完全に猫なのさ

4年目ベイベーが及川光博さんについて書くブログ

帝劇コンに行きました/「THE MUSICAL CONCERT at IMPERIAL THEATRE」プログラムA(8月16日昼・帝国劇場)感想

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すごくすごくすごいものを観てきたので感想を置いておきます。

 

(初日の記事が上がっていました)

natalie.mu

(前提として、私は全然ミュージカル初心者なので、私個人の体験と感想として、残しておきます)

 

エンターテインメントの極まりがそこにあった

この春、真っ先に手足を奪われたのはエンタメだった。あらゆる楽しみがなくなり、生活の細部に至るまで変容を強いられ、気づけば半年ほどが過ぎてしまった。今年はもう…と諦めていたエンタメに再会を果たした場所が、あろうことか「帝国劇場」という日本最高峰の劇場。しかも自名義がとんでもない席を引き当てて、本来オケピのあるエリア、めちゃくちゃ前で観ることになった。

幕が開いて、スクリーンに映し出されるメッセージ「ようこそ、帝国劇場へ」。中央の階段が輝きを帯び、盛装の出演者たちが舞台に現れる。歌とダンスが始まるともう、両手でマスクを押さえて大泣きするしかなかった。オープニングナンバーからびしょ濡れになるマスク。ティッシュでも挟んでおくべきだったか。。

すぐそこにある舞台が、喜びと高揚で満ちていることが伝わってくる。そしてキャストさん1人ひとりの歓迎の気持ちを、ひしひしと感じる。井上芳雄さん(MCうますぎ)の「ようこそ、劇場に足をお運びくださいました」という言葉には万感の思いがこもっていたし、森公美子さんは、初日のカーテンコールで涙したことを明かし、その後「民衆の歌」を歌いながらも目を真っ赤にしていた。

そんな舞台に観客として返せるたったひとつの手段が、拍手。2時間の演目の間、どんな風に叩くのが一番伝わるだろう、ということをずっと考えて、微妙に工夫を重ねていた。とにかく心を込めて、一生懸命に手を叩いた。

 

観られるはずのないものを観た

昨年、ベイベーさんのご縁で運良く観劇でき、もう一度観られたらなぁと思っていた「エリザベート」。古川雄大さんのトートがとても素敵だったので、今回もお歌が聴けるのを楽しみにしていた。でもプログラムAではまさかのトートが大渋滞。古川さんが何を歌うかはわからないし、他のキャストさんも楽しみだったので、あえて何も考えずに劇場に行った。そしたら、、

「闇が広がる」が、城田優さん(トート)✕古川雄大さん(ルドルフ)のデュエットだった…。時間を巻き戻さなければ決して生で観られるはずのないものを、観てしまった。

2人が現れたとき、びっくりしたのと嬉しかったので大混乱したのだけど、歌が始まると、滂沱の涙を流すしかなかった。嗚咽を我慢するレベルで、泣きすぎてしばらくの間頭が痛かった。うまく言えないのだけど、、、2人が織りなす「死」の恍惚に、ものすごい勢いで体中を取り巻かれる感じ。衣装もウイッグもないのに、2人は狂おしいほどトートとルドルフだった。「死」ってどうしてこんなにも魅惑的なんだろう。

先日、妹から「ロミオとジュリエット」のDVDを借りて古川雄大さんのロミオを観たばかりだったからか、「死」に魅入られて、少しずつ運命に引きずられてゆく姿がとても重なった。ああこれは絶対抗えないやつ、助からないやつしかしその様の美しいこと…。

そして城田優さん。怖かった。本当に怖かった。いや、あの、人外だった。人間用のタキシードを着ているけれど明らかに「人ではないもの」としてそこにいた。現れた瞬間からその気配で身が凍った。歌い終わってからも、余韻を引き伸ばすかのように、斜め後ろから雄太さんの首筋を、しつこく、じっとりと見つめ続けていた。その眼差しの冷たさが、私は心底恐ろしかった。

 

城田さんのトークで印象的だったのは、「本当はルドルフに共感していて、トート役では自分にはないものを出している(意訳)」というお話。そのトークコーナーの後みんなで下手にはけるとき、袖の直前で、城田さんの背に井上芳雄さんがそっと手を添えたのが見えた。その一瞬に、どうしてか胸がぎゅうっとなった。


 

エリザベート」をただ1度見たきりの自分にはもう語るべき言葉がない、のだけど、でもやっぱり知っているナンバーをたくさん聴くことができたことは本当にうれしく、月並みながら「感激」の一言につきる。オール・ザット・ジャズでは瀬奈じゅんさん&朝夏まなとさんに惑わされて人生をめちゃくちゃにしたくなったし、オーガンジーの繊細なドレスで「サウンド・オブ・ミュージックを歌い上げる生田絵梨花ちゃん(ドイツ生まれ)は、お姫様そのものだった。そして井上芳雄さんから溢れ出る帝・王・感…。初演時のエリザベート役・一路真輝さんとの「私が踊る時」はお2人とも圧倒的すぎて、拮抗する2つの力が火花を散らす、まさに対決だった。役の組み合わせとしては時空が20年くらいねじれていたのもすごい。

(そして、もう信じたもの勝ちだと思うのだけど、カーテンコールでカーテンが降りてゆくなか懸命に手を振っていたら芳雄さんと目が合った…!うわ〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!

 

 

30分くらいのようで100年くらいにも感じた2時間でした。誰も言葉を発しない静かな整列退場中、順番を待ちながら、高い高い天井の電球をぼんやりと見つめていました。同行の妹をロビーで見つけるとほぼ目だけで会話をして劇場を離れ、すぐに地下鉄に乗りました。たくさんの人々の努力が実り、本当に良いものを観ることができました。感謝しかありません。

 

 

雄大さんは本当に、、素とのギャップがね、たまらないですねうん。好きです。