今週のワンマン会場 横浜市中央図書館。この夏の学びを生かして今回は外観を撮った(アクスタは忘れた)。かっこいい建物だよね。
1回調べたけれど、見つからなかったこと
私はベイベーになったとき、「中学生の時に雑誌で読んだミッチーの記事」を具体的に1つだけ思い出して、どういうわけか物凄く気になり、2か月前*1に図書館に行って調べる、という行動に出ました。
覚えていた記事の内容は、以下のようなもの。
- 黒いスケスケメッシュのお衣装(アー写かも?)
- おそらくモノクロ1/2ページ
- 「王子」という表現あり
- ワンマンショーでのステージ上での生着替えに言及あり
このときに閲覧したのは今はなきバンド雑誌「PATi PATi 」。1997〜98年当時、一大ブームを巻き起こしていたビジュアル系のとあるバンドが好きで、なけなしのお小遣いで掲載号をときどき買っていた記憶があったからです。しかし、該当する時期の号をまとめて閲覧しても、アーティスト「及川光博」の美麗なカラー記事はめちゃくちゃ載っていたものの、記憶に合致する記事は見つけられませんでした。
パチパチではない、というところに行き着いてから、突然思い出したのが「JUNON」の存在。これも、当時の推しにつられて何回か買ったはずだ…!
ここまでを上記の記事に書いたところ、ご覧になった先輩ベイベーさんから恐らくJUNONである旨、大変有力な手がかりをご示唆いただきました(その時期の他の掲載誌もたくさん教えていただき、もうひっくり返るほど驚きました。ありがとうございました)。
あの頃さまざまな誌面を賑わせていたアーティスト「及川光博」について、私はどうして「生着替え」だけ覚えていたんだろう。という疑念を残したまま、気づけば週末ごとにワンマンショーに通いつめており、ようやく今日、図書館を再訪することができました。
「JUNON」に狙いを定めて
今回閲覧請求したのは、念のため幅をとって1997年10月号〜1998年12月号。ざっくりしていますが当時の推しが大活躍していた時期に重ねたのと、加えて「松潤の記事を切り抜いて交換したのは(中1ではなく)中2のクラスメイトのHちゃん」という記憶を手がかりに、自分が中2の1998年4月以降だろう、とあたりをつけてそこから探しました。
………ありました。
この一番上にある、1998年6月号に載っていました。
(許可を得て職員の方の立ち会いのもと撮影しています)
やはり先輩ベイベーさんが教えてくださったとおり
1998年3月19日(この日を含め1,500人×4Days!!)に行われた赤坂ブリッツでのライブ(この記事では「ライブ」との表記でしたのでそれに倣います)のレポートでした。
以下引用します。
(リード)
生ミッチーの魅力が爆発ッ!
歌もダンスも王子発言も全部シビレル♡
噂のライブ潜入。
とうとう連続ドラマに初出演…なんてとこまでBigになった
王子さまミュージシャン及川光博・通称ミッチー。
その魅力が最大限発揮されるのはコレ! と噂のライブに潜入。
さらに絶対見逃せない、今後のスケジュールまでお届け!
それで、本文の冒頭から、ありました。
(見出し)
出たぁ〜!! ライブの定番
ミッチー生着替えにウットリ。
動悸がする。閲覧机でひとり、勝利を確信する私。
そして、このような記述があったのでした。
(本文)
(前略)と、突然、あの官能ボイスで、「背徳の王子です」ってささやくと、エナメルの黒パンツ+黒のシースルーシャツの王子スタイルへ早変わり。デビューシングル『モラリティー』の「ニシエヒガシエMIX」(アラブ音楽風アレンジで、なんとミスチルのカバー!!)と『フィアンセになりたい』のC/W曲『彼と彼女のこと』でMUSICスタート。
この時点で早くも汗をかいてしまったのか(引用者注:この前の登場シーンは赤いジャージ姿、LAから呼ばれた男・成瀬葉成美[なせばなるみ]として客席にサインボールを打ち込んでいる)、それともファンサービスなのか、たぶんミッチーが自分の肌を見せたかったっていうのが正解だと思うんだけど(笑)、トップスだけ黒のサテンシャツに生着替え。コレよ、コレ。コレが見られるのが、ライブ=生ミッチーの魅力なのよ〜♡
やった、やったぞ…(天を仰ぐ)。
覚えてたのは、この記事でした!!
記憶の答え合わせ
私の記憶の検証は、以下の通りでした。
- 黒いスケスケメッシュのお衣装(アー写かも?) →ステージ衣装で正解
- おそらくモノクロ1/2ページ →正しくはカラー2ページ
- 「王子」という表現あり →正解。超頻出
- ワンマンショーでのステージ上での生着替えに言及あり →正解!!!!!
「2」についてはやっぱり違った。なんと失礼な記憶違いだったのか…。
しかもさ、このページ、複数の注目アーティストが取り上げられていた「JUNON Artist Express」の中なんだけど、前のページに載っていたのが、なんと当時の推し。つまり中2の私はこの号をそのページ目当てに買っていたということだ。約20年後、いい大人になってからその次のページを血眼で探すことになるなんてな…。
そして前回図書館に行ったときと今日で決定的に違うのは、私、札幌*2のMCで「乳首はダイヤモンド」を聞いちゃったってことですよね。「(20代、30代ではよく脱いでいたけど)今の俺が上半身脱いだら、まぶしすぎて目が潰れるよ?いやいや、まぶしくて死んじゃうんだよ。乳首はダイヤモンドですからね」という文脈だったんだけど、生着替えしなくてもシースルーシャツはものすごくダイヤモンド丸見えです♡
もちろん、ミッチーの官能ボーカルはこの日も絶好調だったし、間奏にコーラスのRieベイベーと見せてくれたステップダンスも最高!
理枝さんんん!!!!!
今年のPURPLE DIAMONDツアーで私たちを魅了した、「S.D.R.」の2人のシンメターンを思い出し、胸が熱くなります。
前後の号の記事も読んでびっくりしたこと
この前後の号で、2019年の今読んで、ブレてない!と思ったところも引用します。
ちなみに、好みのタイプといえば、そうだなぁ。やっぱり僕は、品のあるベイベーが好きですね。これはプリンセスの条件としてハズせないと思う。日常的なことでいえば、食事の仕方とかね、けっこうポイント高いですよ。
(中略)じゃあ、逆に、どういう場面で品を感じるのかっていうと、(中略)そう、きっとね、品っていうのは、“思いやり”に近いモノなんでしょうね。ようするに、周囲の人に不快な気持ちを抱かせない身のこなし。それが自然に身についている女性を、僕はエレガントだと感じるんだと思います。
1998年4月号の巻頭インタビューより。食事の仕方、じっさい今年のMCでも聞いたしこれはもう相当繰り返し言っているんだろうなぁ…。そして「人を不快にさせない」というところも。あぁ本当に気をつけよう…。
さらにびっくりしたのが、同じ記事に登場する次の箇所。
(前略)僕は、ライブというのはミッチーと、その日集まってくれたベイベーたちでいっしょに生み出す瞬間芸術だと思ってますから。「私も今日のライブの一端を担っているのよ」って参加精神は忘れないでほしいですよね。
声が出そうになった。これ、今年のMCで出た発言って言われても信じるよ。こんなに発言が一貫してる人っている!?
続いて1998年8月号、Q&Aによる1ページ記事より。
Q いつも姿勢がいいし、脚も長くて太モモも美しいミッチー。歩く時どこに力を入れてますか?
A ヒップ。
引用:JUNON 1998年8月号P26「核心インタビュー セクシーでなければミュージシャンじゃない! エロスの貴公子・及川光博が語る、セクシー美学」
約20年後もステージでダイヤモンドヒップを魅せつけてくれる貴方が好きです。
どの記事にも超頻出だったのが「王子」はもちろん「ナルシスト」。加えて「セクシー」「ロマン」「エロス」「官能」…このあたりの語彙、枚挙にいとまがないわけです。中2の私はお子様だったのでこの世界観がつかみきれていなかったんでしょうね…。そのわりには何で「生着替え」を覚えてr(略)。
なお上記はいずれも大野奈緒美さんというライターさんのクレジットでした。跳ねるような文体で、当時のアーティスト「及川光博」がまとっていたムードが伝わってきます。
調べものを終えて
私が超個人的にこだわっていた記事を見つけ出したというだけで、当然、新発見の掘り起こしでも何でもありません。それでも、推しの文献を求めて図書館で調べものをする、というのは純粋に楽しかったし(そしてこれを書くのも楽しかった*3)、見つけ出した今はすごく達成感があります…!
さらに、当時の私は貴重なお小遣いで手に入れた1冊ゆえにものすごく読み込んでいたようで、今回、隅から隅まで覚えていたことにびっくりしました。YUKIさんが出ていたヌーヴのミニコロンの広告、原由子さんが女の子たちを励ますインタビュー記事の内容(当時サザンオールスターズ20周年)、PHSやMDの広告…とにかくディティールを覚えていた。図書館の閲覧机でしなしなになったページをめくりながら、90年代終わりの空気が鼻のすぐそこまで漂ってくるのを感じました。
そして改めて思ったのは、前回「PATi PATi」を閲覧したときと同じく、やっぱり若かりし日のミッチーはかっこいいけれど、私が好きになったのは今の及川光博さん、ということ。
中2の私は別のアーティストに夢中であり、30代の私は知性と教養と包容力とサービス精神のある40代後半男性つまりただのストライクゾーン(しかも歌って踊る)というところで泉に落ちたのですから。
あの頃から本人が真摯に積み重ねてきた挑戦や経験が、今の〈及川光博〉という人物をかたちづくっている。私、49歳の及川さんの頬に斜めにスッと刻まれたひとすじの皺ときめきラインがとてもセクシーだと思っています。さあ改めて前を向いて、これからを推してゆくのだ。