完全に猫なのさ

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1.1回登場したとまりん/「半沢直樹」第5話感想

半沢直樹、後半戦入りました!!

一昨日、『半沢直樹 公式ブック』を手に入れたのですが、4話+4話=8話で終わるのかな?…というのは杞憂だったかも!と思いました(インタビュー内に話数に関して言及があり)。確定かはわかりませんが、嬉しい!!

後半戦の足固めということで、第5話はちょっと忙しく、帝国航空をめぐる人間関係を示し、対決姿勢を明確にする展開でした。そしてね、とまりんはね、約1回のご登場☆でしたね。しかしその分、ちょっと気楽に見れた感もあります(直前まで超真剣に今日観た帝劇コンの感想を書いていたので)。自宅でお風呂上がりに缶ビール飲みながら観られるというテレビドラマというのも、またすばらしいエンタメ!ありがとう!!

 

とまりんの出番(約1.1回)

①定位置・智美さんのお店

これね〜〜!ベイベーさんとTwitterでもお話ししたのですけど、とまりんのシャツ(臙脂色のストライプ)が同じですよね。これはまとめ撮りをしているのかしら。もうずっと同じ席で、テーブル上の様子からいっていつも飲み会の序盤。延々と前菜を肴に飲み続けるとまりん…。タイムリープしてるのかな。これではなかなか酔えませんよね。

ここでめちゃくちゃ怪しいのが先週に引き続き、このテーブルの会話に耳を傾けまくる女将・智美さん(井川遥)。第4話・第5話共に紀本常務が話題になっていたときだったので、そこが鍵になるのでしょうか。

そして智美さんから半沢にプレゼントされる、昇進祝いのマカロン。「コペルニクス」というアメリカの通販サイト名を出すことで、『ロスジェネの逆襲』編からのシームレスな移行を印象づけています。それがまた間の悪いことに、同日、花ちゃんからの昇進祝いのプレゼントと丸かぶりするんですよね…。そんなことってあるか?

花ちゃん、前作では前職を生かして花屋でバイトをしたり、奥様会での情報収集をしたりといろいろ活躍していたのですが、今作では自宅で半沢と話すのみで、ちょいちょい智美さんがらみのヤキモチが出てきますね。元気なキャラクターなので、また動いてくれたら面白いんだけどなぁと期待しています。

話が逸れました。ここでとまりん(東京中央銀行から出向中の)永田の兄が、代議士である」という情報を伝える重要な役割を担っています。このセリフはのちに音声のみでリフレインされるのですが(なので0.1回とカウント)、見どころは、前述のマカロンのシーンで、「なになに?」って表情で興味津々でマカロンの包みを覗き込むところと、それを受け取る半沢を観ながら「あら〜♡」って言わんばかりに開いた左手を口元に添えるところです。かわいいかよ。指輪の光る左手、完全にパーになってて可愛すぎる。

 

はい。とまりんの出番、おしまい!

えーと次はさらっと感想をまとめますよ。

 

その他の感想

意図的にずらしてある?「帝国航空」のモデル

前半の舞台「証券会社+IT企業」に対して、第5話からは「銀行+航空会社(&永田町)」になりました!それを印象づけるかのように、前半では少なかったロケシーンがたくさん登場して、すごく気分が変わりましたね。特に空港や格納庫でのシーンはとても迫力がありました。架空の航空会社である「帝国航空」は、文脈からすると明らかに実在の赤い翼の航空会社がモデル。私が持っている文庫版の『銀行のイカロス』の場合、表紙の装画*1には小さく、赤い翼の飛行機が描きこまれています。しかしドラマ内におけるコーポレートカラーは群青色であり、絶妙にずらしてありました。一方で空港ロケでは実在の青い翼の航空会社=ANAの機体が映りまくっていたので、ということはANAは存在する世界線ですよね。

では、どこの空港会社が協力したんだろう?クレジットを観ると、挙げられているのは日本空港ビルデング(=羽田空港)と、茨城空港(おそらく伊勢志摩空港の代わり。調べたらそんな空港は存在しなかったけど「南紀白浜空港」はある)。それらしき航空会社の名前は出てきませんでした。これは航空ファンの方が見れば、機体の細かいところなどで見破れるのかもしれませんが、やはり、潰れそうな航空会社っていう話のため色々と差し障りがあり、協力に名前が出なかったのかなぁと推測しました。わかんないですけど。。

*ちなみにJALの尾翼がかなりのピンぼけで映っているところもありました。一方で、会話劇の背景の中で、ANAの機体の手前に写る大きな機体が「真っ白」でした。そんな無塗装の飛行機、空港にいないよね。これは目立ちすぎるから合成で塗りつぶしたのかな…。教えて航空ファンの人!

 

歌舞伎成分の低下&演出の変化で、”箸休め回”に

場面ががっつり変わって新しい人物がたくさん出てきて、見応えがあったのですが、なんかこう、圧が足りないっていうか…どことなくライト半沢直樹っぽくない気もしましたね。伊佐山部長を怪演した猿之助さんの退場を始め、歌舞伎成分が薄まったせいかもしれません。あの顔芸と怒鳴り合いに心身が慣らされてしまったとしたらわりと恐ろしいことなんですが。ドラッグかよ!!!

場面転換で、右から左へのフェードインが複数回出てきたのですが、この感じも普通のドラマっぽかったなぁ。エンドロールを観ると、今回は福澤監督じゃなかったので、その違いかもしれません。何にせよ、こういう箸休め回、あってもいいよね。休憩大事。

 

あとは面白かったところについて、サクっといきます。

ドッグトレーナー半沢

冒頭の役員会で、白井大臣から突きつけられている債権放棄の問題について補助席(?)から私見を述べる半沢。すかさず「ゆうべ2人きりで話し合った甲斐があったというものだ」とすり寄ってきた大和田に「申し訳ございませんが話はまだ終わっておりません。席にお戻りください」とピシャリ。大和田、ハウス!!!!

 

煽りスキル絶賛向上中の半沢

帝国航空上層部に巣食う病巣を見定めようとする半沢。銀行から出向中の永田(山西惇)が怪しいと睨み、糾弾します。(代議士である)お兄さんの力を自分の力を思い込んでる。まるで赤ん坊ですね」。ここまでで十分な煽りと思うんだけど続けて出てきたのは「あなた、おいくつですか。」このダメ押しの煽り、やばくない???

その後の「それ以上近づかないでいただきたい。あなたからは腐った肉の臭いがする」も、ソーシャルディスタンス意識でおもしろかったです(違うと思うけど)。

 

ウーバーイーツ半沢

第5話のクライマックスとなった社員説明会。証拠を出せと言い募る永田に見せつけたのが、一連のドライブレコーダーの映像でした。ここではメール送信先の改ざんの証拠を暴き立てるところとか、まるでわざわざ説明会用にドラマを撮ったのかな?ってくらい面白かったのですが、さらなる証拠をつきつけるため、「お待たせいたしました〜」とコーヒー片手に映像に登場するウーバーイーツ半沢。まさかの出演・自分キックバックに加担していた丸岡社長、木滝機長(グレートキャプテン!!!!鈴木壮麻さん演)と半沢に挟まれて激詰めされててアワアワしていた。可哀想に…。

 

やりすぎたとか思ってないだろ半沢

こうして身内の悪事をあえて社員一同の前で暴き、頭を下げた半沢。当初は再建案に懐疑的だった神谷社長もすっかり心を開きます。振り返る会話で「元同僚だったし、遠慮なしにいかせていただきました。…しかしちょっとやりすぎたかな(しゅん)って一瞬殊勝なところを見せたけど、絶対思ってないだろ。

 

新キャストへの期待

あとは、後半の中心人物になりそうな白井大臣(江口のりこ)や開発投資銀行・谷川次長(西田尚美)が、 女性キャストとしてかなり強そうです!このドラマにあって癒やしとか華を担う役割じゃないのは、かなり期待できます(谷川の異名が「鉄の女」ってのはまた古臭いですけどね…!)

あとは政権与党のドン・蓑部(柄本明)。いかにも腹黒そう…!というオーラをビシバシに出していて楽しみです。でもここでも、白井を大臣に押し上げるため総理に土下座。この世界での土下座の意味が大きすぎるのなんとかしてくれ。タスクフォースの面々には、大嶋さんもとい児島さんもいましたね(笠松役・児嶋一哉)!カメラをにらみつけるような表情で存在感抜群、早く演技が観たくなりました。

 

 

来週もとまりん、出るよね、出るよね…!?とドキドキしつつ、今週は、『銀翼のイカロス』の再読も進めていきたいと思います!(※かなり序盤までしか読めてないけど、原作にはちゃんと出てくるので…っ)

 

*1:木内達朗さんによるもの。このシリーズの表紙装画、大好きです