむ大輝と、イラつく桑子

  • 朝宮優であるかどうか「確証がもてません」と煮え切らない大輝を、ギッと見つめる勘のいい桑子(佐久間さん目が大きいからすごく印象的)。
  • 地下鉄経由でバスターミナルにたどり着いた梨央をあっさり追尾した宮崎組。ハンドルを握りながら「警察舐めてもらっちゃ困りますよ」とつぶやく桑子、なんだかイライラしてる。
  • バス停で目視して、確かに優だと係長に認めるシーン、涙をこらえる大輝の声が裏返るのですが、幼い優の「大ちゃん」という声をかぶせるのえぐいです…。
  • その後も、桑子が大輝をじっと見やるカットが何度も出てきました。衝撃の動画発掘シーンを経て優の身柄を確保した桑子は、ついには山尾に「宮崎さんのことでご報告したいことがあります」と電話するのです…。そうだよね「俺は…姉ちゃんとお前のことが好きやった」とか聞いちゃったもんね…(桑子めっちゃ睨んでた)。最後は制止するためとはいえ「梨央!」って呼んで抱きとめていたもんね…。
  • とにかく苦しかった今週の大輝。旧友への聞き込みで「やな仕事だよな」と答えたり、なんかずっと“渋酸っぱい”顔をしていて、なんなら室井さんみたいな顔をしていて、これが大輝のデフォルトだったのだと思い知らされました。だから、第4話で梨央と話して歯を見せて笑っていたのってやっぱりすごいことだったんだ…って。

 

専務の耽美キャラ化が止まらない

内藤を彷彿させる所作!
  • だいたい誰かと対峙して激詰めしてる後藤専務、ほとんどの場合その相手は梨央でしたが、今回の相手は番犬もとい狂犬・加瀬でした…!
  • えっ今日とってもお肌のコンディションよろしくないですか???光の当たり方もあると思うけど、ほのツヤ&なめらか質感!えっファンデの銘柄教えてください!!!!(ファンデ教えて芸人)*1
  • このときの加瀬の台詞回し「今さら真田に弓を引く理由がわからない」すごい好き
  • 「何を知ってるんですか!」と加瀬に詰め寄られて腕を掴まれたけどマオカラーの襟を直す必要なくない????好きです。
  • 封筒の大仰な渡し方ぁ〜〜!内藤のお辞儀を思わせる所作ですッ!!!!!
  • えっまって今の何、加瀬と専務で口角をちょっとずつ上げる競技の試合をしましたか???でもね軍配はやっぱり専務に上がりましたね!決まり手は!慇懃アルカイックスマイル!!!!!!!!(※自分でも何を言っているかわからない)

 

正直に言います、見下されたい
  • そして衝撃だったのが最後です…。「君に夢中」が流れるなか、横浜ベイブリッジ(※多分)のたもとに停められた黒塗りのセダン。そこにスローモーションで近づくスーツの腕…!
  • 逆光の中、トランクを開けたのは専務…!海風になびく前髪がたまりません!
  • そして極めつけは、暴れるしおりのガムテープを剥がしてやって一言、「バカだな お前」。及川さんに見下されたい委員会としてはこの一言が致死量でした…。
  • このシーン何度見返してもこれしかないんですよ、一瞬なんですよ…けど存在感が圧倒的すぎる…。
  • 後藤専務はどのカットでも美しさが際立っていて、「2021年に及川光博を起用するなら『こう』でしょ!!!!!」のお手本を見せてもらっているような気がします。こんな贅沢、あるでしょうか。
  • しかしこのシーン、リアタイ中は泣きながら観ていたので全然頭に入ってこなくて、実際は録画でじっくり味わったのでした。このストーリーにこんな耽美な専務を乗っけられたら心臓がもちません!

 

その他(ちょっとだけ)
  • どんどん出てくる、渡辺父の新規絵。酒向芳さんの怪演が止まらない…コワイヨォ!!!!!
  • 回転椅子の肘掛けをつかんで向き合わせ「何する気?」って加瀬が聞いたとき、ベタにゾクゾクって鳥肌が立ちました…。
  • 加瀬の独り言「さあ、どうする?」とか梨央のヘルプを受けての「了解」って、なんかマンガっぽくて好きです。

 

ていうか私の気持ちだいたいこれ↓ ということで来週も息をするのを忘れないように観ようと思います。

 

*1:見た目の印象だけで適当に言うけどなんかNARSのクッションとかSUQQUのリキッドとかそんなイメージよ